リーンゴーンリーンゴーン
6時の鐘が鳴る。
嫌な鐘の音が鳴る。
一夜
利紗
一夜
一夜
利紗
この時だけは、幸せなんだ。
一夜
利紗
一夜
利紗
一夜
偶に、一夜は俺のティラミスを無性に美味しそうに食べてくれる。
多分、これが人生の中での楽しみなんだと思う。
好きだと思う人が、傍にいてくれるのが、うれしい……
けど
……けど
利紗
帰り道。
実は、俺が好きなのは、一夜じゃないんじゃないかと思った。
ただ、自分が「普通」じゃないから
「普通」の人なら誰でもいいから
何となく一夜を選んだんじゃないかって。
利紗
おとうさん?
おとうさん?
おとうさん?
こうなるから。
俺は、溜息をつきながら制服をバックに入れ、中に入った。
次の日。
体育が終わり、着替えの最中。
一夜
利紗
一夜
人が更衣室に居ないことを確認し、服を脱ぐ。
身体中に痣と、タバコの跡が、付いている。
絶対に、一夜には、見せられない。
ガチャ。
利紗
一夜
一夜の声が、聞こえる。
今、入られたら、これを見られる。
これを、見られたら?
俺は、嫌われてしまうのか?
それだけは嫌だ!!!
一夜
一夜
一夜
利紗
バレなかった?
利紗
利紗
空愛
利紗
空愛
利紗
利紗
利紗
空愛
空愛
空愛
利紗
空愛
空愛
空愛
空愛
利紗
空愛
空愛
空愛
空愛
利紗
空愛
利紗
バレンタインデーまで、あと1週間。
また、家に帰った。
でも、いつもと違った?
利紗
おとうさん?
おとうさん?
おとうさん?
利紗
利紗
おとうさん?
おとうさん?
おとうさん?
利紗
可笑しい。
まだ、父さん達の声が聞こえる。
……一体何を言ってるの?
だれか
だれか
抱く?
可愛い?
俺の、事か?
……
逃げ、なきゃ。
丁度、制服入りのバックがある。
利紗
おとうさん?
利紗
おとうさん?
おとうさん?
ただ、ただ逃げた。
一夜の家の前を通る。
見られ、たくない。
息が、出来ない。
利紗
誰かに、肩を叩かれる。
利紗
園
園
園
利紗
園
利紗
園
利紗
利紗
園
利紗
雨が、降ってる。
少し、園くんに話した。
そしたら、手伝ってくれると。
僕が手伝ってあげると。
優しく、元気に言ってくれた。
当日。
空愛はまだ居ないようで。
先に、俺が告白する。
ティラミスと一緒によく食べてくれたチョコを持って。
告白するちょっと前。
ひとつのメッセージが届いた。
それは……
園
園
園
利紗
急いで陰で確認する。
チョコは……
利紗
利紗
おとうさんか何者か。
「馬鹿が。」と手紙付きで
チョコが、ぐしゃぐしゃにされていた。
一夜
利紗
一夜
慰めるように、頭を撫でてくれる。
それが、心を締め付けて……
一夜
利紗
利紗
一夜
利紗
利紗
利紗
利紗
利紗
つらくて、つらくて。
涙が、出てた。
なのになんで?
一夜
一夜
一夜
一夜
一夜
一夜
一夜
一夜
一夜
そう言って、抱きしめてくれた。
俺の問題なのに。
泣いてくれて。
なんでだろ。
なんか、涙が出てくるの……
後日。
空愛
空愛
空愛
利紗
空愛
利紗
空愛
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通話
15:11
空愛
利紗
空愛
利紗
空愛
利紗
空愛
利紗
利紗
空愛
一夜
利紗
利紗
少しだけ、苦かったけど
嬉しい、恋でした。
❦ℯꫛᎴ❧