五日後
とくに昨夜は湿気もすごくて、いつも以上に寝付くことができず、目覚めてからはなんだか身体が重い
頭がボーッとしてスッキリせず、食欲もわからなかった
せめて夜に寝付きをよくするために、昼間は外に出て寝ないように努力しなきゃ
黄
サンダルを履いて玄関を出ると、ムッとした空気がまとわりつき、夏の強い日差しが容赦なく肌に照りつけた
公園に着くと、子供たちが楽しそうに遊んでいた
さらにその先に進んでサッカーグランドまで来たけど誰もいない
黄
って…なんで僕ががっかりしなきゃいけないの
これじゃ、会えるのを期待してたみたい
彼はただの顔見知り、でもそれでもやっぱり自然と男の子の姿を探してしまう
黄
黄
なんでこんなに惹かれるのだろう
そんなことを考えていると急に睡魔が襲ってきて、いつしかベンチに横たわって眠りに落ちていた
どこからか、声が聞こえる
そう…声が。
モブ
モブ2
男子のサッカー部のメンバーが、太陽の下で汗だくになりながら必死にボールを追いかけている
赤
黄
赤
後半残り3分
このまま行けばうちの学校の勝利だ
赤
黄
赤
そう言われ彼に目をやる
確かにどこから見ても美少年だ
相手のチームに女の子が多いのも納得だ
だけどいつの間にか、さとみくんの応援そっちのけで彼を見てしまった
赤
黄
でもどうしてもあの19番から目を離せない
どうしてこんなに心がざわめくのかな
ゴールに向かっていくさとみくんのあとを、19番が追いかける
でも、追いつけなくて、さとみくんはディフェンスと対面
悔しそうな19番の横顔
ーーピーッ
試合終了のホイッスルがなった
赤
黄
りいぬと手を取り合って喜ぶ
だけど、その一方で、あの19番が気になった
探してみるけど、どこにもいない なんて相手のチームを気にしちゃダメだよね
黄
赤
水道につくと相手のチームのサッカー部が顔を洗っていた
19番…!
さっきの人だ 彼だと分かるとなぜかへんに緊張してきた
??
小さく漏れる声に肩が震える彼を見て呆然としてしまう
??
絞り出すような声を聞いて、胸がいたんだ そうだよね…。 大丈夫かな?
でもなんて声をかければいいかわからないし
黄
そっとその場を離れようとした時石ころに詰まっいてしまった
黄
ードサッ
黄
肝心なところでこけるなんて恥ずかしすぎる
??
さっきまで悔しそうにないてはずの彼が泣き腫らした真っ赤な目を細めて笑っていた
黄
??
スっと差し出された右手のひら 太陽を背に、ニコッと笑う顔が眩しい
この顔を見てしまうと許す気になってしまう
黄
??
??
黄
??
黄
??
黄
??
ムゥ また笑った
黄
??
黄
恥ずかしすぎて顔が真っ赤になっていくのが分かった
??
今度は彼が照れたように頬をかきながら、小さく笑った
モブ2
??
黄
ふんわりと笑って手を振る彼には、もう涙の痕跡は見当たらない
モブ
??
なんて言いながら、さりげなく荷物を持ってあげる彼
黄
二人の背中はあっという間に見えなくなったけど、僕はしばらくその場から離れられなかった
ーズキンズキン
黄
激しい頭痛がして、あまりの痛みに耐えきれず目が覚めた
あたりを見渡すとひまわりがあり、公園だったことを思い出す
黄
黄
黄
そういえば、夢に出てきた19番の彼の男の子は、つい前にであった彼にそっくりだった
黄
ーズキンズキン
黄
??
頭を抱える僕の隣に誰が座ったのがわかった
どことなく聞き覚えのある声
黄
クラ
??
??
動けない僕は彼の言葉通り目を閉じた
黄
彼の手が僕のおでこを優しく撫でる 真夏なのに、ひんやりとしていて気持ちよかった
そして、いつしか僕は再び眠りにおちていた
更新…♡500
コメント
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しばらくしたらまた投稿します!