CHAPTER0-4
今日も俺は兄を尊敬してる
食事などひとつひとつのマナー
気配り
学業
スポーツ
様々な面でも兄はずっと1番だった
人柄も良かった
出来損ないの俺にも優しくて
笑顔の似合う自慢の人だった
でも、兄は刺された
両親も、国も泣き崩れた
嫉妬で刺されたらしい
…嫉妬
していないと言ったらうそになる
本当は、俺も兄が羨ましかった
みんなから慕われている兄が
すごく羨ましかった
兄が死んでからも両親や国の期待は兄に向き続けた
だから…
俺は死ぬほど努力した
死ぬほど努力して
ようやく勝ち取った1位を
やっと両親は見てくれた
国も見てくれた
やはり兄の弟だと
……兄の弟
兄から視点が外れることは無いのだろう
たしかに、それくらいすごい人だった
俺も尊敬していた
でも、
その兄に向けられていた視線が俺にあると考えたら
すごく、嬉しかった
だから頑張った
頑張ったで言い表せないくらい
死ぬほど努力した
マナーも何もかも
兄を模倣した
両親は喜んだ
流石だと声をかけられるたんび
嬉しさと一緒に浮かんでくるものもあった
失敗したら?
ヘマしたら?
また、誰からも見て貰えなくなる
やっと掴んだ視線
俺は、
俺は、、
ミコト・キセ
ミコト・キセ
シクス学苑のある王国の王族の分家の次男(時期当主)
様々な分野において優秀である
シクス学苑を1位通過で合格したため既にフォニアをひとつ持っている







