第2準備理科室。授業に退屈し 先生の目を盗み、 2人で抜け出した昼頃の話。
2人だけで楽しい話をする訳もなく、 愚痴をする訳でもなく
ただ、「茶番」をする
「茶番」が始まった途端、 あなたは身を投げ出して僕に触れた
僕に触れて、優しく、笑った
大袈裟になびく カーテンが僕を苛立たせる
優しく冷たい風が部屋に充満する
床に、あなたの何かが ばさっと落ちた
「いいよ」
優しげな声を、優しい匂いを 付けるように僕に定着するあなた
僕は拒絶する間もなく あなたに手を奪われた
あなたと同じように捉える、 他の人の愛は別物だ。
あなたが魅せる愛は違う
愛ではない
ただの大楽である
優しさだけを感じたい僕に、 ぴったりなあなたは僕のシンデレラ
ガラスなんて似合わない。 あなたは僕が一番似合う。
僕の色が、1番好き。
「優しさ」