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テラーノベル(Teller Novel)

エマ

(ここは……)

エマ

(どこ…なの…?)

エマ

……!

???

やぁ!

???

また来てくれて嬉しいよ

???

おかえり、僕らの“アリス”

エマ

フワァァ〜

エマ

へんな夢だったなの……

エマ

子供のとき、よく見てたような…

エマ

今考えたら、彼、ジョゼフさんに似てるなの…

エマ

ま、きっと偶然なの!

エマ

…にしても寒いなの…

エマ

窓開いてるなの?

エマ

…………

エマ

………え?

エマ

こ、こここ、ここどこなの!?

エマ

なんで部屋の角っこしか残ってないなの!?

エマ

なんで全部空なの!!

エマ

上も下も空なんておかしいなの!

ドンッ!!

エマ

………え?

エマ

キャァァァァァ!!

エマ

落ちるなのぉぉぉ!!

エマ

まだ死にたくないなのぉぉぉ!!

エマ

キャァァ……あれ?

エマ

いつの間に…地面なの…

エマ

ここはホントにどこなの…?

エマ

………見覚えある後ろ姿

エマ

あれは………ライリーさん…?

エマ

なんでうさ耳が……

エマ

と、とにかく!追いかけてみるなの!

ライリー?

遅刻だ遅刻だ…って…

ライリー?

…ったく…やっと起きるって聞いたのにあいつはまだ寝てるのか?

ライリー?

さーて、現在地はと…カサッ

エマ

(あれは地図…?時計がくっついてるなの…)

ライリー?

あと少しかな

ライリー?

さ、全速力で行かないとな

タッタッタッ、ピューン!!

エマ

は、速いなの…

エマ

あれは多分ライリーさん…じゃ…なかったの…

???

お困りですか?お嬢さん

エマ

猫っ…が喋った…!?

???

大丈夫、僕は怪しいモノじゃありませんよ

エマ

……その声…シャ、謝必安さん…?

???

…?僕はシャビと言います

シャビ

まぁ、“僕は”ですけど

シャビ

本来はファシャ猫と呼ばれています

エマ

ファ、ファシャ猫…?聞いたことないなの……

シャビ

まぁ、チシャさんの方が知名度高いですよね

シャビ

…よっと

シャビ

案内しますよ、お嬢さん…いや、アリス?

エマ

アリス…?私はエマなの

シャビの口角が、ニィィと吊り上がる。 それこそ、三日月の様な形だ

シャビ

いいや、まだエマなだけですよ

シャビ

貴方は僕の…僕らのアリスだ

シャビさんの目が怪しく輝く……

エマ

………シャビさん……?

シャビ

アァ……!!

シャビ

ガマンできない!貴方を皆で取り合うなんて!

シャビ

負けるかもしれないなら、いっそ今……

シャビ

……っ!!

その時、シャビさんの体が溶けるようにして一瞬消えた。 すぐに現れたシャビさんの姿は さっきとはまた違う…なんだか… 落ち着くような

エマ

……もしかして…范無咎さん…?

ファン

“コッチ”の世界のな。俺はファンだ

エマ

ど、どういうこと…?

ファン

……お前はコッチの住人じゃないよな

エマ

…そ、そうなの…それが…どうかしたの…?

ファン

単刀直入に言おう。お前は狙われてる

エマ

え、だ、誰に……?

ファン

皆にだ

エマ

皆って、だ、誰!?

ファン

う〜ん、例えば…“帽子屋”、“あとハートのキング”と“女王”にもかな

エマ

帽子屋…?ハートのキング?じょ、女王?

ファン

ハァ……覚えてないのか

エマ

う、うん…あ、そ、そうだ、だ、大事なこと聞き忘れてたの!

エマ

さっき、シャビさんに、『皆で取り合うなんて』って言われたの…

ファン

ハァ……………

ファン

アイツ、なんか様子おかしいと思って変わったらそんなことしようとしてたのか…

ファン

ま、安心しろ、別にお前をバラバラにして食っちまう、なんてことはないからな

ファン

シャビが言ってた取り合うってのは

ファン

アリス…つまり、お前のことを一番最初に捕まえて

ファン

勝ったやつがお前を好きなように使える…ってわけだ

ファン

キングは新たな妃にしたがってるし、女王は下僕にしたがってる

ファン

帽子屋…あいつが一番危険かな

ファン

あいつはお前を人形にでもするんじゃないか?

エマ

え、ほ、ホントなの?

