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誘拐家族

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誘拐家族

第3話 - 第3話　記憶をたどって

53

2024年05月28日

#ホラー

#ミステリー

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53

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さとし

あれから10年

さとし

お母さんとお父さんはつい先日

さとし

処刑された。

さとし

僕は、10年間少年院にいて

さとし

出てきてからは、

さとし

小説家の仕事をしている

さとし

そんなある日

さとし

家に、何者かが来た

警察2

お久しぶりです。

警察2

さとし君。

さとし

えっ！？

さとし

あの時の警察！？

さとし

何のようです？

警察2

あなた、自分の罪を覚えていないでしょ

さとし

そうです。

さとし

そう、俺は自分の罪を

さとし

何故か忘れていた。

さとし

本当に分からない。

警察2

今日は、君が罪を償えるために

警察2

どんなことをしてしまったのかを

警察2

教えてやろう。

さとし

どうしてこんなに遅かったんですか？

警察2

君の住所の特定に時間がかかったんだ。

警察2

それじゃあ、本題に行くぞ。

さとし

はい。

警察2

君の罪は誘拐だ。

さとし

え？あんなに小さかった俺が？

さとし

母さんと父さんだけじゃないの？

警察2

そうだ。

警察2

これからは、ちゃんと償えよ。

警察2

それじゃあな。

ガタン

さとし

でも、どうして俺は罪を忘れていた？

さとし

施設送りになるなんて記憶に残るはず。

さとし

でも、なんで？

さとし

俺は内心分かっていた

さとし

きっと俺は、両親が処刑されることが

さとし

トラウマで、同罪の自分だけは

さとし

処刑されないという罪悪感で

さとし

記憶から消したんだと思う。

さとし

そうだとすれば辻褄が合う

交番にて

村田

失礼します。

警察2

おや？君は少年院に収容されていた？

村田

はい。

村田

突然ですが、僕と一緒に収容されていた

村田

さとしくんについて聞きに来ました。

警察2

どうしてだ？

村田

いや、深い意味はないんですけど

村田

あんなにいい子が何をしたのか

村田

どうしても気になって

警察2

特別に君には聞かせてやろう

村田

お願いします。

警察2

彼は東京都の〇〇市〇〇町〇〇丁目に

警察2

住んでいたんだ

警察2

彼の両親は誘拐犯で、111人もの人を

警察2

誘拐した極悪犯だ

警察2

さとしくんは、両親のマネをして、

警察2

彼まで人を誘拐してしまったんだ。

警察2

少年院で暮らすのとともに、

警察2

彼は何故かと自分の罪を忘れていたんだ

警察2

それだけだ

村田

そうだったんですね。

警察2

本当に信じられなかったよ

警察2

あんないい子が誘拐だなんて

警察2

物心がなかった頃だし仕方ないのは

警察2

仕方ないけど、ショックだったな〜。