めろ
E p i s o d e .1
「行ってきます。」 そんな声が小さく響く.
てくゝ、てくゝ。そんな効果音がなりそうな程,歩幅は小さく,一定のリズムで歩く. チャームポイントである金髪で長い髪の毛が歩くリズムに合わせて揺れる. 彼の姿は花で例えると 『ヘリオプシス サマーパレット』 のようだ。
例えが難しすぎる? 生憎. ܰ 僕 ܱは花には詳しいんだよ。 誰かさんのお陰でね。
どん。っと鈍い音がする.
友人
よっ!はよ~。羽原。
羽原
おはょ。相変わらず朝から元気だね。
友人
取り柄的な?お前は逆に元気無さすぎ。死んだ植物見てーだわ笑
羽原
何それ、嫌味?
友人
んな訳笑
羽原
知ってる。
嫌味を言いつつも、先程独りで歩いていた時よりかは表情は明るく、少し重荷が軽くなったようにも思える。
___省略___
友人
あ゛~。やっと終わったな。
どっか寄ってく?
どっか寄ってく?
羽原
寄らない。帰る。
友人
ノリ悪~。ま、そんな所も好きだぜ?
羽原
あっそ。
会話が弾んでいる。 様子を見る限り、彼とは友人なのだろう。 彼の表情が、体が、心が、、少し軽くなったように見える。 嗚呼、ほっとするよ。
友人
んじゃ、俺こっちだから!
友人
今日塾なんだよな、、、
羽原
そうなの?…って、いつもこの曜日か。
羽原
頑張って。
友人
おう!じゃ!またあしたな!
羽原
うん。またあした。
彼と離れるとまた表情が固くなる、、、。
歩き出そうとすると転びかける.
羽原
んわ゛っ、!?
ぐらっとおおきくかたむく。 転ぶ、転ぶ転ぶ転ぶ転ぶ転ぶ転ぶ転ぶ転ぶ転ぶ転ぶ転ぶ転ぶ転ぶ!! そんな恐怖、怪我をする恐怖が彼の心を一気に埋める。 僅かな時間でも冷や汗は止まらなかった。






