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ザブーンザブーン
波の音が俺に語りかける。 もはや放心状態の俺を包むように。
場地 圭介
場地 圭介
しかし、彼女の後ろ姿は次第に小さくなっていく。
場地 圭介
場地 圭介
場地 圭介
ただ、ひたすら自問自答を繰り返した。
なぜ彼女は自ら別れを 告げておきながら、苦しそうな顔で 泣いたのだろうか。
場地 圭介
ふと、彼女の声が聞こえた気がした。 「圭介っ」と、明るい澄んだ声で うれしそうに駆け寄ってくる 彼女が視えた。
場地 圭介
誰もいない所で 風に当たりたかった。
きっとここで身を投げても 誰も気づかないだろうな、 なんて思いながら 髪を結ぶ。
場地 圭介
場地 圭介
場地 圭介
涙が溜まって、視界が霞む。 しかし、涙を流していい訳がない。
涙を流す資格すら、 自分にはない。
流れてこないように、点を仰ぎ、 瞳を閉じる。 そして、寝転ぶ。
場地 圭介
彼女は初めてそう言った。
付き合いたての頃、 一緒に決めたんだ、、確か。
''「またね」は次も会うための約束だから。'' そう言った彼女が脳裏をよぎる。
あれは、去年の夏真っ只中 だったか、、。セミがやかましく 鳴いていた、、。
澪葉の母親が突如 死んだのだ。
しかし、彼女は取り乱すことなく、 父親と喪主を務めていた。
彼女が心配で 参列しに行った。
木が鬱蒼と茂った寺だった。 帰り際、彼女が駆け寄ってきた。
澪葉
場地 圭介
澪葉
場地 圭介
澪葉
場地 圭介
澪葉
場地 圭介
澪葉
場地 圭介
澪葉
場地 圭介
澪葉
場地 圭介
彼女は何かに取り憑かれたような 洗脳されたような目をしていた。
きっと、ショックが大きすぎたのだろう。 華奢な中学2年生にかかった重荷は そう軽いものではなかったのだろう。
ミーンミーンミーンミーン
澪葉
場地 圭介
澪葉
澪葉
澪葉
場地 圭介
澪葉
場地 圭介
澪葉
場地 圭介
澪葉
澪葉
場地 圭介
澪葉
澪葉
場地 圭介
澪葉
澪葉
澪葉
澪葉
場地 圭介
澪葉
澪葉
澪葉
澪葉
澪葉
澪葉
場地 圭介
澪葉
話し終えた途端、 彼女がいきなり苦しそうに 呼吸をした。
過呼吸だった。
澪葉
場地 圭介
澪葉
澪葉
澪葉
場地 圭介
何度も、何度も 背中をさすった。
場地 圭介
澪葉
澪葉
ぎゅ、、
いてもたってもいられず、 思わず、抱き締めた。
澪葉
場地 圭介
そっと、頭を撫でた。 泣いていいんだよ、、、と 言いたかった。
しかし、抱き寄せたその肩の 華奢さに驚いた。
こんなに小さくて、細い体で 肉親がいなくたった、という事実が 受け止められるとでも思っているのだろうか。
神はなんて冷たいんだ、と思った。 そして、今、彼女を護るべきは 自分ではないか、と思った。
場地 圭介
澪葉
場地 圭介
そうでもしないと壊れちまうだろ、と 喉まで出てきた言葉を呑み込んだ。
場地 圭介
澪葉
彼女は、苦しそうな嗚咽を漏らしながら、俺のシャツにしがみついて、 何時間も泣いた。
そして、泣き終え、落ち着いたとき、 彼女が言った。
澪葉
場地 圭介
澪葉
場地 圭介
澪葉
そんなこと、考えたこともなかった。
澪葉
澪葉
澪葉
場地 圭介
場地 圭介
澪葉
赤く染めた目を細めて、 彼女は笑った。 それが、どうしようもなく愛おしくて 儚かった。
その日から、 澪葉のことは自分が護る、と決めた。 何よりも、大切にすることを誓った。
場地 圭介
場地 圭介
場地 圭介
場地 圭介
仰向けでいたのに、 涙が溢れてくる。
場地 圭介
場地 圭介
場地 圭介
きっと、彼女は、 俺の守らなくちゃいけないものを 1つ、代わりに守ってくれたんだ。
自分の身をを徹して。
自惚れているが、 きっとそうなのだろう。 そうじゃなかったら、 泣く理由など思いつかない。
場地 圭介
場地 圭介
明後日はハロウィン。 抗争の日だ。東卍は、、マイキーは、、俺目当てで来るのだろう。
でも、俺は稀咲を殺るために行く。 稀咲は、三番隊隊長。 無傷じゃ済まなそうだ。
長くなる前に、 もう一度、彼女に会いたい。 彼女を守りたい。
場地 圭介
夜空には、月が浮かんでいる。 もう少しで満月。
場地 圭介
月に照らされて、 海もきらきらと光っている。
場地 圭介
想いは届いただろうか。 そんなことを考えながら、立ち上がり、崖をおりた。
主
主
主
主
主
主