ファン

知るか。アイツとは関わりたくない

ファン

シャビはああいうやつだが、突発的にああなるだけで、基本お前に手助けしてくれる

ファン

俺はお前に興味ないから、安心しろ

エマ

わ、分かったなの

エマ

(なんだか、告白してないのに振られた気分なの…)

エマ

…で、どうすれば逃げ出せる?

エマ

…ゲームには慣れてるの!

ファン

……お前を狙ってるやつは、皆それぞれ鍵を持ってるんだ

ファン

キングとクイーン(女王)は、王冠

ファン

帽子屋は、ハートのトランプ

ファン

俺たち…っていうか、シャビは背中に埋め込まれてる宝石だ

エマ

せ、背中に埋め込まれてる?

ファン

あ、気にするなよ、自分から念じれば、出すことができる

エマ

よ、良かった…(グロイの想像しちゃった)

ファン

俺からシャビに言えば、出してくれると思うが…他の奴らがな…

ファン

女王は目に見えないし、帽子屋は常に帽子をつけてる。キングも王冠からは絶対に目を離さない

ファン

…お前にできるか、アリス

エマ

だからエマなの…

エマ

…帰るためなの

エマ

なんだってやってやるの

ファン

そのいきだっ!

ファン

これはメモだ、大事に持っとけ

♚□ ♕□ ♡□ ♢□

ファン

じゃ、シャビと話してくるから

そういうと、ファンさんの体も地面に沈むように消えて、それっきり、何も出てこない

エマ

(…“コッチ”の二人は会えるんだ…)

ファン

ファン

戻ったぞ

ファン

今からシャビと交代するから

ファンさんが沈むように消え、 シャビさんが浮くように現れた

シャビ

………

シャビ

…先程は失礼しました、アリス

シャビ

発作のようなものでして…

エマ

大丈夫なの…!そ、それより、宝石、出してくれるなの…?

シャビ

悦んで!と…言いたいところなのですが、少々問題がありまして…

エマ

問題…?

シャビ

実は、ゲームをしないと、鍵は渡してはいけないという決まりでして…

エマ

げ、ゲーム…?

シャビ

ちょっとした賭けですよ

シャビ

このコイン、貴方が指定した方が上向きになれば、アリス、貴方の勝ち

シャビ

下向きになれば、私の勝ち。貴方はここから出られない

エマ

そ…そんな…

シャビ

ほら、このコインですよ

エマ

あの…これどっちが裏か表か分から…

シャビ

さぁさぁ始めますよ!早く選んでください

エマ

(無視されたの…)

エマ

じゃ、じゃあコッチ…

シャビ

それでは、これで貴方の運命が決まります

ピンッ!!クルクル…

エマ

ゴクリ…

シャビ

………

カチッ!

シャビ

さ、この手の中に、貴方の運命が入ってます

シャビ

さぁ、どうでしょうか…?

エマ

……(帰りたい…帰りたい)

シャビ

……これは…

エマ

……!!

シャビ

貴方の選んだ面だ、アリス

シャビ

貴方の勝ちですよ

エマ

…よ…良かったぁ…!!

シャビ

フフッ、さぁ、宝石はあげますよ

エマ

……?

エマ

待って、どうやって裏表見分け…

シャビ

なんですか?宝石いらないんですか?

エマ

い、いる、いるなの!

シャビ

じゃ、少し向こう向いててください

エマ

………クルッ

シャビ

はい…良いですよ

シャビ

どうぞ、アリス

フワッ…

エマ

……やった

エマ

ありがとうなの、シャビさん

シャビ

良いのですよ、さて、これからどうするつもりですか?

エマ

次の鍵へ…

シャビ

ふむ…なら、帽子屋のところにお行きなさい

シャビ

彼は変なやつだし、なにをしだすかわからない。一番危険かもしれない…

シャビ

ただ、一番貴方に協力するはずです

シャビ

帽子屋は向こうですよ

エマ

あ、ありがとう!

エマ

また会いたいの…!

シャビ

私達もですよ、アリス

シャビ

それでは、お元気で

タッタッタッ…

ファン

…良かったのか?

シャビ

良いのです、彼女が帰れるなら

ファン

そうか…

シャビ

また会えて良かったです、アリス

パラパラパラ……

エマ

ハァ……

エマ

アリス…?鍵…?

エマ

混乱しちゃうの…

エマ

とにかく…

エマ

これは取られないようにしないと…

エマ

…ずっと浮いてるの

???

と、止まれ

エマ

なのっ!?

???

