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ドンッ!

里桜❁⃘*.゚(11歳)

・・・う・・・っ!!!

柊‪✌︎('ω')✌︎(11歳)

っ!?里桜!!!
ε”ε”ε”(ノ* •ω• )ノ

柊‪✌︎('ω')✌︎(11歳)

大丈夫か!?・・・ギッ!

柊は突き飛ばされた拍子に壁に強く打ち付けられて痛がってる里桜に駆け寄り、妹を突き飛ばした相手に向かって思いっきり睨んだ。

突き飛ばしたのは、 母親だった。

里桜❁⃘*.゚(11歳)

お、お母······さん······?

柊と里桜の母親(クズ母)

······お母さんって呼ばないでよ······聞いてて鬱陶しいわ。

里桜❁⃘*.゚(11歳)

っ!?

柊‪✌︎('ω')✌︎(11歳)

······っ!?

さっきまでは優しかった母親が今まで聞いたことがない冷たい言葉と冷たい目を目の当たりに里桜は壁に強打したことの背中の痛みよりも信じられない気持ちがいっぱいだった。

2人が呆気にとられた顔をしているのをよそに母親は1人で背伸びをした。

柊と里桜の母親(クズ母)

ハァ〜!あの頑固ジジイと他の馬鹿な奴らの信頼を取り戻すまでの道のりがここまで長かったわ〜!w

里桜❁⃘*.゚(11歳)

······え······?

柊‪✌︎('ω')✌︎(11歳)

どういうこと······?

柊と里桜の母親(クズ母)

あの頑固ジジイの言う通り······私はね、別にアンタたちなんか産みたくなかったのよ。

母親は黒いスカートのポケットから煙草の箱を取り出し、火をつけながら2人に皮肉なことを言った。

柊と里桜の母親(クズ母)

それに······私がアンタたちを産む前の経緯の中で半分嘘が混じってるのよ。どこか分かる?(・∀・)ニヤニヤ

白い煙が天井に向かって昇っていく。煙草の匂いがまるで2人を追い詰められていくかのように少しずつ充満させていく。

柊‪✌︎('ω')✌︎(11歳)

······もしかして、俺たちが父親であるあの人に似ていたから愛せなかった······っていうところ?

柊と里桜の母親(クズ母)

へぇ〜アンタ意外と頭いいじゃんwww
だからアタシが何をしても上手く懐かれなかったねwww

里桜❁⃘*.゚(11歳)

え···?嘘······だよね?

柊と里桜の母親(クズ母)

え?www
嘘と何もこれは現実よ?w
頭沸いてる〜?www

信じられない気持ちがいっぱいで困惑している里桜に母親は嘲笑った。その瞬間、険しい顔に変わり憎々しげに言った。

柊と里桜の母親(クズ母)

この糞ガキの言った通りよ!アンタたちを身ごもって、本命だったあの人と一緒になれるかと思って妊娠してることを伝えたら、アイツ···あたしのことをあっさり捨てやがった!それもこれも!全部アンタたちのせいよ!アンタたちの存在が邪魔なのよ!!!

柊‪✌︎('ω')✌︎(11歳)

············。

里桜❁⃘*.゚(11歳)

そんな······

柊と里桜は自分たちを恨みのこもった目で睨む母親と理不尽で惨い現実を突きつけられて、思わず絶句してしまった。

柊と里桜の母親(クズ母)

·········フフっ♪ まぁでも、あんた達は運がいいわねー!本当はアンタたちをすぐにでも追い出そうと思ったけど······トコトコ(((((*´・ω・)(←里桜の所へ近づく。)

里桜❁⃘*.゚(11歳)

っ!( >_< )キュッ!(←叩かれると思って目を瞑った。)

柊と里桜の母親(クズ母)

バカなアンタの優し〜いアドバイスのおかげでここまで来たんだから···スルっ(←里桜の頬を触る。)

柊‪✌︎('ω')✌︎(11歳)

っ!?

