1月8日
始業式
彩希
夢
彩希
夢
彩希
教室が騒がしい
聞こえてくる声は 思い出話だけ
友達D
彩希
夢
友達D
彩希
友達D
私はふと奏斗の席を見た
奏斗はいなかった でも あのマフラーだけ 置いてあった
私は大量の荷物を机に置いた
私の肩を誰かが叩いた
奏斗
彩希
彩希
奏斗
彩希
奏斗はあの日の事を 何も無かったように 話していた
少し悲しかった けど
少しだけ 気が楽になった
先生
いつもの時間に先生が来る
いつも通りの時間
始業式が終わる
席替えが始まる
────最後の席替えは
奏斗の近くがいい
奏斗の 隣がいい
先生
くじを引く
15番
1番後ろの席
机を動かし出す音
移動する度に思う
────隣は誰だろう 奏斗は どこだろう と
15番の隣はまだきていない
少しだけ緊張して 少しだけ 怖い
下を向いていた時 隣の人がきた
────奏斗のわけが無い
奏斗
彩希
奏斗
彩希
ただ 奏斗が隣ってことに
心から
嬉しくて 驚いただけ
でも こんなことを最近 思う自分がいる
────あと もう少しで奏斗と 離れる
そんなことを思うだけで
会えなくて 悲しくて 辛くて
奏斗
彩希
奏斗
彩希
奏斗
奏斗が小さく微笑んだ
私にとって 1年最後の いい思い出だ
あと──── 数ヶ月で2年生
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