黎弥
俺の名前は、黎弥(れいや)。
黎弥
𝓡𝓮𝓷(れん)の友達だ。
樹喜
俺の名前は、樹喜(たつき)。
タクシー
黎弥
飲み会の帰り。
タクシーを拾おうと大通りに出ると、ちょうど来た。
急いで手を挙げるが、よく見ると屋根の表示灯の消灯の実車中。
がっくりと方を落として手を下げると、なぜか、手前で停車した。
表示を間違えていたのだろう。
急いで近づき確認すると乗車OK。
車に乗り込み行き先を告げると、運転手は嬉しそうな声を出した。
「今日は、ラッキーです。ちょうどお客さんを降ろしたところで、また、お客さんが乗ってくださったんですか?」
車内の温度が一気に下がったような気がした。
タクシーを拾おうと大通りに出ると、ちょうど来た。
急いで手を挙げるが、よく見ると屋根の表示灯の消灯の実車中。
がっくりと方を落として手を下げると、なぜか、手前で停車した。
表示を間違えていたのだろう。
急いで近づき確認すると乗車OK。
車に乗り込み行き先を告げると、運転手は嬉しそうな声を出した。
「今日は、ラッキーです。ちょうどお客さんを降ろしたところで、また、お客さんが乗ってくださったんですか?」
車内の温度が一気に下がったような気がした。
樹喜
説明→タクシーを拾おうとした男の前で止まったのは、ランプが消灯している実車中のタクシー。
ランプ表示を間違えただけだと思いきや、運転手は「今、お客さんを降ろしたところ」だと言う。でも、男は、タクシーから降車する客の姿は見てない。
このタクシーから降りた客は、まさかの幽霊?
幽霊を乗せてきた事も驚きだが、支払われたお金が本物なのかも気になる。
ランプ表示を間違えただけだと思いきや、運転手は「今、お客さんを降ろしたところ」だと言う。でも、男は、タクシーから降車する客の姿は見てない。
このタクシーから降りた客は、まさかの幽霊?
幽霊を乗せてきた事も驚きだが、支払われたお金が本物なのかも気になる。
合わせ鏡
黎弥
「午前〇時に合わせ鏡を見ると何枚目かに澪の姿が映るらしいよ」
「午前2時だと自分の死に顔なんだろ?」
「試してみる?」
「おう」
「いいよ」
男女の2人が〇時に合わせ鏡を覗き見た。
「うわっ!」
「きゃー!」
「え、なんだよ。午前〇時でも死に顔じゃねーか!」
悲鳴と不貞腐れたような声が部屋に響いた。
「午前2時だと自分の死に顔なんだろ?」
「試してみる?」
「おう」
「いいよ」
男女の2人が〇時に合わせ鏡を覗き見た。
「うわっ!」
「きゃー!」
「え、なんだよ。午前〇時でも死に顔じゃねーか!」
悲鳴と不貞腐れたような声が部屋に響いた。
樹喜
説明→午前〇時は、霊が映り、午前2時には自分の死に顔が映ると言われている合わせ鏡。
男女2人が午前〇時になって、合わせ鏡を試したのだが、彼らの悲鳴に混じって別の人の誰かが喋っている。
「午前〇時でも死に顔じゃねーか」と言うのは、鏡に映っている自分の顔を見て、霊(すでに死んでる人)が文句をいっているのだろう。
好奇心旺盛な幽霊には困ったものです。
男女2人が午前〇時になって、合わせ鏡を試したのだが、彼らの悲鳴に混じって別の人の誰かが喋っている。
「午前〇時でも死に顔じゃねーか」と言うのは、鏡に映っている自分の顔を見て、霊(すでに死んでる人)が文句をいっているのだろう。
好奇心旺盛な幽霊には困ったものです。
親友
黎弥
中学時代からの親友が俺には5人いる。
高校や大学が別になっても、就職で住む場所が遠くなっても、年に1度は必ず会っているのだが、今年、1人が事故で亡くなった。
葬式で会った仲間たちと、思い出の地で亡き友を語ろうという話になった。
行き先は、2つに絞られたものの、どちらにするか投表になった。
「うわ、引き分けじゃん」
「同票かよ。もう、2ヶ所に行くしかないな。」
俺たちは、友を想い、旅を計画した。
高校や大学が別になっても、就職で住む場所が遠くなっても、年に1度は必ず会っているのだが、今年、1人が事故で亡くなった。
葬式で会った仲間たちと、思い出の地で亡き友を語ろうという話になった。
行き先は、2つに絞られたものの、どちらにするか投表になった。
「うわ、引き分けじゃん」
「同票かよ。もう、2ヶ所に行くしかないな。」
俺たちは、友を想い、旅を計画した。
樹喜
説明→語り手には親友が5人いる。そのうちの1人が亡くなったと言うことは、語り手を含めて仲間は、5人。
多数決で思い出の地の行き先を決めるにしても、引き分けはありえない。
1人増えたのか、それとも1人減ったのか………………
どちらにしても、不快解極まりないことには変わりはない。
多数決で思い出の地の行き先を決めるにしても、引き分けはありえない。
1人増えたのか、それとも1人減ったのか………………
どちらにしても、不快解極まりないことには変わりはない。
消えた少年
黎弥
幼い頃、長期休みには毎回母方の実家に帰省していたので、近所の子供たちと仲良くなり、よく遊んでいた。
ところがある日、かくれんぼの中に1人が行方不明になってからは、その地を訪れることはなくなった。
ふと俺は、当時、大人に絶対に入っては行けないと言われていた廃墟があったことを思い出した。
もしかして………………と、久しぶりに廃墟に向かう。
中に入ると、床にぽっかりと空いた穴の中で、彼が両手を振って必死に助けを求めていた。
ところがある日、かくれんぼの中に1人が行方不明になってからは、その地を訪れることはなくなった。
ふと俺は、当時、大人に絶対に入っては行けないと言われていた廃墟があったことを思い出した。
もしかして………………と、久しぶりに廃墟に向かう。
中に入ると、床にぽっかりと空いた穴の中で、彼が両手を振って必死に助けを求めていた。
樹喜
説明→語り手は、幼い頃、一緒に遊んでいた子がいなくなったと言っているのにも関わらず、何年も経ってから現れた廃墟の中で、消えた少年が助けを求めて手を振っていることなどありえない。
彼はもうこの世にいないことは明らかだ。
彼はもうこの世にいないことは明らかだ。