そ、その宝石をよこ、よこしてください…

エマ

…その声、その喋り方

エマ

…イソップ君?

???

……!?

イソップ

ぼ、僕のこと、知ってるんですか

エマ

(あぁ、また“コッチの世界の”)

エマ

うん、よく知ってるの

イソップ

ヒィッ…女王様のところに突き出すのだけはやめてください…

エマ

(女王…)

エマ

そんなことしないの!

イソップ

よ、良かった

エマ

なんで盗賊なんかやってるの…?

イソップ

あの…主人のカエルさんに…

イソップ

『宝石を持ってこい』と言われたものの、お金を貰えなかったので…

エマ

なにそれ!酷いなの!!

イソップ

で、ですよね…

イソップ

あの、どうか助けてくださいませんか

エマ

う〜ん…この宝石を、渡すことは出来ないけど…

エマ

助けてあげるの!

イソップ

よ、良かった…ありがとう

イソップ

でも、どうやって…?

エマ

…まずカエルさんをみせてほしいの

イソップ

わ、分かりました

イソップ

こっちです、ついてきてください

イソップ

……これからは小声でお願いします

イソップ

彼女は耳がいい

エマ

分かったなの…

イソップ

ほら、ここから覗けます

イソップ

ね?

エマ

ね?じゃないなの…

エマ

なんなのこのカエル…

イソップ

僕のことをいきなり連れ去った上、命令してきて…

イソップ

僕は納棺師なのに…

エマ

…しってるなの

イソップ

でも、納棺師ってこの世界じゃ大して食っていけないんですよね…

イソップ

女王様のところの下働きになろうかな

エマ

なんで納棺師は食べていけないの?

イソップ

…死人はゾンビみたいに動くんですよ

イソップ

例えば…あの喋る猫…

イソップ

頭のおかしい帽子屋…

イソップ

この世界の大半は死人ですよ

イソップ

ごく稀にそのまま死ぬ者もいるんですけどね…ハハ…

エマ

ファシャ猫さんも死人だったなの…!?

イソップ

シッ…!声が大きい…

イソップ

まぁ…そうですよ

エマ

そうだったなの…

イソップ

…それで、どうやって僕を助けるつもりですか

エマ

う〜ん…そうだ…!

エマ

イソップ君、囮になれる?

イソップ

はい………え?

エマ

良かった!それじゃ任せたの!

イソップ

え、ちょ、え!?

イソップ

ど、どこ行くんですか!?

エマ

この家の中!

イソップ

ヒエ…もうやるしかなさそうですね

ガチャ……キィィ…バタン

エマ

(このカエルが座ってた椅子…)

エマ

(ロケットチェアと構造が同じ…)

エマ

(私がロケットチェアを破壊したらこの椅子みたいになる…)

エマ

なら、“修理”してしまえばいいの

ガタガタ…ギシ…ガチャン!

エマ

よし!工具箱を持ってて良かった…これであのカエルが座ってくれれば…

ガチャ…バタン

エマ

(しまった…帰ってきたの!)

エマ

(…ここなら隠れられる)

エマ

(……これ…!)

エマ

(洗濯室のロッカーに入ったときと同じ景色!)

エマ

(どういうこと…?)

イソップ

ヒィィ……

カエル

お前ね、私から逃げられるとでも思ったのかい

カエル

お前はそこで立っていな!

カエル

私は座るからね…!よいしょ…

カエル

フン!どうだい!惨めな気持ちだろう!

イソップ

……ヒィ…!

カエル

全く!使いようのないクズだね!

エマ

(…あと少し…)

カエル

大体ねぇ!あんたがヘマしなかったら、私はもっと美しくなれたんだよ!

カエル

あんたが宝石を持って帰れば、私は美しい指輪をつけた、いい女になれたのさ!

エマ

(5…4…3…2…1…発射!)

カエル

な、なんだい!?

カエル

なにが起きたんだい!

シュルシュルシュル…シューン!

カエル

イソップゥゥ!お前ぇぇ!

カエル

覚えてろぉぉ!!

バリバリバリバリ!!

イソップ

あぁ…天井が…

エマ

良かったなの…上手く行った

イソップ

…ありがとう…えっと…

エマ

…エ…アリスなの

イソップ

アリス…アリス…

イソップ

…!もしかして、あのアリス?

イソップ

帽子屋の所に行くんでしょう

エマ

え、う、うん

イソップ

なら、こっちが近道ですよ

イソップ

どうぞ、行ってください

エマ

ありがとう!

エマ

じゃあねなの!

