テラーノベル
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飛び込んだ時、広がっていた景色は1面水色の海の景色。
早くッ! すちくんを探さんとッ──!!
ただ、ふとここに来て思う。
この広く、先も見えない程に広大な海の中
どうやって彼を見つければいいのか。
我武者羅に飛び込んだ、ものの数分で息詰まる。
どうしようッッ 早くせんとすちくんがッッ───
Mikoto
眩しっ……
海の水面から光がさし込んでくる。
雨だったはずの空はすっかり晴れ
雨雲の隙間から太陽が顔を出したようだった。
その時、何かが海底の底で光って見えた。
一瞬、貝殻か何かが光に反射して光ったもの。
とも思ったが、何となく、そうでもないとも思った。
確信はなかった。
でも、それ以外何も情報は見当たらない。
一か八か───。
俺はその光に向かって、思いっ切り傍にある水蹴って、奥深くの海へ進んで行った。
*ゴポッ*
俺が吐いた息が気泡となり、俺の周りに少し滞在しながらも次第にゆっくりと上へ上昇していく。
海に入って1分近く。
流石に息も苦しくなり始めていた。
すっちーッ
ただひたすらに水を蹴っては海の底へと近づいていく。
ただ、俺も水の生命体という訳でもない。
もう息が、限界に近かった。
不意に涙が零れる。
もし、この海に彼が沈んでいたのなら、彼の命はないに等しい。
もう、会うことは出来なくなる。
そうなると無性に胸が締め付けられた。
嗚呼、好きやったんや──。
気づけんくてごめんなぁ……、?
今更そう思ってももう遅い。
自分すら、この場で溺死しても良かった。
けれど、この場に彼が居ない。
彼はこの場で死んだかもわからない。
そんな場所で独り勝手に死んでもし、彼が生きていたらどうする。
ずっと俺の頭には生死のことこびりついて離れなかった。
段々と酸素がなくなり始めたのか、頭の思考が鈍くなり始める。
これ以上の無理は禁物かなッ__
海底に進めていた足を止める。
溢れ出てしまいそうな涙を必死に堪えて、上へと方向を変えようとした。
その時───
俺は今までで、こんなにも神様に感謝を言ったことはない。
俺の視界には微かに、彼《すちくん》が映った。
目を見開く。
彼でない。違う誰かではないか。
一瞬疑いもするが、その姿はどう見ても彼だった。
方向転換をしようとした体をやめ、彼の元に一直線に海を駆けた。
見つけた彼は既に瞼をおろし、赤い瞳は見えなかった。
それでも、手には王冠のブレスレットが弱く握られていた。
唇を強く噛み締めた。
悔しさを胸に抱きながら、彼を抱き抱えたまま地上へと足を進めた。
Mikoto
水が少し体内に入った反動で咳き込みながらも、ゆっくりと彼を砂浜の上に寝転がせる。
彼の胸に手を当て、グッと力を入れて押す。
すると──
Suchi
水を吐き出しながら咳き込んだ。
先程まで弱かった息が吹替えされるように、正常の息へと戻っていく。
濡れて重い制服の上着を脱ぎながら、彼が目を覚ますのをひたすらに待つ。
既にらんらん達にも連絡を入れ、「車を出して向かう」と言ってくれていた。
それまで、目を覚まさないが息はしている彼と2人きりで砂浜に寝転び待っていた。
その時__
Suchi
Mikoto
Suchi
彼の声が聞こえ、びっくりした反動で飛び上がる。
それと同時に、彼に問いかけた。
彼の声は少し掠れていて、その原因は海水のせいだろうか。
Suchi
Mikoto
重たく流れる沈黙。
双方、何も言葉は発しなかった。
いや、発する言葉がなかった。
ただ赤く染まった夕日が、俺らの目の前で沈んでいくだけ。
Mikoto
Mikoto
Mikoto
Suchi
Mikoto
Mikoto
Mikoto
重い沈黙を割ったのは自分。
そして、その流れ……なのか、
俺の言葉からは、俺自身の"本当"の気持ちが溢れ出た。
「断られても仕方ない」
その意思を胸に隠しながら、俺は発する。
顔が熱くなるのがわかる。
それでも今、彼のことが〝好き〟なのは確かなことで、
変わりようのない事実だった。
Suchi
Mikoto
Suchi
Suchi
Suchi
Mikoto
Suchi
Suchi
Suchi
Mikoto
Mikoto
Suchi
Suchi
Mikoto
Suchi
この時の彼は、海に沈んでいた時の彼とは違う程に、
暖かく、冷たい彼ではなかった。
それが、それだけが、
彼が今生きている証で、
俺らが結ばれた証でもあった。
*チャリッ*
金属と服が擦れ、少し音が鳴る。
Suchi
Suchi
Mikoto
Mikoto
俺の最愛の人。
王子様の首には、王冠のネックレスがかかっていた。
そのネックレスが、彼に似合いすぎていた。
って事は俺だけの秘密にしておこう。
Lan
俺らが互いに見つめ合って座っている時、聞き馴染んだ声が飛んでくる。
Suchi
Mikoto
Lan
Hima natu
Ameno kosame
Suchi
Ameno kosame
Mikoto
Ilm
Ilm
Mikoto/Suchi
Lan
Mikoto/Suchi
その後、俺らは仲良く2人でこっぴどく叱られた。
その時、らんいるの顔が凄まじいほどに怖かったことは俺とみこちゃんだけの秘密。
18話 結ばれた赤い糸 _ 𝐟𝐢𝐧𝐢𝐬𝐡
好きな彼が、自分に振り向いてくれなくとも、
その人の事をずっと好きでいること。
勇気を振り絞って、気持ちを伝えること。
時に我慢し、辛さを知る。
傷つき、傷つけ、
甘く酸っぱく。
そんな道を歩んだことで、 その恋が実る。
そんな彼らの諦めた恋が
結ばれた───。
それは諦めたはずの恋だった【完】
月輝 星空
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Thank you for watching!!
コメント
22件
完結おめでとう御座います!!!🎉 生きてて良かったです🥲🥲
完結おめでとうございます! みんなハッピーハッピーになって良かったぜ、、、 新連載はどんなやつが来るかな〜楽しみ〜!(っ ॑꒳ ॑c) 絶対にコメントとハートはすると断言する( ◜௰◝ )
わあああ最初不安だったけど 最後にこにこで終わりました😆 メタい事言わせて頂きます 👑君海で溺れてる?人を 地上に持ってける体力があるし 1分も海の中に入れるなんて なんか訓練してたんですか?!笑 2人が結ばれてよかったよぉ〜 いやまじでかなちゃんの 作品は全部飽きないし最高!! 駄作なんてないよ!! 新作だよね?楽しみにしてるよ💗