白鳥 ナズナ
あの、紫信さん
吉条紫信
どうした
白鳥 ナズナ
私、もう妖術使えないんです
吉条紫信
そうか
白鳥 ナズナ
強くない私でも好きでいてくれますか?
吉条紫信
前まではナズナの方が1枚上手だったからな
吉条紫信
これから守れると思ったら男が決まる
白鳥 ナズナ
ありがとうございます
源義経
久しいなナズナ
白鳥 ナズナ
義経様!
白鳥 ナズナ
ご無事で何よりです
源義経
そちらも元気そうでなによりだ
霞
敵襲だな
源義経
あぁ
源義経
囲まれたらしい
吉条紫信
仕方ないな
吉条紫信
ナズナ俺から離れるな
白鳥 ナズナ
私も少しは戦えます!
吉条紫信
それは心強いな
霞
行くぞ!
霞
ここまで来れば大丈夫だろ
白鳥 ナズナ
あの、1つ提案があるんですけど
白鳥 ナズナ
いいですか?
吉条紫信
言ってみろ
白鳥 ナズナ
私がこの戦を止めます
白鳥 ナズナ
敵側にも強力なあやかしが確認されてるんですよね
霞
ああ
白鳥 ナズナ
霞から話を聞いたところ
白鳥 ナズナ
そのあやかしは宿主を探している
白鳥 ナズナ
耐えられる個体がないようですが
吉条紫信
まさか、自分が器になろうとしているのか
白鳥 ナズナ
はい
源義経
悪くは無い策だが
源義経
どうやって接触する
白鳥 ナズナ
もちろん正面から
白鳥 ナズナ
私におまかせです
吉条紫信
ダメだ
白鳥 ナズナ
なんでですか
吉条紫信
ナズナが危険すぎる
白鳥 ナズナ
でもこの戦いを収めるには...
吉条紫信
ナズナ、人になり生きろ
吉条紫信
普通の女子として
白鳥 ナズナ
でもっ
吉条紫信
器には俺がなる
霞
紫信、正気か?
吉条紫信
俺は未来で不老不死だったらしい
吉条紫信
鬼に憑かれてな
吉条紫信
つまり器にはなり得る
吉条紫信
もしもが起きても俺なら逃げられる
霞
その面で言ったら敵役なんだが...
白鳥 ナズナ
...
吉条紫信
ナズナ
吉条紫信
もし俺が戻らなかったら...
白鳥 ナズナ
紫信さん
白鳥 ナズナ
何言ってるんですか
白鳥 ナズナ
私も行きます
吉条紫信
な...
白鳥 ナズナ
紫信さんに何かあってその対処ができるのは私だけです
白鳥 ナズナ
それに、宿主になりえなかった場合にも
白鳥 ナズナ
私は必要だと思います
吉条紫信
...わかった
霞
おー
霞
なんつーか
霞
愛の力って偉大だな
源義経
あぁ
源義経
心から礼を言おう
吉条紫信
礼には及ばない
吉条紫信
手の内に大きな力を忍ばせる
白鳥 ナズナ
そうですね
吉条紫信
久しいな、頼朝公
頼朝
何故、紫信が義経に着く
頼朝
そして、そのおなごは誰だ
吉条紫信
こいつは俺の婚約者で、心強い相棒だ
白鳥 ナズナ
白鳥ナズナと言います
白鳥 ナズナ
以後お見知り置きを
吉条紫信
俺が義経に着いている訳では無い
吉条紫信
ナズナが義経に着いているから
吉条紫信
俺が手を貸しているだけだ
頼朝
ほう
頼朝
ナズナ、何故義経に着く
白鳥 ナズナ
この戦いは頼朝様の勝利に終わります
頼朝
何故それがわかる
白鳥 ナズナ
知っているからです
白鳥 ナズナ
義経様は今後の紫信さんに必要になります
白鳥 ナズナ
今日ここに来たのは、この戦いを止めるためです
頼朝
それが叶うと思うか?
白鳥 ナズナ
私と紫信さんには
白鳥 ナズナ
宿主の適性があります
白鳥 ナズナ
そちらに宿主を探している妖怪が居ると耳にしています
頼朝
ほう
頼朝
試してみる価値はあるか
頼朝
鶴嶺
鶴嶺
来客か?
鶴嶺
そちらの2人からは妖力を感じられるが?
頼朝
お前の宿主になり得る器だ
鶴嶺
2人とも適性はあるようだな
白鳥 ナズナ
ナズナと申します
吉条紫信
紫信
鶴嶺
では紫信、目を閉じろ
吉条紫信
...
鶴嶺
頼朝、酒の用意だ
兵
ここに
鶴嶺
妾は取り憑くことはできん
鶴嶺
が、契約はできる
鶴嶺
その儀式を始める
吉条紫信
早急に頼む
鶴嶺
そう急かすな
鶴嶺
酒の契りだ
鶴嶺
呑め
吉条紫信
...
鶴嶺
目を開けても良いぞ
鶴嶺
契約は成功だ
鶴嶺
妾の酒を飲み干すとはなかなか、
鶴嶺
頼朝、弟君との戦は
頼朝
分かっている
頼朝
休戦だ
鶴嶺
おや、ナズナどうした
鶴嶺
顔を赤らめて
白鳥 ナズナ
...
白鳥 ナズナ
なんでもないです
吉条紫信
熱でもあるのか
白鳥 ナズナ
なんでもないです!
白鳥 ナズナ
私先に帰りますから!
吉条紫信
待て、一緒に行く
白鳥 ナズナ
好きにしてください、