イソップ

はい…

イソップ

(…可愛かったな)

エマ

変な道…

エマ

あれ…?

エマ

光なの!あれが…帽子屋?

トゥットゥットゥ〜♪ トゥルルル〜♪

エマ

音楽…?

ファン

遅かったな

エマ

うわっ、シャビさん…!?

ファン

ファンだって…

エマ

あっ、ご、ごめんなさいなの

ファン

ここがお前の探してる帽子屋がいる場所だよ

エマ

あれ…?帽子屋って、お店のことじゃないの?

ファン

帽子屋は名前だ…愛称のようなものかな

ファン

マッドハッターとも呼ばれてる

エマ

マッドハッター…?

ファン

タラントが本当の名前だ

エマ

…分かったなの

ファン

気をつけろよ、あいつは頭がおかしいからな

エマ

え…?でも…

エマ

あのコートにあの帽子…

エマ

リッパーさん…?

エマ

ベインさんに…ち、小さいピアソンさん!?

眠りネズミ

おい…!そろそろ帰せ!

眠りネズミ

白ウサギと待ち合わせしてるんだよ!

眠りネズミ

早くこのティーポットから出せぇ!

三月うさぎ

そ、そうだぞ

三月うさぎ

タラント、こいつは関係ないんだ

三月うさぎ

帰してやれ

帽子屋

でも、アリスがもうすぐ来るんだ…

帽子屋

パーティーで歓迎しなきゃ駄目だろう

三月うさぎ

でも…そう言って何十年たつ?

三月うさぎ

眠りネズミはまだ来たばかりだから良いけど…俺らは何年アリスを待ってる…

帽子屋

たったの20年!

帽子屋

それだけ。それに時間は動いてない

三月うさぎ

そう…だけどよ…

エマ

……チラッ

帽子屋

……!ーアリス

続く

♚□ ♕□ ♡□ ♢☑

こんちゃ〜、主です!

はい…

なんかノリで始まりました

暇だったんで、絵を書いてたんですけど

アリスと第五人格ってなんか、合うくね

と、なりまして…

はい( ;˘ω˘)

ホントはリパパをチシャ猫化

白黒無常はトゥイードルダムとディーにする予定だったんです…

ただ…ちょっと書くのムズくて…(汗)

こうなりました…

はい?えぇ、リパパには髪が生えてますよ

……え?

リパパは顎じゃな((

リパパはイケメンっぽく書きたい…書きたいけど…

イケメンなんて描けません…

イソップ君のところは、少し変えてるんですが、元は本家小説の『不思議の国のアリス』

また、マッドハッターや、タラントなどは、『アリス・イン・ワンダーランド』

4つの鍵とかは全然違うんですけど

『人柱アリス』というボカロ曲から

木の色合いとか、トランプの国への入り口とかは、アニメの『不思議の国のアリス』

いろんなアリスからとってます…( ˘ω˘)スヤァ

シャビは消滅しました(`;ω;´)

鍵を失った者は、消滅するという設定です

これは『わさびゲームズ』様の、とあるゲームからアイデアを頂いています

シャビとファンは、一心同体ですが、永遠に会えない謝必安と范無咎とは違って、無の空間で会える…みたいな設定…

片方が消えれば、もう片方が体を独り占め!

残念なことに、どちらも望んでないんですけどね…

さて、この話は5話で終わらせたいんですよね

気長に付き合ってくださいませ……

( ˘ω˘)スヤ……

アリスっていい名前ですよね…

この…物語、全体的に短いんですけど…w

絵描くのに時間かかるかもしれないので…気長にお待ちください…

今日のバグ!チャララン

これなんてホラゲ?

マジでなんにも見えませんでした…

運の良いことに、前歯推しの優鬼ジョゼフ様でした

一緒にいったフレさんが

フレさん

泥棒:やーいやーい前歯

って言ってきたので…

ジョゼフさんは、しっかり泥棒だけ殴っていきました( ˘ω˘)スヤァ

対戦後、チャットで

ジョゼフさん

ゴブリン良いよね

…これ地の精です…(ヽ´ω`)

フレさん

違うんかいww

…という会話をしました…w

この画像なんかいいですよね

なんだこれ

なんだこれ

以上です(`・ω・´)ゞありがとうございました

この作品はいかがでしたか?

300

コメント

6

ユーザー

あざっす(`・ω・´)ゞ

ユーザー

リパパは帽子屋( ˘ω˘)スヤァ 多分描くのに苦戦するから次回は時間かかります…( ˘ω˘)スヤスヤ

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