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吉田葵
ねぇ何番テーブル対応よろしく
小島龍之介
は？お前俺に指図すんの？
吉田葵
いい加減にして。ここはバイト先だよ。
小島龍之介
お前見てるといじめたくなるんだよね笑
なんなのこの人
吉田葵
今後一切バイト以外で話すのやめるから。
小島龍之介
……
吉田葵
わかった？
小島龍之介
……
今日が初めてのバイト。隣の席の小島くんと一緒になってしまった。
最初は話したかったけど、もうこんな人嫌だ。
次の日
学校
吉田葵
おはよ〜
村上結
あっ、葵じゃん！！
吉田葵
え、なになに皆！なんかあったの！！
クラスの人たち
お前小島と付き合ってるってまじ？
吉田葵
え？
村上結
校内チャットで噂になってるよ？
吉田葵
ち、ち、が……
小島龍之介
そうだよ。
小島龍之介
俺と葵付き合い始めたんだ
小島龍之介
こいつに近づく男いたら許さねぇから。
吉田葵
な、な、う、うそ……(小声)
小島くんは口を抑えた
小島龍之介
え！？なになに。俺の事がそんな好きって。
小島龍之介
ってゆーことで俺ら一限パス。
吉田葵
はぁはあなひてぇ！
小島龍之介
うるせぇよこい(小声)
屋上
吉田葵
なんなの！！あんた！
吉田葵
嘘ついて何が楽しいの？
小島龍之介
お前そんな口きいていいと思ってんの？
吉田葵
え？
小島龍之介
俺さ昨日バイト帰り見ちゃったんだよね笑
ま、ま、まさか
吉田葵
な、何を見たのよ
小島龍之介
お前さクラスの奴らには高級マンションに家族3人で住んでるって言ってたよな？
吉田葵
そうだよ？
小島龍之介
でもお前古いアパートに入ってったよな？
吉田葵
そ、それは友達の家で…。
小島龍之介
俺嘘嫌いだから
自分だって嘘ついたくせに
吉田葵
ご、ごめんなさい。なんでもするから付き合うなんて嘘だけはやめてください。
小島龍之介
はぁー？今すぐクラスに戻って言ってやってもいいんだぞ？
吉田葵
わかった。わかったからやめて。
小島龍之介
それでよし
さ、さ、最悪
小島龍之介
てかなんでお前そんな嘘ついてんの？
吉田葵
私の家お父さんの会社が倒産して親が離婚して今はお母さんと二人暮しなの。
吉田葵
クラスの女子と私は全然違いすぎて嘘つかなきゃ仲良くできないの
吉田葵
本当はバイトしてたら周りの目が嫌だけどお母さんの為だもん。頑張らなくっちゃ。
吉田葵
だから絶対に絶対に言わないで。
小島龍之介
ふーん
吉田葵
なによ…
小島龍之介
お前、頑張ってんだな
なんなのこの人。バカにしたり褒めたり調子狂う
吉田葵
付き合うふりってクラスの人達の前だけだよね？
小島龍之介
んなわけないじゃん
吉田葵
え？
小島龍之介
毎週土日はデートしてもらう
小島龍之介
あと俺の言うことは全て聞いてもらう
吉田葵
はぁぁぁぁぁ
小島龍之介
お前は今日から俺の犬だ
小島龍之介
俺の前で尻尾振っとけばいいんだよ
小島龍之介
わかった？
吉田葵
……
小島龍之介
わからないなら今すぐクラスに……
吉田葵
わ、わ、わかりましたぁぁぁ
小島龍之介
それでよし(ニヤ)
小島龍之介
あっ明日デート
吉田葵
は？
小島龍之介
明日、土曜だから
小島龍之介
バイト入れてないでしょ？
吉田葵
うん。でも…
小島龍之介
いいから１時に〇〇駅の時計広場ね？わかった？
吉田葵
はいっ
小島龍之介
1秒でも遅れたら
吉田葵
え、
小島龍之介
うーん。まぁ、5回まわってお手してワン、だな笑
吉田葵
は、はい。
どうしてこんなことになったんだろう
でもクラスの皆にあの事絶対バレたくないからしょうがない…のかな。
明日は小島くんとデート。
嫌な予感しかしない…
何も無く1日が終わりますように
電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
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