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死神少女

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死神少女

7 - 死神少女

♥

240

2025年05月03日

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attention ⚠『独白』の曲パロを含みます

あれからはというものの

生きている感じがしなかった

傍に、隣にいた死甫が居なくなって

1人なんだ、と自分を攻めてばかりだ

だけど、「私の分も生きて」なんて言われて

白布 賢二郎

死ねるわけが無いんだよ…

コンコン

川西 太一

賢二郎

白布 賢二郎

太一…

川西 太一

大丈夫?

白布 賢二郎

大丈夫なわけあるか…

川西 太一

まぁ、そだよね

白布 賢二郎

…なぁ、太一

川西 太一

ん?

白布 賢二郎

太一は、死ぬまで隣に居てくれるよな…

川西 太一

…ずっとは無理かもだけど

川西 太一

できる限りはいるよ

白布 賢二郎

…そ

川西 太一

ほら、元気出して

白布 賢二郎

フ…

白布 賢二郎

そうだな、

白布 賢二郎

ずっと、こんな調子じゃ居られないもんな

川西 太一

そうだよ

川西 太一

死甫だって上で心配してるでしょ(笑

白布 賢二郎

…そうだよなぁ、

そろそろ、入れ替えないと…だな

パンッ

白布 賢二郎

よし、

川西 太一

うわッ、

川西 太一

セルフビンタやめてよ…

白布 賢二郎

うるせぇ

白布 賢二郎

気持ちの入れ替えだっつの

川西 太一

だからってさ~…

白布 賢二郎

はいはい、うるさいうるさい

川西 太一

賢二郎のせいなんだけどね?

それからは最後残してくれていた 死甫の指輪を俺の指輪と一緒につけながら過ごした

色々言われることがあったけど 形見なのでって言って誤魔化した

形見なのは嘘じゃないけど

それでも、ずっとつけていたかった

死甫が傍に居てくれるような気がして

離してしまったら死甫が居なくなって しまうんじゃないかなんて考えてしまって

どうにも離せなかったのもある

だけど、付けてて良かったとは思った

最後のバレーの試合でも

背中を押してもらった気がするから

そして今日は卒業式

川西 太一

よ、賢二郎

白布 賢二郎

太一

川西 太一

どうでしたか、卒業式は

白布 賢二郎

お前が言うか、それ

川西 太一

いいじゃん

川西 太一

ほら、答えて

白布 賢二郎

急かすな

白布 賢二郎

まぁ、楽しかったよ

白布 賢二郎

死甫が居ないのが寂しいけどな

川西 太一

それは俺も同じだから気にすんな

白布 賢二郎

なんで気にすんななんだよ(笑

川西 太一

なんとなく?(笑

死神だったということは太一に伝えていない

奇跡的に癌から助かって

死甫は何故か急に亡くなってしまったと伝えた

死甫のことは本当に、残念で仕方なかった

だけど俺らは生きるしかないんだ

生きるという道しかない

だから、その道を真っ直ぐ進んでいこうと思う

それと、俺は医学部に進むことにした

死甫の、俺の"癌"がきっかけで

俺のような人を助けたい

死甫は、どうにも出来なかったと思うけど

俺を助けてくれたから

俺も死甫のように人を助けたい

本来なら死甫は人の命を奪う存在だったけどな(笑

白布 賢二郎

は~…勉強頑張るか、

川西 太一

医学部だっけ

白布 賢二郎

おう

川西 太一

大変だね~

川西 太一

まぁ選んだの賢二郎だけど

白布 賢二郎

一言余計だぞ

川西 太一

アハハ

白布 賢二郎

太一は東京の方行くんだっけ

川西 太一

そ~

川西 太一

アルバイト頑張んなきゃだな~

白布 賢二郎

勉強も頑張れよ

川西 太一

う"…

川西 太一

分かってるって、

白布 賢二郎

たまには帰ってくるんだろ?

白布 賢二郎

こっちに

川西 太一

ん~、そんな感じかな

白布 賢二郎

じゃあその時は集まろうな

川西 太一

そだね(笑

こうやって俺たちは約束を交わした

成人しても会う約束を

川西 太一

またね、賢二郎

白布 賢二郎

またな、太一

夢野 死甫

また、逢いましょうね

夢野 死甫

賢二郎さん

白布 賢二郎

!?