里桜❁⃘*.゚(11歳)

っ!?

柊と里桜の母親(クズ母)

これからアンタたちは私の小間使いとしてここに住まわせてあげるから······感謝してね?♡

薄々気づきながらもこの女の「偽物の」優しさにまんまと信じた俺は本当に馬鹿だった······。

そしてこれから先、地獄の日々が始まることになってしまったということを······。

それからというもの······

地獄の日々が始まった。

あの女は祖父母が遺した2,000万円の遺産をギャンブルやブランド物、酒などの散財でどんどん消えていく。

俺たちは学校から帰ってきたら、すぐに家事をしたり、あの女の要求を聞いたりしていた。

あの女の要求を逆らったり、日頃の行いが悪けりゃ八つ当たりで暴力は勿論、ご飯抜きにした日もあった。

遺産が少なくなったら、あの女はおじいちゃんたちの家を売った。俺たちがおじいちゃん達と一緒に10年間も過ごした思い出の家を······。

その家を売却した金もまたあの女の欲でどんどん無くなっていく。俺たちが小学校を卒業したと同時に引っ越して今の家に住んでいる。俺たちが学校に行っている間にあの女は男を連れ込んで、『やるだけのことをやって』お金を貰う仕事をしていた。一度その事実を知った時は反吐が出る思いが止まらなかった。

それでも俺が挫けなかったのは、妹の里桜のおかげだった。心優しい里桜はあの女から暴力を振るわれても、辛く当たってもあの女のことを『お母さん』と呼び、悪く言うことは一切なかった。

数年後、俺と里桜は16歳になった。それと同時にあの女は知り合った男と再婚した。その男は有名企業の社長で俺たちと同い年の連れ子がいた。中古アパートから豪邸に暮らすことになったが、あの男も連れ子も俺たちのことを人として扱うことはなかった······。

俺は中学卒業後に就職をして、アイツらに毎月の給料分を渡していた。里桜は家事全般1人でこなしていて、アイツらから家政婦のように扱われていた。お互い高校に入らず、毎日奴隷のように体を動かした。

それでも俺は大切な妹の里桜の存在がいる限りどんなことも耐えた。それに俺がアイツらに給料分のお金を渡す前にいつも1万円を取り出して、バレないように貯めていた。あと5万円···それを貯めればアイツらがいない間に里桜と一緒にこの地獄から逃げることができる!

里桜、待っていてくれ! 俺がもう少し頑張って残りの5万円を貯めれば、お前と一緒に誰も追ってこない遠い所に行って、どこかで幸せに暮らそう!俺はその希望を抱きながら身を粉にして働いた。

けれど···あの日、

その希望が一気に崩れていくことになることは···思いもしなかった。

あの日

居間

里桜❁⃘*.゚(16歳)

□ヾ(,,・ω・,,)フキフキ(←机を拭いてる。)

義父の連れ子(クズ)

(/◎\)ゴクゴク(←コーヒーを飲んでる。)······おい。

里桜❁⃘*.゚(16歳)

っ!は、はい!なんでしょう?

義父の連れ子(クズ)

これ、何だよ?

里桜❁⃘*.゚(16歳)

え?それは坊ちゃんに頼まれたブラックコーヒーですが······。

義父の連れ子(クズ)

はぁ?今日の俺はカフェオレの気分なんだよ!そんなことも分からねぇのか!?

里桜❁⃘*.゚(16歳)

っ!ご、ごめんなさい···。

義父の連れ子(クズ)

作り直せ···。ボタボタ···(←飲んでたコーヒーをわざと零す。)

義父の連れ子(クズ)

ほら、掃除しろよ。

里桜❁⃘*.゚(16歳)

は、はい。
(・ω・`*)))))トコトコ

里桜❁⃘*.゚(16歳)

フキフキ (;・д・)⊃▧(←床を拭いてる。)

義父の連れ子(クズ)

ジッ···(←里桜の体を舐め回すように見てる。)

里桜❁⃘*.゚(16歳)

フキフキ (;・д・)⊃▧(←気づいてない。)

義父の連れ子(クズ)

1回や2回ならまだいいけどさ〜······もう無理。この事を親父達に言って、お前らを追い出して貰おうかな〜?

