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【完】特異体質

第5話 - 特異体質・5話【それぞれの週末】

136

2020年10月04日

#ラブコメ

#青春恋愛

#あかいとまと

#一次創作

#第2回テノコン

あかいとまと🍅

ナノの週末

涼真

話って、なに？

ナノ

実はね？

ナノ

我が家の…

ナノ

特異体質について、聞いてほしいことがあるの！

涼真

特異体質？

ナノ

うん。この前、わたしが男性化したって話したでしょ？

涼真

あー。あれね？

涼真

さすがにビックリしたよ

涼真

ナノらしいけど笑

ナノ

わたしらしいって
どういう意味！？

ナノ

じゃなくて

ナノ

あれね？
わたしだけじゃないの

涼真

他の人もなるの？

ナノ

うん。お父さんと、お兄ちゃん…

涼真

へぇー。
すごいね？

ナノ

あのね？

ナノ

それでも涼真くんは…

ナノ

わたしの事…
好きでいてくれる？

涼真

もちろん

ナノ

本当に！？

ナノ

女性化したお兄ちゃん、すごい美人だよ？

涼真

イケメンのほうが好き

ナノ

え？

涼真

ナノのほうが好き

ナノ

本当、なの？

涼真

決まってるだろ？

涼真

ナノほど変わった人なんて、他に居ないし笑

ナノ

えー？
涼真くんほどじゃないと思うけどー

涼真

いやいや。
ナノには負けるよ！

ナノ

そうなのかな？

ナノ

あははー

ナノ

(あれ？今のって、褒められたの？)

ナノ

(まあ、いいやー)

ヨウの週末

ヨウ

この前は、ありがとう

ヨウ

これ、返すよ

拓海

カーディガン…

拓海

これ渡すために、わざわざ呼び出したの？

ヨウ

ううん

ヨウ

キャッチボールしたくてさ

拓海

いいよ。
ボールしかないけど

ヨウ

…受け取れるかな？

拓海

大丈夫だろ？
軽く投げるから

ヨウ

うん。
ありがとう…

拓海

ほらよ

バシッ！

拓海

って、取れんじゃん

ヨウ

手、痛い…

拓海

すまん笑

ヨウ

(そうだ…)

ヨウ

(体質の事、話さないと)

ヨウ

あのさ

ヨウ

ずっと、
秘密にしてたんだけど

拓海

おう

ヨウ

僕、体調を崩すと

ポンッ

ヨウ

体が…
女性化するんだよね？

拓海

ゴンッ

ヨウ

だ、大丈夫？

ヨウ

なんか…
すごい音したけど

拓海

平気、平気…

拓海

ちょっと、ボール取りそこねただけだから

ヨウ

でも、おデコ赤いよ？

拓海

じゃあ…
やっぱり、あれは

拓海

お前だったんだな

ヨウ

あれって？

拓海

あの日…

拓海

ヨウが熱出した日

ヨウ

うん

拓海

保健室に一瞬だけ…

拓海

胸の大きい女の子が居た

ヨウ

それ、僕だよ

ヨウ

あの日は
他に誰も居なかったし

拓海

ビビったー！

拓海

俺、夢でも見たのかと思ったよ笑

拓海

まあ。本当の事も、夢みたいだけどさ

ヨウ

信じてくれるんだ

拓海

信じるしかないだろ？

拓海

俺ら、友達なんだから

ヨウ

友達…

ヨウ

(そうか…)

ヨウ

(友達なら、いいんだ)

ヨウ

みんなにも…
話してみようかな？

拓海

みんなって？

ヨウ

優ちゃんと、陽菜ちゃんと、朱里ちゃん

拓海

あー。
あの時、心配してた女子か

拓海

あの3人と友達なの？

ヨウ

…ううん

ヨウ

だけど3人とも
僕が好きなんだって

拓海

なっ！？
3人とも！？

ヨウ

あと、野中先生も

拓海

なんで、このタイミングで担任？

ヨウ

野中先生もね？
僕が好きなんだって

拓海

え？あいつ、男だぞ？

ヨウ

そうだよ？

ヨウ

卒業したら、付き合おうって言われた

拓海

え？付き合うの！？

ヨウ

付き合わないよ

ヨウ

でも、いい人だね？

ヨウ

卒業しても、僕と会いたいんだって

ヨウ

ずっと、僕の先生でいたいって事かな？

拓海

いや。違うと思う…

ヨウ

でもさ。友達ならいいんだよね？

ヨウ

体質の事を話しても

拓海

ヨウ

僕ね？

ヨウ

ずっと、怖かったんだ…

ヨウ

女性化した自分を知って

ヨウ

人が離れていくの

ヨウ

(本音を話せるって、いいな…)

ヨウ

(これが、友達か…)

拓海

俺、思ったんだけどさ

ヨウ

なに？

拓海

ヨウって、バカだな？

ヨウ

え？なんで！？

夫婦の週末

ノゾミ

これから、どうしよう？

ツヨシ

自由に生きれば良いさ

ツヨシ

ノゾミの、望み通り

ノゾミ

でも…

ノゾミ

家に父親が2人なんて、変じゃないかな？

ツヨシ

自分は、気にしない

ツヨシ

ありのままの自分を好きになってくれたように

ツヨシ

ありのままの
ノゾミが好きだ！

ノゾミ

ツヨシさん…

ツヨシ

もう家族のために、自分をいつわる必要はない

ツヨシ

ずっと言えなくて
すまなかった！

ノゾミ

ツヨシさん。
頭を上げて？

ノゾミ

私は…

ノゾミ

今まで通りで、いいから

ツヨシ

え？

ノゾミ

もう少しね？

ノゾミ

あの子達の、お母さんで居たいんだ…

ツヨシ

ノゾミ…

ノゾミ

特にヨウは、昔のツヨシさんにそっくり！

ツヨシ

む、昔の話は…

ノゾミ

危機感が薄くて…

ノゾミ

危なっかしくて…

ノゾミ

なんだか、ほっとけないんだよね？

ツヨシ

そろそろ…
時間じゃないか？

ノゾミ

あ、本当だ

ツヨシ

大変だな？

ツヨシ

みんなが休みの日に、仕事だなんて

ノゾミ

いいんだよ。
好きで続けてるんだから

ノゾミ

ツヨシさんと出会えた

ノゾミ

放射線技師の仕事が

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