50人クラフト BL・GL・NL

入学式のあの日、俺は恋に落ちた

2人して遅刻したあの日のこと まるで少女漫画みたいで

ドンッ

キーンコーン…

俺の手を引いて貴方は走り出した

あまりに大胆で、でもかっこよくって そんな貴方に恋したんだ

でも

俺には話しかけてくれる人がいない。 なんでかって、中学校で友達がいなかったから

身の程を知れ

そう自分に言い聞かせて、意味もなくリュックの中を漁っている

6月上旬 テスト前

今年もぼっちかと思ったら、友達ができた 今はその2人に勉強を教えている

帰り道から見える海。 風が吹くと潮の香り。 うみにゃもいるし、俺はここが好き

コーラが好きなのかな そうやって、また知りたくなる 好きになっていってしまう

テスト返却日 みんな何となく浮ついていた

🌊&🐒「「天才いる！？！」」

いきなりうみにゃが抱きついてきた 心拍数が一気に上がる

頭に浮かんだ嫌な予感を振り払った

DDが頭を使いすぎたらしく(？)体調を崩したので、2人でカフェに来た

こんなオシャレな場所にいていいのかとも思うが、カップルのような気分になれて嫌いでは無い

メロンソーダが好きだ

好きだけど、アイスクリームがソーダに溶けていくのは嫌いだ

少し、自分と重なってしまうから

ドクン

嘘

突然俺の手を握ってきた

あっという間に、春になった

今日は、時間に余裕を持って家を出た 去年と同じことはしない 同じ失敗はしない、したくない

ドクン

同じ失敗はしない

したくない

俺は走った 泣いた

「俺も好きだ」

自信を持って、幸せに、堂々と。 そう言えたらいいのに

こんな体質じゃなかったら良かった

目が赤く腫れていたらしい 恥ずかし、新しいクラスなのにな

説明した、全部、全部

そう言うDDの横顔は、どこか悲しげだった

俺は

4月の冷たい水に足をつけた

2本のペットボトルを抱えて待っている

そう言ってペットボトル…コーラを渡した。 彼は喜んですぐに飲む 俺もメロンソーダを飲んだ

ドロッ

俺のせいなのに なんで、ああ、本当に最低だな俺は

4月の砂浜で メロンソーダにのっていたアイスクリームは、溶けて無くなってしまった

でも、アイスクリームは、メロンソーダの中に溶け込んでいる

そうして、いつまでもソーダの中で生きている