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新学期早々、隣の席はなんとあの クールな黒王子と呼ばれている
桜木拓也になってしまった。
るな
そう思いつつ横を見てみる。
目が合ってしまって どうしていいか分からない。
私は高校二年生の 大宮るな。
新学期早々 やばいやつの隣になりました
拓也
るな
声が聞こえてゆっくりと右を見る。
1番後ろの席の窓側。 逃げ場なんてない。そんな場所で…
拓也
拓也
るな
るな
イラッとして思わず声が出る。 新クラスになったばっかりなのに やからしたら多分クラスで干される。
この人を敵に回したことよりも クラスを敵に回す方がやばい気がする
るな
小さく舌打ちをすると 桜木拓也がまたこっちを見てくる。
それも真顔で。
るな
そう願って私は黒板に向き直った。
るな
るな
ホームルームがおわって最悪な時間 から抜け出すとすぐに 隣のクラスの2年1組に来ていた。
岡田ゆら。
この高校に入ってから仲良くなった子
ゆら
るな
きゃぁぁぁあああ!
黄色い悲鳴があがったかと思うと 廊下の真ん中にはさっきの 桜木拓也。
るな
るな
ゆら
ゆら
るな
るな
ゆら
ゆら
ゆら
そう言って桜木拓也を指す。
ゆら
ゆら
ゆら
ゆら
るな
るな
ゆら
ゆら
るな
拓也
いきなり後ろから低い声がしたかと 思うとそれはまさにアイツ。
るな
口が滑ってそういってしまうわたし。
拓也
拓也
るな
拓也
ふふっとわらう桜木拓也。
いい顔で笑うじゃん。
そう思ってしまった自分を殴りたい。
拓也
拓也
そう言ってズボンに手を入れる 桜木拓也。
るな
チャイムと同時に席に着くと だるそうに 着席する 桜木拓也。
いや、腹黒王子と言った方がいいか。
拓也
ちっさい声で話しかけてきたのは またあの桜木拓也。
拓也
るな
体がビクッとして 桜木拓也 の方向にむく。
拓也
黒板に向き直ってそう言う桜木拓也。
るな
拓也
そう言いながらうつ伏せる桜木拓也。 アホなの? …… 今から授業だよ??
キーンコーンカーンコーン
今日の授業が全て終わったと 告げるチャイムがなっても 顔をあげない桜木拓也
クラスの人達が帰る中私は どうしていいかわからず 席に座ったまま。
るな
「おーい声出せー!」
たったときみんなが居なくなってから10分ほどたったとき
グラウンドの方から 野球部らしき声が聞こえてきた。
いつも部活が厳しいと言われている 野球部。
幼馴染の2年5組 大野洋人(おおのひろと)も 所属している
るな
洋人がたまたま見えて 窓から手をふろうとした瞬間、
るな
後ろから手を引っ張られて 飛び込んだのは桜木拓也の腕の中。
るな
るな
るな
るな
るな
るな
るな
拓也
るな
拓也
眠そうな声で言う桜木拓也。
この間も桜木拓也は 私のことを抱きしめたまま。
るな
拓也
るな
拓也
るな
拓也
顔を上げて立ち上がる桜木拓也。
私の腕を離さずにそのまま 私の机の上に押し倒すような形で
桜木拓也が私の上に 覆い被さる。
拓也
そしてニヤッとわらう
るな
るな
綺麗な肌。綺麗な歯。
拓也
るな
るな
拓也
るな
顔を背けてそこから抜け出す。
拓也
るな
拓也
桜木拓也…いや、 拓也は私の返事を聞かないまま 荷物を持った。
拓也
拓也。
その日から私たちは 大きく変わっていったよね
拓也
るな
るな
そう言うと拓也は少し笑った。
るな
るな
拓也
るな
るな
拓也
拓也
るな
拓也
拓也
私はそれを聞いて足早に 拓也の後ろに着く。
