朱理
ねえ、怖い体験した
真奈実
マジか
真奈実
詳しく
朱理
昨日、茜の家に泊まりに行ったんだけど
真奈実
誰
朱理
ごめん妹
真奈実
なるほど
朱理
なんか夜勤だったの忘れてたみたいで、夜になって急に仕事行っちゃって
朱理
何時に帰ってこれるか分かんないって言ってたから、私だけお風呂入って先に寝たの
真奈実
うんうん
朱理
23時くらいには寝て、めっちゃ爆睡してて
真奈実
1人寂しくな
朱理
そう、1人寂しく
朱理
そんでさ、めちゃくちゃ良く寝ててさ
真奈実
うん
朱理
急に玄関のドアが「ドンドンドンドンドン!!!!」って鳴ったの
真奈実
え
朱理
ビックリして目が覚めて、その間もずっとドンドン叩かれてて
朱理
でもコッチはさっきまで爆睡してたから全然頭働かなくて
朱理
怖いとかも特に思わなくて、とにかくめっちゃ眠くて
朱理
ボーッとした頭で、「ああ……茜かな」って思っちゃったの
真奈実
マジか
朱理
眠いの我慢してなんとか立ち上がって、部屋出てさ
朱理
眩しいの嫌だから電気もつけずに真っ暗な廊下歩いてさ
朱理
その間もずーっとドア叩かれてたんだけど、そのうち玄関のドアノブも「ガチャガチャガチャガチャ!!!!」ってされ始めて
真奈実
待ってヤバい
朱理
「うるさいなぁ。今開けるよ……」って呟きながら壁伝いに歩いて
朱理
玄関に着いて、目の前でドアノブがすごい勢いでガチャガチャしてて、
朱理
私玄関の鍵開けようと手を伸ばしちゃってたんだけど、その音が凄すぎてちょっと目が覚めてさ、
真奈実
うん
朱理
ふと思ったんだよね。
「あ、これ茜じゃないな」って
「あ、これ茜じゃないな」って
真奈実
………
朱理
そう思った瞬間にドアノブもドア叩く音もピタって止まって
朱理
シーン……てなるの。家中が。
朱理
怖かった
真奈実
マジで無理
真奈実
私なら漏らす
朱理
漏らしはしなかった
朱理
でも鍵開ける寸前だった体制で固まって動けなくなった。血の気が引いた
真奈実
結局茜ちゃんじゃなかったんでしょ?
朱理
うん。朝普通に帰ってきた
真奈実
だよね
真奈実
じゃあさ、それさ
朱理
うん
真奈実
鍵開けちゃってたら、どうなったんだろね
朱理
…………
真奈実
…………
朱理
ねえ
朱理
これ茜の家がやばいの?
私がやばいの?
私がやばいの?
真奈実
分かんない……
真奈実
とりあえずさ
真奈実
お祓い行こうか。三人で
朱理
泣きそう







