永遠の愛を貴方にーゆびわー

〈悪魔出現〉

〈直ちに始末せよ〉

任務のため 深夜の病院にいる ガッチマンとレトルト

病院の先生に扮している

辺りを見渡す

［悪魔］ 魔界から人間界に来て 悪さをする者たちのこと 見た目は様々で 人間と変わらない者もいる

悪魔は基本 誰に対しても… 例え敵対してる天使であっても 平等であり 魂の取引(契約)をすれば 正しくない事であっても力を貸す存在

その悪魔が天使を殺したと言う事は 悪魔にとって天使が 邪魔だったということ

考えられる理由は1つ " 取引を邪魔したから "

取引はお互い合意の上で 契約を交わす為 一度取引してしまうと 取り消しは不可能

魂を回収された契約者は死に 魔界へ堕ちてしまう…

ガッチマンを残し レトルトは上の階へ向かった

レトルトの足音が 病院の廊下に響き渡る

悪魔が何らかの力を使うと 空間に傷が付き形跡が残る

今回天使が殺されたという事は 力を使ったという事

なのにどこにも その形跡が残ってない

［上級悪魔］ 滅多に人間界に来ることがなく 下級・中級悪魔を従える者 普通の悪魔とは違い 気配を感じないし 空間を傷付けずに力を使える

後ろから声を掛けられ 振り返るレトルト

薄暗い廊下 点滴スタンドを傍らに 男性が立っている

一緒に歩き出す

病室に入る

消灯時間は過ぎている為 部屋の電気は点いておらず 枕元の照明だけが点いている

照明で 初めてお互いの顔が見える

見つめ合う二人

レトルトの頬に触れる男性

レトルトの頬から手を離す

何も分からないまま レトルトは病室を後にした

触れられた頬に手を当てる

レトルトに近付くガッチマン

そういうとガッチマンは 光に包まれ天界に戻って行った

ー数日後・病室ー

病院の先生に紛れて 様子を見ていたが 一向に悪魔は現れず…

悪魔や上級悪魔とは違い 天使は気配や力で 勘付かれる事はない

バレるとすれば 悪魔や堕天使を 始末してるところを見られる もしくは 天使が持つ光の剣を見られた時だけ

ベッドで横になっている牛沢

あれから毎日 顔を合わせてるうちに この人間… うっしーと仲良くなった

一緒にいると楽しくて なんていうか、こう あったかい気持ちになる

牛沢の手首に触れ 脈を測る振りをする

［生気］ 人間が生きるのに必要な エネルギーとなるもの

人間の体には常に 生気が満ちていて、 その生気が減っていくと 死期が近いという目安になる

一時的にも元気であれば 例え病弱であっても増えていく為 普通なら心配はいらない

でも、うっしーの場合 半分も生気が減っており 体調が良いのにも関わらず 増える様子がない

レトルトの頬に触れる牛沢

頬から手を離す

自分の頬を触るレトルト

医者に扮したガッチマンが 病室に入って来る

ガシッ！

レトルトの腕を掴む牛沢

離す

レトルトとガッチマンは 病室を後にした

満面の笑みのガッチマン

天界に戻るガッチマン

急に胸が締め付けられる