るな
るな
拓也は駅前をフラフラとして 路地に入っていく。 そしていきなり立ち止まった。
拓也
指をさしたところには 階段が長く続いた上に 大きくて綺麗な豪邸が広がっていた
拓也
るな
拓也
るな
拓也
るな
拓也
るな
拓也
腕を掴まれて家に上がる。
入ってすぐに女の人が出てきて 私の荷物を持ってくれた。
るな
るな
かおり
かおり
るな
かおり
るな
拓也
拓也
いきなり人が変わったように笑う拓也
るな
るな
かおり
嬉しそうに微笑むかおりさん。 かおりさんはほんとに綺麗で びっくりするほど細くて モデルさんのよう。
拓也
また螺旋階段のようになっている 階段を上がる。 上がるとすぐ左側に扉があって。
拓也
ドアを開けてくれる拓也。
入るとモノトーンで揃えられている 綺麗な部屋。
るな
るな
拓也
るな
拓也
るな
意味がわからなくて問いただす。
拓也
拓也
るな
るな
ドスッ
ベッドに押し倒される。 そして私の頬を撫でる拓也。 その手は少しあたたかくて優しかった
拓也
拓也
そう言いながらつらそうな顔をする。
るな
るな
口から出たのはその言葉。 多分、今の拓也に 1番言っちゃいけない言葉
拓也
拓也
るな
るな
そんなのどうでもいいから
るな
拓也
るな
るな
私のお母さんは小さな頃に 他界してしまった。 だからなのかな。 お母さんの言葉は頭を 焼き付けられたほど覚えてる。
るな
拓也
拓也
拓也
るな
拓也
ベッドから降りる拓也。 顔は見えないけど多分……泣いてる。
拓也
るな
無言で出るのはなんか おかしい気がして そういって ドアを閉めた。
音を立てないように座る。 背中の向こうには 拓也が居る。
静かにすすり泣く 拓也の声が 背中の向こうから聞こえた。
次の日。 遅刻ギリギリで教室に入ると クラスメイトの女の子たちが 即座に私の近くによってきた。
その瞬間昨日のことが頭によぎる。 拓也と歩いていたことがもしバレたらなんて言い訳しよう。 ついてこいって言われて 家に行きました。なんて 言えるはずがない。
考えていると女の子が口を開く
前川美波
1番に口を開いたのは1番前の席の 前川美波。 この子は前のクラスが一緒で仲が良い
前川美波
るな
前川美波
るな
前川美波
前川美波
手紙を渡されて おねがいね! と言われた私。 美波は チャイムがなったことで席に着いてしまった。
るな
るな
るな
るな
るな
席につこうとした瞬間 視線を感じて右を見る。
目がバチッと合って少し戸惑う私。 なのに全然気まづそうにしない 拓也にイラッとして睨んでみる。
拓也
拓也
無駄に大きな声でそう言う拓也。 バレては行けない。 その言葉が浮かんできて拓也を叩く
るな
拓也
るな
るな
嫌味のように言うと 拓也はまたうつ伏せる。
るな
だけどいきなり うつ伏せたままこっちを見てきて。
拓也
るな
拓也
小さな声でそう言って 満面の笑みをこっちにむけてきた 拓也は いつもと違ってなんだか 可愛く思えてしまった。
るな
わたしはいつから拓也にこんな思いを抱くようになったのだろうか。
るな
るな
6時間目の終わりごろ。 私は朝から渡せずにいる。 何故私がこんな気持ちに ならないといけないのか。
キーンコーンカーンコーン
るな
るな
いきなり立ち上がる拓也。 なんか今日は 寝てないし眠そうじゃないし。 なんなんだろ。
即座に教室を出ていく拓也。
『拓也!今日は来るだろ?』
廊下でそう話しかけられると拓也は
拓也
と言った。
何か、あるのかな。
つられて外に出るとそこには ユニフォーム姿の拓也。