里桜❁⃘*.゚(16歳)

えっ······?

義父の連れ子(クズ)

あっ!でも、一文無しのお前らは泊まる場所どころか飯もないからそのまま野垂れ死になるな〜www

里桜❁⃘*.゚(16歳)

っ!?
や、やめてください!

義父の連れ子(クズ)

あっ?

里桜❁⃘*.゚(16歳)

私たちがここに住まわせているのは、坊ちゃんと旦那様たちのお陰です!なのでどうか···どうか私たちを追い出さないでください!!!<(_ _*)>(←土下座をする。)

義父の連れ子(クズ)

ハァ〜······あのさ、お前の土下座を見るのはそろそろ飽きたんだよな〜!別の方法で詫びろ。

里桜❁⃘*.゚(16歳)

え?別の···方法······?

義父の連れ子(クズ)

カマトトぶんなよ〜www
まだ分からねぇのか?
ガシッ!(←里桜の手首を掴んだ。)

里桜❁⃘*.゚(16歳)

え?な、何を──

義父の連れ子(クズ)

トコトコ(((((´・ω・)(←里桜の手を引っ張る。)

里桜❁⃘*.゚(16歳)

あのっ!······ちょっと···!

連れ子の部屋

ガチャッ

義父の連れ子(クズ)

よっと!グイッ!(里桜をベッドに向かって引っ張った。)

ドサッ!

里桜❁⃘*.゚(16歳)

キャッ!(←引っ張られた拍子にベッドに倒れた。)

里桜❁⃘*.゚(16歳)

っ!?何!?何を──

義父の連れ子(クズ)

土下座よりも体で詫びるのが普通だろっ!(里桜の服を無理やり脱がす。)

ビリビリッ!

里桜❁⃘*.゚(16歳)

っ!?

義父の連れ子(クズ)

初めて会った時にあのババアは汚らしく見えたんだけど···お前だけは純粋に見えたんだよな〜www

義父の連れ子(クズ)

そんなお前を汚して壊すのが堪んねぇんだよな〜www

里桜❁⃘*.゚(16歳)

っ!?い、嫌っ!

義父の連れ子(クズ)

お前は出来損ないのくせに···スゲェ良い体してんなぁ〜。

里桜❁⃘*.゚(16歳)

嫌っ!嫌です!やめてください!!!

義父の連れ子(クズ)

チッ!さっきから嫌嫌嫌嫌
うるせぇんだよっ!!!

ボカッ!!!

里桜❁⃘*.゚(16歳)

っ······!

義父の連れ子(クズ)

大人しくしろよ······。

里桜❁⃘*.゚(16歳)

(嫌だ···嫌だ!お兄ちゃん······お兄ちゃん助けて!!!)

義父の連れ子(クズ)

安心しろよ〜!最初は痛いけど慣れれば良くなるってwww

里桜❁⃘*.゚(16歳)

い、

嫌ああぁぁ!!!

数分後

家の外

柊‪✌︎('ω')✌︎(16歳)

今日は早めに仕事が終わったし!
里桜の手伝いをしないとな!

柊‪✌︎('ω')✌︎(16歳)

今日は何事もなければ良いけどな······。

柊‪✌︎('ω')✌︎(16歳)

(でも、来月の給料日で10万円が貯まる!そしたらあとはアイツらがいない日が来るのを待つだけ······!)

ガチャッ

居間

ガチャッ

柊‪✌︎('ω')✌︎(16歳)

ただいま〜!

シーン······

柊‪✌︎('ω')✌︎(16歳)

あれ?里桜···?

柊‪✌︎('ω')✌︎(16歳)

買い出しか······?いやでも、玄関に靴はあったし······。

ガタッ

柊‪✌︎('ω')✌︎(16歳)

っ!?

