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数日前。 天女が天に還された。 今までの天女と違い、見た目だけはまともそうだった。 けれど、いつ豹変するとも限らない。 天女は忍術学園の離れに住んでいた。 天女が天に還ったことはすでに学園中に周知されている。 天女を天に還すことに誰も異議はなかったと聞いている。 今日はその天女が住んでいた離れを、5年生が片付ける日だ。
尾浜勘右衛門
不破雷蔵
鉢屋三郎
五年生の彼らは軽口を叩き合いながら天女のいた離れの障子を開いた。 すぐに彼らは違和感に気づく。
久々知兵助
竹谷八左ヱ門
今回の天女が天に還される前日に連絡されていたからだろうか。 離れの中はまるで誰も住んだことがないかのように綺麗に整頓されていた。 今までの天女は天に還す日を告げられること無く還されていた。 故に香水だとか珍妙な服だとか、そういったものが乱雑に置かれていることがほとんどだったというのに。
尾浜勘右衛門
勘右衛門はそう言い、障子を開け放った。