るな
るな
口から零れたかと思うと 目は拓也を追う。 心の中で動く心臓がいつもより速く ドクドク と鳴った。
『拓也パス!!』
拓也
拓也はボールを持つと自分勝手に プレイするんじゃなくて 連携してゴールを きめていた。
その姿に、拓也に、胸が高鳴る。
るな
るな
そう呟くけどその言葉は 拓也には届かない。 見とれてる。なんて拓也に聞こえたら
『俺のこと好きなんだろ?』
なんて言うんだろう。
ふふっと笑みがこぼれる。
るな
手に持っている手紙を 強く握りしめた。
少し複雑な気持ちで。
るな
気づいたら部活は終わっていて 部員の人達がいなくなっていた。
るな
座っていたベンチから立って 部室に足を運んだ。
『でもマジで意外だったな〜 拓也に好きな人なんて。』
部室のドアまで来た時 そんな声が聞こえた。 それは拓也と仲がいいと言われている
1年の時に同じクラスだった サッカー部キャプテンの 林田李月(はやしだりつき) の声だった。
『何言ってんだよ』
『あいつにいるって誰が言った?』
笑いながらそう返したのは多分声的に 川島凪人(かわしまなぎと)くん。
李月『知らねぇの?この前あいつが言ってたじゃん』
凪人『そうなのか?でも、あいつ、だぞ?』
るな
少し笑いながらそう言う2人。 心臓がドクドクと高鳴る。
るな
るな
李月『俺も思ったけどさ。でも…』
凪人『でも?』
李月『相手がさ、大宮だぞ?』
李月『大宮るな。』
るな
るな
るな
ドアから1歩離れて手に持っていた 手紙をにぎりしめる。 手紙に書いてある 拓也くんへ という文字が少し歪んだように見えた
凪人『嘘だろ?あの大宮るな?』
凪人くんがびっくりしたように言う
ちょっとdisられたきがして ムカッとする。 でも拓也はモテるから…。
李月『まぁ俺達には関係ないんだけどな。じゃあ先に外出とくわ』
そう言ってドアノブを握る音がする。
その瞬間 体が勝手に動いて 部室の裏に走る。
座り込んで手紙のシワを治す。
【拓也くんへ】 そう書いてある下に 川上優衣【カワカミユイ】 と、可愛い文字で書いてあった。
るな
嘘に決まってんじゃん。 自分でそう言い聞かすのに どうしていいか分からない。
なんでだろうって 問いただすけどその理由は多分
るな
るな
自分も拓也を好きって 気づいてしまったから。
拓也
拓也
近くから声が聞こえてきて 見上げるとそこには汗をかいた 拓也がいた。
るな
拓也
るな
拓也
そう言って 私の横に座ってくる拓也。
るな
拓也
拓也
そう考えればそうだ。 サッカー部の部室の近くまで 来てるなんてあからさまに サッカー部の人に用があるとしか 思えない。
拓也
拓也
るな
ちょっと笑えて笑ってみる。
そしたらなんと 拓也も笑って。
るな
るな
好きって感情が どんどん増えていく気がした。
拓也
るな
ガチャ
いきなり部室のドアが開く。
るな
グイッ
いきなり引っ張られたかと思うと 拓也の腕の中。
るな
出てきたのは凪人くん。
凪人『誰かいるのか?』
だけど凪人くんは すぐに帰っていってしまった。
拓也
拓也
そう言って私の頭を
ポンッ
とする拓也。
るな
るな
るな
拓也
拓也
るな
るな
るな
るな
拓也
るな
拓也
るな
恥ずかしい事を言われて 拓也のことをぶっ叩く。
拓也
拓也
るな
るな
るな
拓也
るな
拓也
るな
るな
腕を払って拓也を見る。
るな
るな
急いで部室から逃げていく。
だけど後ろから 拓也は追いかけてこなかった。
だって……
拓也
あの手紙を見つけてしまったから。