ゆいのために心臓病を治してあげたい
そう思った日から悠斗は死神界にある、魂の部屋に訪れるようになっていた
魂の部屋とは、死神達が集めた魂を保管しておく部屋である
ただ、この部屋に保管せず、自分で持っている死神もいる
悠斗もそのうちの一人だ
悠斗がこの部屋で何をしているかというと、とある魂を探しているのだ
悠斗
何を探しているのか
それは、心臓病にかつてかかっていた魂だ
どうしてそんなものを探すのかというと、悠斗は数日前、とある本を死神図書館で見つけた
数日前
悠斗
悠斗
悠斗は死神図書館で人間の病気に関する本を探していた
悠斗
悠斗
悠斗
悠斗
そんな風に本を探していると、1冊の本に気付く
悠斗
悠斗
悠斗はこの本の貸し出し手続きを行って自分の部屋で読んでいた
そして現在に至る
悠斗
悠斗
悠斗
ちなみに、死神達は魂を人間から抜き取り管理することを仕事としているが、魂をいくつ失くそうが、細かくチェックしている訳では無いため大抵気付かれない
だから私利私欲のため魂を持ち出す死神もちらほらいるのだ
悠斗
悠斗はこの作業に3日ほど費やしていた
悠斗
悠斗
悠斗は若干重い足取りで魂の部屋を出て、自分の部屋へと帰って行った
そして次の日
悠斗
悠斗は人間界へと向かいながら呟いた
悠斗
悠斗はリストを読み、固まった
悠斗
リストには、今日魂を奪う人間の名前や年齢、死因などが書いてあったのだが…
その死因が心臓病だったのだ
悠斗
悠斗は胸がドキッと高鳴るのを感じた
悠斗
悠斗
悠斗
悠斗
悠斗はターゲットの魂を奪いに行くことにした
悠斗
悠斗はターゲットの魂を持って死神界にある自分の部屋へと向かっていた
ドキドキと、胸を高ぶらせながら
悠斗
悠斗
人間でいう恋というものを知らない悠斗は、そう思うことしかできなかった
そして悠斗は部屋で、病気の治し方を本を見ながら頭に入れる
悠斗
悠斗
悠斗
その日は部屋でずっと本を読み込んでおり、悠斗はゆいの病室に行くのを忘れていた
そして、日が変わり
悠斗
悠斗
悠斗はリストを確認したが、今日の分の仕事は無いようだった
悠斗
死神界に死神は沢山いるため、その分仕事が分散され、たまに仕事がない日がある
今日、悠斗はその日のようだった
悠斗
悠斗は早速人間界へ向かった
悠斗が窓からゆいの病室に入ると、ゆいは嬉しそうな顔をした
狂月 ゆい
悠斗
悠斗はいつも通りの無表情で返事をする
狂月 ゆい
狂月 ゆい
ゆいは少し俯いて悲しそうに笑った
悠斗
悠斗
悠斗はゆいの顔を見て申し訳なく感じる
狂月 ゆい
狂月 ゆい
ゆいは悠斗の雰囲気を感じとって、表情を笑顔に変える
悠斗
悠斗は少し迷った後、ゆいに提案をする
悠斗
狂月 ゆい
ゆいは首を傾げる
悠斗
悠斗
狂月 ゆい
ゆいは驚きのあまり固まってしまった
狂月 ゆい
狂月 ゆい
狂月 ゆい
悠斗
悠斗
悠斗は真っ直ぐゆいの目を見た
狂月 ゆい
狂月 ゆい
ゆいは期待を込めた眼差しを送る
悠斗
悠斗は準備を始めた
本に書いてある手順通り、心臓病の魂と健康な魂を混合させた
狂月 ゆい
ゆいは不思議そうに悠斗のすることを眺めている
悠斗は混合した魂を2つに分け、それぞれ健康な魂と混合させた
そして、悠斗は混合させた魂に力を込め、エネルギーを抽出し始める
悠斗や魂の周りには黄緑色のオーラが纏う
悠斗
悠斗
狂月 ゆい
ゆいは緊張しながら、悠斗に身を任せた
悠斗はゆいの魂を取り出し、抽出したエネルギーを魂に少しずつ入れていく
そして、エネルギーを注入し終わった魂をゆいの体に戻した
悠斗
悠斗が一息つくと、ゆいが目を覚ました
狂月 ゆい
悠斗
狂月 ゆい
ゆいは悠斗の顔を見て安心したような表情を浮かべる
悠斗
悠斗
悠斗はそれだけ言うと窓から出ようとした
狂月 ゆい
悠斗
悠斗はゆいの方を向いた
狂月 ゆい
ゆいは笑顔で悠斗を見送った
悠斗
悠斗は微笑んで死神界へと帰っていく──
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