白布 賢二郎

死甫、!?

白布 賢二郎

って、いないか…

でも、絶対…

白布 賢二郎

逢おうな、死甫…

この約束だけは、死甫のことは忘れない

これからも、ずっと

夢野 死甫

ごめんなさい、賢二郎さん

夢野 死甫

サヨナラも言えずに

夢野 死甫

私は消えてしまった

言葉を吸って

夢野 死甫

最後に伝えられたのに

夢野 死甫

何も出来なかった

憂いを吐いて

夢野 死甫

本当に、ごめんなさい…

胸の奥が

張り裂けそうだ

夢野 死甫

私といてくださって、ありがとうございました…

夢野 死甫

伝えられないけれど

夢野 死甫

あの時見た茜色の空、

夢野 死甫

私は本当に綺麗だと、

夢野 死甫

この茜色が好きだと

夢野 死甫

思えたのです

夢野 死甫

私の命は炎のように燃えきってしまった

夢野 死甫

花のように散ってしまった

なんてそんな綺麗事を

軽々しく言わないでくれ

夢野 死甫

伝えられない、だから

紙もペンももはやいらない

夢野 死甫

この気持ちは溝に捨ててください

夢野 死甫

どうか

夢野 死甫

どうか…賢二郎さん、

夢野 死甫

その世界で

夢野 死甫

強く

夢野 死甫

強く…

夢野 死甫

今を生きてください…!

最後に、言いたかったことを吐き出させて下さり

ありがとうございました

もう、いいですよ

神様

高校の2年の時

俺は不思議な体験をした

風に揺られる黒い髪、 太陽を睨むその鋭い目、 鋭い目の横には涙ボクロ、 そして、消えてしまいそうな白い肌

そんな貴女に出逢った

それからは隣にいた

ずっと、終わりが来るまで

でも最後の日、貴女はこういったんだ

「私は死神だ」と

意味がわからないまま貴女は姿を消した

あの時見せてくれた、指輪を置いて

そんな貴女に俺は恋をしたのだ

叶うことはなかったけど

では、またお会いしましょう

白布 賢二郎

死神少女さん

次、「浅野 遥」さんです

白布 賢二郎

あ、はい

浅野さんどうぞ~

浅野 遥

あ、はい…

浅野 遥

失礼します

白布 賢二郎

浅野 遥

あ、の…?

白布 賢二郎

あ、すみません…

浅野 遥

い、いえ…

何故か目を離せなかった

居ないはずの死甫を重ねてしまった

名前も姿も全く違うはずなのに

あの指輪と似たような物を身に付けていたから

俺はあまりにも驚いてしまった

白布 賢二郎

__ですね

白布 賢二郎

お薬出しておきます

浅野 遥

あ、ありがとうございます…

性格も何か似てるように感じてしまう

だけど、今はそんなこといい

白布 賢二郎

では待合室でお待ちください

浅野 遥

ぁ、の…

浅野 遥

お名前…教えて貰ってもいい、ですか

白布 賢二郎

…は?

浅野 遥

め、迷惑…でしたよね、

浅野 遥

すみませ_

白布 賢二郎

白布、賢二郎

浅野 遥

浅野 遥

白布"先生"…

浅野 遥

名前…覚えておきますね!

白布 賢二郎

ぇ、あ…はい

浅野 遥

では、失礼します

あの時、不意に割れてしまった心は 完全に戻った訳でもない

だけど、今日

この人と出逢って

片付けられなかった心は

何も、愛も金も要らなかったあの時の思いは

あの時目の前で消えてしまった記憶の重りさえ

掻き消されるように

無くなったんだ

不完全だったはずの俺の人生

その「不完全」が「完全」になるお話は

また今度

この作品はいかがでしたか?

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コメント

5

ユーザー

やばい、最後う゛ぁぁって言いながら私泣いちゃった笑笑😭

ユーザー

最後に白さんと出会った女の子、、 生まれ変わりだったりするのかな(̨̡ ¨̯ )̧̢ずっと卒業まで指輪つけて死ほちゃんを思ってた一途な白さんよき☺️☺️☺️

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