俺は俺お前はお前
ATTENTION 桃赤 メンヘラ、ヤンデレ コンテスト作品 地雷の方🔙お願いします
廊下に掛けてある時計の秒針がカチカチと静かに響く。
もうすぐ12の数字に回りそうなこの時間は少し肌寒い。
まだかなと心寂しく待っていると、目の前の扉が静かに音を立てた。
桃
赤
そう声をかけ、疲れているだろう彼に思いっきり抱きついた。
桃
気だるそう、だけどしっかり抱きしめてくれる君。
俺も抱き返した。
赤
桃
桃
桃
赤
赤
ないくんは優しいから、いつも俺が無理して起きてるんじゃないかと心配してくれる。
でも全然そんなことなくて、本当に俺が待ちたくて起きてるから、毎度否定している。
桃
桃
赤
赤
桃
こう見たらどこにでもいる普通のカップルだろう
でも俺たちの愛は互いに気づかず、互いに意図的な依存関係を築いてるなんて。
誰も思わない
桃
彼の用意してくれた夜ご飯を食べ、食器を流しに持っていく。
りうらからは食器洗いは次の日の朝にするからそのままでいい、と言われているが自分で洗う。
まぁ、りうらに負担をかけたくないのは勿論だが、こうすると彼はとある行動に出るんだ。
え?どんなことかって?
ん〜……まぁそろそろいっか、
見せてあげるからおいで、
桃
桃
赤
俯いて何も喋らない彼。
その姿には光などない。
桃
ベットに座ってる彼の隣に腰を下ろす。
赤
桃
先程とは違いどんよりと曇った声。 とにかく低くて、機嫌がいいとはお世辞にも言えないような感じだ。
赤
桃
彼からの質問に率直に答える。
赤
小声だったけどその発言はしっかりと耳に残った。
そうすると、気づけば視界が変転し、りうらが押し倒してる形になる。
桃
りうらが思いっきり俺を倒した。
赤
赤
赤
赤
震えた声で俺の上に乗るりうらの目からは涙が零れていた。
ルビーのような瞳は真っ直ぐと俺を捉えていた。
桃
赤
赤
限界のりうらの手が首に回る。
徐々に力を入れられ少しづつ苦しくなる。
桃
桃
その言葉が彼にとってのキーワードだったのか、首にあった圧迫感が消えた。
でも代わりに、俺の手はりうらの首に巻きついている。
赤
桃
赤
そう言う彼の顔には寂しげな笑顔が見られた。
こんなことなんて良くあること。
ポケットからいつものを取り出す。
それはクスリの入った瓶。
俺は瓶からクスリを1つ取り出し口に含んだ。
ちゅ
そしてりうらに口付けをする。
その隙に彼にクスリを飲み込ませる。
赤
桃
そうして彼は目を閉じた。
規則正しいリズムの呼吸音。
彼はメンヘラ気質だ。
だからこそ、少しでも不安になったらああやって暴走してしまう。
でもね
俺はそんな姿を見るのが大好きだから
だから……わざと遅く家に帰ったり食器洗いをしたり…
君の可愛い姿を見るのが生き甲斐みたいなもの。
俺も彼も、互いを失っては生きていけない。
そうだから……
桃
そんな君と俺の周りには、形の歪んだ紫っぽいハートが転がっていた。
赤
カーテンの隙間から差し込む朝日に目を覚ます。
赤
布団から出る気にもなれず、枕元に置いたであろうスマホを手に取り時間を確認する。
赤
赤
なんて思っていると1つの通知が目を止めた
LINE ないくん りうら起きた?気持ちよさそうに寝てたから起こさず出勤しちゃった…。 今日も遅くなるかもだから、早めに寝なよ。|
赤
まじか~、起きとけば良かったな……
さすがに顔も見ずに1日が始まるのは快くはない。
でもないくん、俺は知ってるよ
ないくんが俺のメンヘラ面が好きなとこ、わざと不安にさせるような行為をすること。
全部全部知ってる
それでも、ないくんはりうらが気づいてないとでも思ってるのかな
昨日飲まされたクスリのせいで頭が痛い。
全く……この関係に堕ちてるのはどっちなんだろうね。
……いや…どっちとか言っても、これはお互いが愛し合って出来てる関係だよね……?
つまりどっちかが欠けてもダメってこと……
赤
ワクワクしてきた。
君のことも、この共依存な関係も
全部全部愛してるっ……♡♡
2人で撮った写真の前には、歪んだ形の紫っぽいハートが転がっていた。
俺は俺お前はお前
俺は俺お前はお前
俺は俺お前はお前
俺は俺お前はお前
俺は俺お前はお前
俺は俺お前はお前
俺は俺お前はお前
俺は俺お前はお前
コメント
3件
わーん(ඉ .̫ ඉ)遅れました😭 うわぁ茜はヤンデレとか書けないのでほんとにかける人すごいなって思います…!めっちゃお上手ですね!「好きが止まらない!」って言ってもそれは綺麗な形ではなく歪んだ愛の可能性もある…そんな感じが伝わってきて最高でした😭👏🏻✨コンテスト参加ありがとうございました!