テラーノベル

テラーノベル

テレビCM放送中!!
テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

六月 真奈

んん…

白町 凪紗

僕達、いつの間に寝て…

優來 はる

……

3人が目を覚ますと、目の前には灰色に染まった世界が広がっていた

その光景ははっきり言って異質だった

六月 真奈

ここ…どこ…?

目の前の景色から目を離せずにいると、背後から声が聞こえる

??

大丈夫かい?君達

白町 凪紗

誰?!

振り返ると、そこには舞夢に似た人物が立っていた

六月 真奈

舞夢ちゃん!!

真奈は駆け寄ろうとするが、はるが真奈の腕を掴んだ

六月 真奈

何するの?はるくん

白町 凪紗

この人、ほんとに舞夢?

優來 はる

姿は舞夢に似てるが、雰囲気が全く違う

六月 真奈

確かに、言われてみれば何か違う…

3人が警戒していると、舞夢に似た人物は話し出した

吟羽 舞夢

いきなり申し訳ない

吟羽 舞夢

驚かせてしまったようだね

吟羽 舞夢

私は吟羽舞夢…だが、君達の知っている舞夢ではないだろう

白町 凪紗

もしかして、違う世界の舞夢ってこと?

吟羽 舞夢

その通りだ

六月 真奈

と言うことは、この灰色の世界はあなたの出身世界なの?

真奈が問うと、舞夢は少し悩んでから口を開いた

吟羽 舞夢

そうとも言えるし、違うとも言えるな

優來 はる

どういうことだ?

吟羽 舞夢

この世界は、失われた世界が集まる廃棄場みたいなところなんだ

吟羽 舞夢

だから、この世界にいる住民も、この世界も、もう既に失われている

六月 真奈

失われて……

白町 凪紗

と言うことは、僕達も失われたってこと?

吟羽 舞夢

残念ながら、そうなってしまう

六月 真奈

なんで急に…

優來 はる

もしかして、さっきいた世界が崩れていったのが…

白町 凪紗

確かに、由乃って人もこの世界は滅びるから手遅れって…

六月 真奈

待って!

六月 真奈

私達が失われたんだとしたら、舞夢ちゃんはどこなの?

六月 真奈

舞夢ちゃん、私達が気を失う前にどこかに落ちていったけど…

白町 凪紗

確かに…

白町 凪紗

パッと見見当たらないし、舞夢は違うところにいるのかな…

吟羽 舞夢

舞夢なら、“奴”が連れて行っただろうな

白町 凪紗

奴って?

吟羽 舞夢

君達は、舞夢が故郷を探している理由を知っているかな?

六月 真奈

それって、誰かに世界を追い出されたっていう理由…だよね?

吟羽 舞夢

その通り

吟羽 舞夢

そして、舞夢を故郷から追い出した奴こそが、今回舞夢を連れ去った奴

吟羽 舞夢

もっと言えば、各世界で起きてる問題の原因でもある

白町 凪紗

……!

優來 はる

と言うことは、そいつのせいで俺らの世界も、他の人の世界も…

吟羽 舞夢

そうだ

白町 凪紗

でも、この世界から出る方法が分からないよね

優來 はる

試しにさっきIF魔法を使っていたんだが、空間の中がすごく乱れてて、入るのが不安だからやめたんだ

吟羽 舞夢

そうだろうな

吟羽 舞夢

なぜならこの世界は存在していない世界なのだから

六月 真奈

確かに、失われちゃってるもんね…

吟羽 舞夢

失われた世界は、存在している世界とは違う軸の世界なんだ

吟羽 舞夢

例えば存在している世界が数直線や平方体、または立方体のように、数々の世界が並んで存在する“実数”のような世界軸ならば…

吟羽 舞夢

私達の暮らす世界は本来ならば存在しない、机上だけの存在である“虚数”のような世界軸、というわけだ

吟羽 舞夢

きっと、IF魔法が機能しないのはそれが理由だろう

白町 凪紗

でも、それだったらどうやってこの世界から出ればいいんだろう…

吟羽 舞夢

それなら、君たち3人だけなら私の力で存在する世界に送ることができる

六月 真奈

ほんと?!

吟羽 舞夢

あぁ、幸い、君達は奴の魔法を直接受けたわけでも、君達の出身世界が滅んだ訳でもない

吟羽 舞夢

早いうちなら戻してあげられる

白町 凪紗

僕達の出身世界を知ってるの?

白町 凪紗

それに、奴の魔法って…

吟羽 舞夢

これ以上は時間が足りないから端的に説明させてもらおう

吟羽 舞夢

私は奴が問題を起こし始めた時からずっとここにいる

吟羽 舞夢

その間全てを見てきた

吟羽 舞夢

奴が起こした問題については分かるだろう?

白町 凪紗

クリスタルが現れて、影が発生してること…だよね

吟羽 舞夢

その通り

吟羽 舞夢

それこそが奴の魔法さ

吟羽 舞夢

そして、私“達”は、奴を許していない

吟羽 舞夢

君達を奴と舞夢がいる世界に送り込む

吟羽 舞夢

どうか、私達の“仇”を撃ってくれ…

舞夢は、そういうと凪紗達に向かって魔法を放つ

白町 凪紗

待って、“私達”って…“仇”って…?!

質問し終える前に、3人は魔法に包まれて消え去る──

吟羽 舞夢

吟羽 舞夢

頼んだ

吟羽 舞夢

希望の光、パラレルトラベラー達よ

吟羽 舞夢

異世界中の舞夢の体を吸収し実体を得たあの元凶を、滅ぼしてくれ──

異世界旅路〜失われゆく世界を旅する少女〜

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

13

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