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ta

ん ~ 疲れた 、

そう言いながら大きな欠伸をする彼

あれだけたくさんの曲を演奏したんだから疲れていて当然だろう

jk

ずっとピアノ弾いてましたもんね、

ta

うん ㅎ

ta

でも久しぶりに弾けて楽しかったよ

聞きたいことが沢山あるのにどのタイミングでその話題を持っていけばいいのか分からない

jk

聞かなきゃ 、… )

jk

あの、

ta

ん ?

jk

もしかして貴方の名前 、キムテヒョンですか?

ta

!?

彼は驚いて目をまるくした

ta

ど、どうして知ってるの?

jk

ッ !!

驚いている彼に説明しないといけないのに、やっと再会出来たことが嬉しすぎて声が出ない

そんな僕とは反対に、彼は少し警戒するような目をして僕のことを見ていた

jk

ぼ、僕のこと覚えてませんか??

ta

… ごめん 、なんのこと ?

そう言われた瞬間頭の中が真っ白になった 。9年前居なくなってからずっと探していたのに 、やっと会えたかと思えば彼は何も覚えていなかった

ショックで涙が出てきた僕は泣いているところを見られたくなくて思わず走り出してしまった

jk

ッ …

ta

……

この日は泣き疲れ、家に帰るなりすぐに眠ってしまった

jk

んん 、… 眠

夜明けの部屋は海底みたいに青くて音がない 。

昨日のことを思い出すとまた涙が込み上げてくる

一旦忘れてしまおうと顔を洗い大学へ行く準備をした

僕が春から通っている大学は、家から少し離れたところにある

道路わきに木々がもっさり茂ってリスやたぬきも出没するような道をあるいていく。

そのうち煉瓦造りのもんが見えてきて、その向こうが僕が通う大学だ

こめかみから垂れてくる汗を拭きつつ、講義棟の階段を上って1時限目の講義がある教室に行くと、定位置になっている前から4番目の席にジミニヒョンがいた

jk

ジミニヒョン早いですね

jm

おん 、暇だから早く来た

ジミニヒョンと僕は大学が一緒で、アルファルドのバイトも誘ってくれたのはジミニヒョンだった

jk

てか、ジミニヒョンなんか顔色悪くないですか?

jm

…やっぱ俺顔色悪い?ㅎ

jk

なんかあったんですか?

jm

それがさ 、…

いつも元気なジミニヒョンがこんなに深刻そうに話すのは初めてで、これはただ事じゃないなと僕は真剣にジミニヒョンの話に耳を傾けた。

jm

俺のサークルにさ、1人で仕切ってる奴居るじゃん?

jk

あぁ、… 覚えてますよ

jk

その人がどうかしたんですか?

じつは僕は、サークルに入っていた時期がある 。ほんの1週間で辞めたのだが

そのサークルは『室内楽サークル』というもので、僕が見学に行った時、ジミニヒョンもその場にいた

僕はヴァイオリン、ジミニヒョンはヴィォラが弾けるということで親しくなった

室内楽サークルは総勢三十人ちょっとの中規模サークルで、和気あいあいとやってる雰囲気が良かった

けど、実際に入部してみると、一つ問題に直面した 。

私たちはちゃんとした実績サークルだし、遊び半分でやって貰っては困るの。

とくに私のヴァイオリンパートではいい加減な人は許さないから。

サークルのリーダは三年生の女子だった。

僕は初日から彼女の「能力を見せて」だの「私のヴァイオリンパート」などの物言いに腑に落ちないものを感じたが、言われるまま彼女の前で演奏した

映画監督みたいに脚を組んで腕組みまでした彼女は僕が弾き終えると、クイと顎を上げた

あなた、ヴァイオリンはいつから始めたの?

jk

九歳です

ふぅん、とりあえず合格よ

あんたが不合格って言ったらその人はサークル辞めさせられるのかよ、と口からとびだしそうになったが、その場はぐっとこらえた 。

部員を「優秀な同志」と優遇して、ほかの部員を「自分達以下」と見なしているような彼女の言動が、僕はどうにも苦手だった 。

だけど、そこまでなら「音楽への情熱が有り余ってるんだな」とまだ許容できないことも無かった。

僕の許容力が蒸発したのは、入部から1週間後だった

あなたのヴァイオリンはどこのブランド?いくらくらいなの?

