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シンイリ
・・・生きる意味は
シンイリ
・・・ありません
シンイリ
・・・世の中なんて
シンイリ
・・・辛くて、暗い事ばかり
シンイリ
・・・人は結局死ぬわけだし
シンイリ
・・・明日にでも自分は死んでるかもしれない
シンイリ
暗くて、怖くて、複雑で
シンイリ
先の見えない不安な世の中で
シンイリ
僕は生きるのが辛い
シンイリ
じゃあ、今すぐ死ぬかと言われたら
シンイリ
それも出来ない
シンイリ
何とか
シンイリ
周りと自分の不幸を比べたり
シンイリ
これまで自分がギリギリ生きていたこと
シンイリ
自ら命を絶ったら親や他者に迷惑がかかること
シンイリ
そんなことを考えて
シンイリ
生に自分が行くようにしてて
シンイリ
・・・ぼく、もう
シンイリ
よくわかりません
シンイリ
死にたくないから生きるのか！
シンイリ
それとも
シンイリ
死に生かされているのか！
シンイリ
・・・今の自分は後者な気がします
シンイリ
・・・以上です
ああ
言ってしまった
みんながあれだけいい考えをあげていたのに
僕は暗くて
まとまってない矛盾だらけの考え
ああ
僕は
本当に
ルネ
それはいいね
シンイリ
・・・え？
アリス
生と死の矛盾かー
アリス
考えたことが無かった
アリス
興味深い
ボクシ
ね、私も推しがいなかったら
ボクシ
死んでるかって言われたら違うかも
ソクラ
生きる意味が無いって
ソクラ
命について考える
ソクラ
いいきっかけになるかも
シンイリ
・・・僕の発言を
シンイリ
間違いだと思わないんですか？
ルネ
Denken Club ルール第三条
ルネ
「他者の発言を全否定する事を禁ずる」
ルネ
このサークルは
ルネ
「答えを決めつけましょうサークル」じゃない
ルネ
「思考サークル」だ
シンイリ
はい
ルネ
あらゆる人間に共通する事は何か
ルネ
運動が出来なくても
ルネ
音痴でも
ルネ
不器用でも持っているもの
ルネ
それは思考
ルネ
考える事だ
ルネ
個々に持つ考えが
ルネ
自己の確立をする
ルネ
Denken Clubは様々な内容を話し合って
ルネ
発言し合う事で
ルネ
自身の思考や考えの発展を促し
ルネ
自己を確立するためのサークルだ
ルネ
だから、君の発言は間違いではなく
ルネ
僕らの活動に必要なものなんだ
ルネ
わかったかい？
シンイリ
あ、はい
ボクシ
そうそう
ボクシ
新しい視点で考えられる
アリス
本にある考えが全てじゃないし
ソクラ
考えるの楽しい
ルネ
私なりに
ルネ
君の発言に言葉を返すなら
ルネ
死に生かされても、いなくても
ルネ
君は結局生きるのか？
シンイリ
・・・とりあえずは
ルネ
結局生きるなら
ルネ
もっと明るい思考を持った方が
ルネ
少しは得だと思うよ
ルネ
愛でも
ルネ
旅でも
ルネ
本能でも
ルネ
どう考えるかは
ルネ
君次第だけどね
シンイリ
・・・そうですね
シンイリ
僕、もっと考えてみたいです！
シンイリ
このお題について
ルネ
それは良かった
ガサゴソ
物音をする方を見ると
ソクラさんがお菓子の箱を漁っていた
ルネ
ソクラ？
ルネ
差し入れがある日は
ルネ
お菓子は無しでしょ？
ソクラ
えーー
ソクラ
ばれたーーー
ソクラ
わかったよーーー
ソクラ
サークルの倉庫においてくる
ボクシ
量が多いし、私も行くよ
ボクシ
アリス？
アリス
ん？なに？
ボクシ
あなたも行くよ
ボクシ
その量の本
ボクシ
一日じゃ読み終わらないでしょ？
ボクシ
今日読まないものは
ボクシ
サークルの倉庫に置こう？
アリス
はあ
アリス
わかった
ボクシさん達はサークルブースを出ていった
ルネ
気をつけて行っておいで
サークルブースに僕とルネさんが残された
シンイリ
ルネさん
シンイリ
色々ありがとうございます
ルネ
褒められることは何もしてないよ
ルネ
これからどんどんみんなで思考していこうじゃないか
ルネ
それこそ、人であり、僕らだ
ルネ
あっ！
ルネ
・・・でも
シンイリ
ん？
シンイリ
どうしました？
ルネ
考えすぎるのも難がある
ルネ
さっきからいやな考えが頭をよぎる
ソクラ
｛うわあーーーー！！｝
アリス
｛ちょっと！？｝
アリス
｛うわっ！｝
ボクシ
｛あー｝
ボクシ
｛ちょっとルネ来てくる？｝
サークルブースの外の階段から聞こえる声
ルネ
やっぱりね
シンイリ
あーあ
シンイリ
あ、そうだ。ルネさん
ルネ
ん？
シンイリ
一つ聞いてもいいですか？
ルネ
なんだ？
シンイリ
ルネさんにとって
シンイリ
生きる意味ってなんですか？
ルネ
そうだね
ルネさんはケーキをみて、一口食べた
ルネ
ケーキ、食べるためかな？
ボクシ
｛ちょっと、ルネ！！｝
ルネ
今行くよ
ルネ
行こう。シンイリ君
シンイリ
・・・
シンイリ
・・・はい！
春風吹く廊下に
僕らは出て行った
END
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