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店員さん

申し訳ございません、お客様。

 

は、はあ

店員さん

ゆっくりZM は大変人気の種でして、只今売り切れ入荷未定となっております。

 

わ、分かりましたありがとうございます。

店員さん

大変申し訳ございません~

深々と頭を下げる店員さんから私はそそくさと店外へ逃げる。

ああびっくりした、まだ心臓がバクバクしてるよ……

私は半年前、知人からゆっくりを譲り受けた。

流行ってることは知っていたけど、特に飼おうと思ったことはなかった。

強引に押し付けられる形で引き取ったが今ではゆっくりが可愛くてしょうがない。

賢くて、1ゆでも安全に遊べる子だけど寂しいだろうと思って、ペットショップでフードを買うついでに他のゆっくりを見に来た。

人気が高いのはZM 種で、SNS でも大人気だ。

軽い気持ちで見に来たけれど、案の定お値段なんと50万……!

保証付きの白タグと言うこともあるんだろうけど、お高すぎる!

と言うことで焦って店から出てきた、という経緯だ。

 

うーん、難しいなー

野良ゆっくりを飼い慣らせるほどゆっくりに詳しいわけじゃない、うちのゆっくりはお飾りが少し壊れているから意地悪されてしまうかもしれない、それは可哀想だ。

 

悩んでもしょうがないよね、そもそもいなかったんだし……

 

ゆっくりが待ってるから、早く帰ろうっと。

テクテクテク……

ガサガサッ

 

ん?

帰り道の公園の茂みがガサガサと揺れている。

音のなる方を見てみると、何やら声も聞こえた。

ギャハハハッゆっくりしてないゆっくりがいるよ!

ゆっくりしてないゆっくりにはせいっさいだよ!

ゆー!ゆー!

 

ゆっくりが意地悪されてる……?

ポンッと茂みから飛び出してきたのは……

ゆっくりZM

ひっっ

ゆっくりZM

人間しゃん……?

 

えええっ?

目の前に現れたのは、お飾りのフードを被っていない野良ゆっくりZMだ。

まだ小さい……赤ゆなのに、群れから意地悪されて泥でボロボロになって泣いている。

 

おいで!

すごい展開に出くわしたと思うが、このままでは赤ゆの命が危ない!とっさに両手を受け皿のようにしてゆっくりZMの前に差し出していた。

ゆっくりZM

ゆ!

どこいったんだ!げしゅなゆっくり!

今度見つけたら永遠にゆっくりしてもらうからねっ

怒りの声は次第に遠のく……なんとか危機を乗り越えたらしい。

ゆっくりZM

ゆぐっ、ゆぐ……

 

 

あぁ可哀想に!怪我してる……

 

ここで野生に返したら絶対永遠にゆっくりしちゃう……

 

私の家に来る?

ゆっくりZM

ゆんっ!

 

よし、行こう!

こうして私は1ゆの赤ゆと共に帰路についた。

ゆっくりの主役は!

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