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聞きたくない話
それは誰にでもある
後日
お母さん達のお葬式が開かれた
親族と思われる人が20人くらいいた
何人か僕と同い年くらいの子もいたが
誰も僕に話しかけようとしない
不思議に思ったが
今回のことがショックが大きくて すぐにぼーっとしてしまう
いつの間にかお葬式は終わっていた
長いような短いような 不思議な感じ
先日、お母さん達の事を聞いた
死因は交通事故
ひき逃げだそうだ
まだ犯人は捕まっていない
最初は腹が立って 復讐してやろうかと思った
でもそんなことしても みんなは帰ってこない、虚しいだけ
ただ悲しんで、 泣くことしか出来ない、無力感
悔しくて、悔しくて
いっそ僕も死んじゃおうかな
みんなの居ない生活なんて 楽しく無いんだから
みんなの遺影を見ながら そんなことを考えていた
ふと、辺りを見渡すと誰もいなかった
れん
れん
縁側から外見ると
子供たちが楽しそうに遊んでいた
鬼ごっこかな
入れて欲しい気持ちもあったが
やめておこう
きっと変な空気になる
そもそも 入って欲しくないだろうし
れん
れん
色んな部屋を見て回っていると
ひとつの部屋から光が漏れている
僕は部屋には入らずに耳を傾けた
親族
親族
親族
親族
親族
引き取り手を擦り付け合う大人たち
やっぱり僕、邪魔だよね....
親族
あいつらってお母さん達のこと、?
今まで親戚と会ったことないのって
お母さん達と仲悪かったからかな...
縁切ったからとか、?
逃げたくなった
親族
れん
僕に追い打ちをかけるように その言葉が聞こえてきた
この後も荒ぶった口調が飛び交った
親族
と、1人が立ち上がって
こっちへ向かっくる
僕は慌てて立ち去ろうとしたが 間に合わなかった
親族
僕は小さく頷く
親族
親族
親族
この人の後ろからは
早く決めろよ
施設って言ってほしい
ヒソヒソと聞こえてきて 焦りから考える余裕もなく咄嗟に
れん
そう言ってしまった
親族
別に後悔はない
この中の誰かについて 行ったとしても苦しいだけだ
施設ならきっと 僕みたいな子もいるはずだ
未来のことなんて分からない
不安でいっぱいだ