jk

さぁ、わかんないです 。これ、小学校に寄付された楽器を譲ってもらったので

え?寄付ってどういうこと?よくそんな素性の分からない楽器を使えるわね

僕の頭の中で何かが切れた

jk

僕はこの楽器が気に入ってるし、寄付してくれた人にすごく感謝しています

jk

僕は貴方みたいに育ちが良いわけじゃないですけど、人を見下して笑うことがどれだけ醜いかは分かってるつもりです 。

彼女は皮肉を言われたと理解するのに少し時間がかかったようだ

頬に血の色をのぼらせた彼女の顔を見た時、これはもう無理だと思った

このままここに居たら周囲にも迷惑だろうし、何より僕がもうこの人の近くにはいたくないと思い始めている

jk

すみませんが、僕今日で辞めます 。

きっちり頭を下げ、手早くヴァイオリンを片付けて部屋を出た

その後、僕はバイト探しに精を出し、運良くアルファルドで雇ってもらって、今に至る 。

―― 長くなったが、ここまでが前置きだ

jk

で、彼女がどうしたんですか?

jm

今度駅であるコンサートさ、俺ともう2人で出るつもりだったんだけど、その2人もう限界だって言ってサークル辞めたんだよね 、

jk

なんでまた、…

jm

影でアイツに圧力かけられてたらしい

jm

人数足りねーしもう諦めよーかなって

ジミニヒョンがそう言った時、後ろから例の彼女が歩いてきた

駅でのコンサートの出演取消の連絡はもうしたの?ㅋ

jm

御前 、… 💢

jk

連絡なんてしませんよ。辞めた子の代わりに僕がでるんで 。

彼女は何を言っているのか理解できないと言う顔をした

ジミニヒョンも驚いた顔で僕を見ている じつは僕も内心「言ってしまった、」と汗が滲むような気分だった でも、言ったからには後には引けない

何を言ってるの?あなたはもう部外者よ、そんなことが出来ると思ってるの?

jk

じゃぁできるかできないか、事務局の人に聞いてみます

そういう事じゃないわよッ サークルの代表である私が許さないと言っているの!

jk

代表って部員が音楽を楽しめるように助けるためにいるんであって、邪魔するためにいるわけじゃないと思います

は ?

jk

もちろん気に入らない人間を追い出したり、大学生にもなっていじめみたいなくだらないことをするための役職でもないと思います 。

彼女の顔が赤くなるのを通り越して青ざめた 。 僕は無言で彼女を見返した 沈黙が続いたあと、彼女は連れと一緒に僕を睨み付けて立ち去った

jm

グガ、御前すげーな

jk

めっっちゃ怖かったです

jm

だろうな、ㅎ

jm

一緒にやってくれるのは嬉しいんだけどさ、2人じゃコンサートは無理 。
せめて3人はいないと、…

迷った末にジンヒョンに相談することにした。

jk

もしもし、…

jn

お、どーした?ジョングガ

一通り事情を説明すると、ジンヒョンの声が遠のいた。通話が切れたわけじゃなく、そばで誰かと話しているようだ

jn

… ~~ ! ぁ、ちょ

と、ふいに耳元で小さなノイズが起こった 。

ta

もしもし

ヒュッと息を詰まらせた その声は昨日の夜最悪の別れ方をした彼。 テヒョニヒョンだった

ta

… 演奏、やりたい?それともやめたい?

ジミニヒョンの努力をあんな奴のせいで無駄にしたくはない

テヒョニヒョンはいきなり問いかけてきた。昨日のこともあって気まづい思いもあったが、気づいたら僕は答えていた

jk

やりたいです 。

ジミニヒョンを見ると目が合った。 ジミニヒョンは僕を見てゆっくりと頷いた 。

ta

分かった 。

ta

じゃあ僕がピアノを弾くから。

ta

コンサートは僕のピアノとジョングガのヴァイオリン、で、もう一人の子のヴィオラで演奏ってことでいい?

jk

い、今、ジョングガって …

ta

じゃあ決まりね、また今度打ち合わせしに行くから 。

それだけ言うと電話は切れてしまった 電話の途中、僕のことを"ジョングガ"と名前で呼んだことが気になった やっぱり昔のこと覚えてるんじゃ、…

jm

今の相手、昨日アルファルドでピアノ弾いてた人だろ??あんなピアノが上手い人が一緒に弾いてくれたら一安心だな 、

jk

そ、そーですね

まさかこんなに早く再開するとは思っていなかった

テヒョニヒョン、ほんとに何も覚えてないのか、僕のことを名前で呼んだのはたまたま?

今度会ったらもう一度聞いてみよう、僕はそう決心した

いいねとフォローしてくれると嬉しいです ♡

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コメント

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話作るの上手すぎませんか?その能力分けてください!

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