夜も深まり、街の灯りが陰影を描き出す頃、 フェリックスとワトリーは足を進めた。目指すは、 高級クラブ「アビス」。光と影が魅惑的に交錯するその場所で、 ワトリーはロビーのソファで待機することになった。
「いらっしゃいませ、会員証をお見せください」 ウエイターの丁寧な声が フェリックスを出迎えた。
フェリックス
ポケットからルビーの名刺を差し出した。
ウエイターは名刺を一見し、 「ルビー様のお客様ですね」と言い、 店内へと案内する。
フェリックスの目は、ひときわ輝く シャンデリアの下で、ルビーを探し回る。 すると、後ろから懐かしい声がした。
ルビー
振り返れば、そこには昔からの友、ルビーだった。 彼女はどこか洗練された気品をまといつつも、 昔と変わらぬ温かみを宿していた。
フェリックスは事情を語り始めようとしたが、 ルビーは既に全てを察しているかのようだった。
ルビー
フェリックス
フェリックスの問いに、 ルビーはシャンパンを口に運びつつ答えた。
ルビー
ルビーの目は、 クラブ内のある個室に向けられる。
ルビー
フェリックス
ルビー
その時、ウエイターに案内されて入ってきた猫がいた。 ジョセフだ。彼の目は、獲物を探す獣のようにキラキラと輝いていた。
ルビーはフェリックスに向かって微笑んだ。
ルビー
二匹は作戦を練り、ルビーはジョセフに近づいた。 彼女の動きは、音楽に合わせて踊る 影のようにしなやかで、誘惑的だった フェリックスは少し離れたところから、 続く展開を見守るのだった。 つづく
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