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トイレの落書き 第1話

トイレの落書き 第1話

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トイレの落書き 第1話

2018年09月15日

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ひろし

地下鉄の通るゴォッ、という低い音が、通路の中にまで響いて聞こえる

ひろし

俺はひろし。25歳、見習い建築デザイナー。

ひろし

薄暗いその中を案内板の通りに進みながら、思わずぶるりとみぶるいをした。

ひろし

「クッソ・・・・・・迷路みたいだな。遠すぎないか?」

ひろし

学生時代の友人の結婚式のために、初めて降りた駅だった。

ひろし

最終電車を残すのみとなったこの時間

ひろし

見たところオレ以外誰も居ない。

ひろし

乗客どころか駅員の姿も見えないのは、職務怠慢なんじゃないのか?

ひろし

目的の場所を聞きたいのに聞けなくて、なんだかイライラしてきてしまう。

ひろし

「いったい、この国はどうなってるんだ?経済ばっかりでかくなっても、こうゆうところがダメなんだよ!おもてなしの精神はどこだ!」

ひろし

なんのへんてつもない直線通路の真ん中に、「トイレ」と書かれた薄い表示を見つけて、オレはつい走り出しそうになった。

ひろし

そう、つまり。

ひろし

オレは

ひろし

ひろし

・・・

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