菊
言われた通りに来ましたよ。
無論。 行かずに脱走なんてして居たら私はフェリシアーノ君に今頃、パスタの調味料として扱われていたでしょう。
フェリ
思ったより早かったね
フェリ
菊。
菊
そうでしょうか ?
フェリ
うん
あの短時間で慣れてきたのか、淡々と会話が進んで行く。 目の前には美味しそうなボロネーゼが入っている お皿が向かい合っている状態で2皿並んでいる。
フェリ
ほら、早く食べるよ
菊
あ、はい。
終始無言の中始まり、小さく聞こえる音は、 フォークと皿が当たる金属音だけ。 お腹は空いているが、喉が目の前の美味しそうなボロネーゼを通そうとしない。
フェリ
菊
菊
はい。
菊
どうかされましたか?
フェリ
ねぇ、菊の事教えてよ !
菊
はぁ ?
頭の片隅に追いやっていた重要なモノを ようやく思い出した。
私、なんで " 誘拐犯 " と一緒に食事をしているのでしょう
フェリ
ねぇねぇ ~ 菊の事、教えてよ ?
猫撫で声で語りかけて来るが、 まず、なぜ誘拐犯に 私の事を曝け出さないといけないのでしょう。
菊
本田 菊
です。
です。
フェリ
それは知ってるってば !
本っっっ当に 我儘な人ですね、 この人は 喉まで出て来た言葉を飲み込み、ある程度の個人情報を言えば満足するだろう。
菊
アラサーの生涯独身です
フェリ
へ ~ 菊ってアラサーなんだ
フェリ
全然そんな老けて見えないや、
フェリ
寧ろ子供に見えるや
フッと嘲笑された事に怒りを覚えたが、 何とか自分を落ち着かせた。
菊
...
以上です。
以上です。
フェリ
ふ ー ん、まぁいいや
フェリ
菊の面白い情報も聞けたし。
菊
はぁ、そうですか
溜息混じりな返事をして、目の前のボロネーゼを口に入れた。 性格はあれだけど、料理の腕前はプロ並だった。 私は綺麗にボロネーゼを完食した。
フェリ
菊
菊
なんでしょうか。
フェリ
今から
" 俺と菊 "
の2人だけのルールを決めよう
" 俺と菊 "
の2人だけのルールを決めよう
菊
....
菊
え ?
Continuar .