柊‪✌︎('ω')✌︎(16歳)

今の音、上から······?
なんか片付けでもしてるのか?

階段

柊‪✌︎('ω')✌︎(16歳)

(・ω・`*)))))トコトコ(←階段を上ってる。)

階段を上る度に音が大きくなる。 けれど、それは違う音だった。

いや、寧ろ聞きたくもなかった覚えのある音に近かった。

ギッ!ギッ!

柊‪✌︎('ω')✌︎(16歳)

っ!

その音を聞いた瞬間、 嫌な予感が襲ってきた。

柊‪✌︎('ω')✌︎(16歳)

まさか······!

柊‪✌︎('ω')✌︎(16歳)

ヽ( ̄д ̄;)ノ=3=3=3(←急いで階段を上る。)

俺はその予感が外れることも妹が無事であることも祈りながら急いで音のする方に向かった。

けれど、 その祈りは届いてくれなかった。

あの光景は忌々しいほど、 今でも思い出す。

義父の連れ子(クズ)

ハァハァ······///

息を荒くしながら里桜を汚す連れ子。

そして···

里桜❁⃘*.゚(16歳)

······。(´•ω•̥`)

一筋の涙を静かに零れながら、虚ろな目で天井を見る

妹の姿。

里桜❁⃘*.゚(16歳)

············?クルッ(←気配がして柊の方へ向いた。)

柊‪✌︎('ω')✌︎(16歳)

っ!?(←里桜と目が合う。)

里桜❁⃘*.゚(16歳)

っ!?······お······お兄······ちゃん······?(´•ω•̥`)(←絶望な顔で柊を見つめた。)

柊‪✌︎('ω')✌︎(16歳)

···っ!!!

そこからは覚えてない···

気がついた時は···

連れ子を何度か殴っていた。

部屋中に鳴り響く鈍い音。

殴る度に飛び散っていく汚い血しぶき。

部屋の隅で泣いてる妹。

まさに地獄絵図。 皮肉にもこの地獄にはぴったりな光景だ。

騒ぎを聞きつけて連れ子を殴っている俺を止めようとしているあの男。

この光景を青ざめて見ながら警察と救急車を呼ぶあの女。

離れた所から聞こえてくる警察と救急車のサイレン。

───······。

あの後、俺は警察に連行されて、連れ子は救急車を乗せて連れて行った。

連れ子は運良く生きていたが、アイツらは近所中に恥をかかされたことが許せなかったのか、裁判を起こし、俺は傷害罪で15年以下の懲役に処された。

里桜はあの後アイツらに釘を刺したのか、俺の所へ面会に来ることは一度もなかった。けれど、里桜から俺宛に手紙を送っていた。

最初は日常生活のことや体調のことを気にしていたが、時々自分のせいで兄の俺がこんな目に遭ったことへの謝罪や会いたいと懇願している内容が書かれていた。

一番、胸が苦しかったのは···

『お母さんとおじいちゃんが仲直りして、おばあちゃんが生きていたあの幸せな日々を過ごしたいという夢を描いていた自分が許せない。』

『お兄ちゃんとおじいちゃんの気持ちを分かってあげられなかった自分が許せない。』

······と激しく自分を責める内容が書いていたことだった。

そんなことない。

里桜のせいじゃない。

俺だって、 自分自身が許せない。

一瞬でもあの女を『母さん』と呼んでしまった自分が···。

俺は窓の外に雲から覗いて出てきた月を見つめ、冷たい壁に背を凭(もた)せかけて三角座りをしたまま眠りに落ちた。

あの頃のように隣で里桜が同じ体勢で眠っているのを感じながら。

TWISTED WONDERLAND Season1 ~柊と里桜のツイステ世界線への物語~

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うわぁぁぁぁん(´;ω;`)と泣くのはここまでにしてその女を殴る権利は私にありますか?

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