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蒼
ねぇ桃くん
桃
なに？ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ
蒼
別れよっかﾆｺｯ
別れを告げた君は
とても明るそうな顔をして
とても苦しそうな顔をした
桃
やだ、、、
桃
蒼と別れたくない
桃
蒼が、蒼がいなかったら
桃
俺は、死ぬ
蒼
うん。僕は
蒼
桃くんに死んで欲しくない
蒼
死ぬのは僕だけで十分
桃
そんなこと言うなよ、、、
桃
蒼に死んで欲しくない
桃
ねぇ、蒼
桃
死なないでよ
思わず口から飛び出た
死なないでという言葉
それに対して蒼は
蒼
、、、ごめん
とだけ応えた
その後話すのが
気まづくなり
家に帰ることにした
蒼は緩和ケアにするそうだ
桃
、、、死んで欲しくないなぁ
蒼が生きているだけで
世界が輝くのに
蒼が居ない空間は
息が詰まる
僕は緩和ケアをすることにした
別れを告げた桃くんは
やっぱり毎日
僕に会いに来てくれる
桃
蒼、今日も来たよ
蒼
へへっ、桃くんだぁ、、、
桃
蒼の好きなプリン買ってきたよ
蒼
わぁい！
蒼
たべたい
桃
スプーンあるの？
蒼
、、、桃くん
桃
俺持ってきてないよ
蒼
うぅ、、、
桃
ふふっ嘘だよ
桃
はいどーぞ
蒼
わっ！ありがと
緩和ケアをしてるせいで
僕は口を麻痺してきていて
喋りにくくなった
蒼
桃ひゅん、
桃
蒼、口の中無くしてから
蒼
、、、ｺﾞｯｸﾝ
蒼
僕に付き合わなくていいんだよ
蒼
僕以外の人と幸せになってよ
桃
、、、ばーか
桃
蒼以外に俺を幸せにしてくれる
桃
そんなお人好しいないんだよ
蒼
、、、そっか
僕は理解してる
この体はもう持たない
桃くんに迷惑をかける
でもこれだけは知ってて欲しい
蒼
桃くんは
蒼
僕を追って死んだらだめだよ
桃
、、、
蒼
お願いだから
蒼
死なないで
蒼が亡くなった
そう聞いて駆けつけたのは
君が俺に死なないで
そういった次の日だった
桃
蒼、、、
桃
まだ俺何も言ってないよ
桃
まだ蒼とやりたいことあるのに
桃
ねぇ、蒼？
桃
寝てるんでしょ？
桃
早く起きてよ
まだ朝日すら昇っていない
暗い部屋で
蒼は1人で亡くなった
桃
俺の傍で死んで欲しかった
桃
なんで、なんで蒼なの
桃
死ぬのは俺で良かったのに、、、
蒼のお葬式は
簡素なものだった
写真の君は
眩いほどの笑顔なのに
棺の中で眠る
蒼は少しも笑っていなかった
桃
俺は蒼に何あげれてたかな
桃
蒼は幸せだった？
幸せだったよ
そう蒼が応えてくれたように
俺には聞こえた
電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
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