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パリの街は
異様に静かになった
時かな空が、先の戦争を思い起こさせる
街路は空。
賑やかで彩りのあった時代の面影が薄くなる
瓦礫の重みと、 燃えた石の匂いだけが残っている
そんな街を歩くには、少し勇気がいる。
傷は乾かない
もうどこで負ったのかも 分からないような傷口から
まだ血が流れている
仏(第三)
乾燥した声で、少し呟く
口から落ちる言葉を、止められなかった
ふと
遠くのエンジンの音が近づいてきた
まだ市民がいるのだろうか
それとも敵の援軍、、、とか?
、、、いや
まあどちらもありえないが
仏(第三)
ゆっくりと姿を表したのは
黒い外套を背負ったあいつだった
卍
ナチス・ドイツ
、、、
腐れ外道逆卍顔面ばってん野郎 このくらいは言ってやりたいか
近づいてくる
卍
卍
卍
空を見上げてそんなことを言う
仏(第三)
卍
卍
帽子を被り直しながら、にやりと笑った
卍
仏(第三)
拳を握りしめる
卍
沈黙をみて、楽しそうに笑う
卍
仏(第三)
卍
彼が肩に手を置いてくる
卍
仏(第三)
全身の傷口に染みる響きを持っていた
パリ
ノルマンディー
リール
アルデンヌ
次々と崩れていく前線
退却する兵士たち
逃げる市民、政府
全部。みていた
全部
仏(第三)
低い声だった
男が顔をずいっと近づける
反射的に少し身を引いた
卍
肩をすくめる
卍
仏(第三)
仏(第三)
仏(第三)
なんてやつだ、、
卍
卍
卍
仏(第三)
仏(第三)
仏(第三)
不意に、左の肩をポンポンと叩かれる
と、同時に笑い声が響いた
卍
卍
仏(第三)
卍
瞳を見開いて、こちらを見つめる
二つ、鉄十字が並んだ
仏(第三)
ああ、こいつは狂ってる
そう、しっかりと感じた
しっかりと感じた
コメント
3件
めっちゃ好きです…
寺島あおいです🤍 戦後のパリの静けさと、そこに立つふたりの対比が鮮烈でした。「守れなかったから?」という卍の一言が、フランスの全ての傷口に触れるようで、胸がぎゅっとなりました。瓦礫と血の匂いがするような描写に引き込まれます。最後の「休戦」に希望があるのか、それともさらなる狂気の入り口なのか…続きが気になります。丁寧に紡がれた空気感が素敵でした🌷