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睡蘭
優しくて柔らかい声を狭間に来た星の子にかけている睡蘭を、ふわりとあたたかい花畑のような香りがこっちに漂ってきそうなその動きを、じっと見つめる。なるほど。 睡蘭から役目についての説明を受けた僕は、間へ戻り睡蘭を観察していた。 まずは睡蘭の仕事を見て学ぼうというわけだ。 別の視点から見てみれば何かを得られるかもしれない。百聞は一見にしかずというように、どんなことを言うのか、声のトーンや言葉づかい、詳しい導き方などを見ようと思い、今に至る。 間の空間から天空まで導き、また間へ戻り星の子を迎える。それを多い時は連続して十回以上こなさなければいけないから、中々に、というかものすごく大変だろう。
星の子
睡蘭
.............本当に僕にも上手く出来るのだろうか。
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睡蘭
天空と狭間を繋ぐ雲の中の遺跡に二人でもたれ掛かり、休憩がてら話していた。 ちなみに、狭間に人が来るタイミングはなんとなくで分かるらしい。それもきっと役目のために与えられた能力なのだろう。 睡蘭を見ると、動きはぎこちなく、少し照れているようだった。
夜境
睡蘭
睡蘭は笑顔で頷いた。 なにを話そうかと熟考する。 自分が頭の隅でずっと考えていたことを、もう一度正直に自分に問いかけてみる。 昔の自分には想像もできなかったことだ。 でも、今なら。睡蘭になら、言える気がする。 もっと打ち解けたい。
夜境
睡蘭
どうやら睡蘭も同じ考えだったようだ。 それがなんだか嬉しくてつい口角が上がってしまう。急上昇した心拍はなかなかおさまらない。
睡蘭
夜境
僕だってそうだった。だから大丈夫という気持ちを込めて言う。 これからの日々に期待が膨らみ更に僕の心臓を高鳴らせた。
睡蘭
僕から目を逸らしてしまった睡蘭の耳は少し赤くなっていた。
睡蘭
だんだん声が小さくなっていく睡蘭が少し面白かった。出会ったときはあんなに優雅で余裕そうに見えたのに、今は色んな表情を見せてくれている。僕はまた笑った。こんなに暗くて寂しい場所でも、2人で居ればこれからが少し楽しみになるのだ。