五人の王子と、一人の執事様

コンタミ視点 大広間にて

確かに、俺も本音を聞くのは嫌だ

コンコンコン・・・

そう言い執事さんが入って来る。俺達を見ると、一瞬、驚いた顔を見せた

そう言って執事さんが笑う。最初に見えた顔は気の所為だったのだろうか？

顔色を一瞬だけ変えた執事さんだけど・・・何とも言えない顔をしていた気がする・・・

俺達が如何しようかと考えていると、執事さんが口を開いた

そう言って執事さんが部屋を出る。俺達は其の隙に色んな作戦を立てた

「おぉぉー!!!!」

そんな事を言っていると 何か声が聞こえた

「あ…………最悪……」

俺は早足で執事さんの所へ向かった

そう言って執事さんの顔が険しくなる。何かあったんだろうか？

すると、執事さんが強く頭を振り出した。嫌な事を考えたんだろうか

幸い、執事さんは気付いてないみたいで、安心した

俺は静かに階段を降り、執事さんの元に向かう

俺は執事さんの背中を見ながら、決心をした

大広間にて

そう、執事さんが言う。俺はきょーさん達の所に向かう

きょーさんに相槌を付き、 きょーさんが執事さんの方を向く

きょーさんがそう言うと、執事さんが此方を見た。表情的に、驚いてるのが分かる

廊下にて

俺は前を先導して歩いている執事さんを横目に、近海の鯖さんに近付く

俺はもう一度、執事さんの方を見る。あの身のこなしで・・・勘まで鋭いとは・・・

朝食を食べ終わった後 ホールにて

執事さんの後ろ姿を見つけ、慌てて声を掛ける。俺自身の作戦が開始する

執事さんが考える素振りを見せ、もう一度俺を見る・・・

お昼過ぎ　正午にて

俺は軽く肩を落とす。また顔を上げるが、執事さんの姿は見えない

誰も居ないため、独り言を零す

失望とは裏腹に、何故か心が締め付けられる。泣きそうだ

不意に、足が止まる

「コンタミ御坊ちゃんｯ!!」

俺を呼ぶ声が聞こえ、思わず振り返ると、其処には全力で此方に走って来る

執事さんの姿が有った

肩で息をしている執事さんを見る。走っていたのか、急いでいたのか、汗をかいていて凄く辛そうだ・・・

ふわっと笑う笑顔は、本心から出た笑顔なのか分からない。一瞬しか見えなかったから、見極めれなかった

自室にて

俺は執事さんに座る椅子を指定する 執事さんは何処かよそよそしく、変だ 結構緊張してるみたいだ

そう返答が帰ってくると、執事さんは少し斜めに座る。其の姿がピッタリ頭の構図と合い、納得する

俺はペンを取り、体をノートの方に向け、其のまま集中する。時々執事さんを見る

執事さんが椅子から立ち上がると、俺は急いでノートを隠す

執事さんは悲しそうな顔をしながら扉に向かう。部屋を出る前、執事さんが此方を見た

執事さんが部屋を出る。俺は少し呆けながら、さっき描いたノートを見る

其のノートに描かれていた執事さんの表情は、物凄く優しい顔をしていた

数時間後 大広間にて

そう言ってきょーさんはとても楽しそうに笑う。何か思い付いたのか、本当に楽しそうだ

きょーさんがそう叫ぶ。俺達は笑った

『おやすみなさい』