藍
いつの間に寝てたのか‥。すっかり朝になっていた‥。目をこすり、ゆっくりと瞬きをすると‥そんな俺を静かに見つめている祐希さんの顔がそばにあった。
祐希
気遣うように、ゆっくりとした手つきで俺の髪を撫でてくれる。優しい手‥‥その手のぬくもりが愛しくて、スリッと頬を寄せる。
藍
俺の言葉を聞いてホッとした表情を見せながら、祐希さんは静かに話しだした
祐希
祐希
祐希さんの瞳には涙が滲んでいた。 ぁあ‥俺はこんなにも不安にさせていたのか‥
藍
ボロボロと涙を流す俺を祐希さんは優しく包み込んでくれる。その温もりに涙が止まらなかった‥
祐希
優しいことばにまた泣けて‥涙目になりながら見上げた俺にそっとキスをくれた‥世界で一番優しいキスを‥‥‥
祐希
藍
これ以上祐希さんに迷惑はかけられないと思い急いで起き上がったのが‥よくなかった。身体の下半身に鈍痛が響き、思わず倒れ込む
祐希
ベッドから危うく落ちかけそうになる俺を素早く祐希さんが支えてくれる。
藍
祐希
そう言うと‥ふたたびベッドに俺を横にして、チュッと額にキスを送り、祐希さんは出ていってしまった
一人になった部屋で、痛む腰を擦ってる時に気付く‥ そういえば、俺ちゃんと服着てるし、綺麗になってる‥ 気を失うように眠ってしまった後、祐希さんが後片付けをしてくれたんだろう‥ 枕に顔をうずめると‥ふわりと祐希さんの匂いがして、とても満ち足りた気持ちになる。
藍
俺に着せてくれた服からも祐希さんの匂いがして‥まるで祐希さんに包まれているかのような錯覚を覚える。少し長い袖の部分を鼻に近づけ思わず犬のように嗅いでしまう。
藍
祐希
クンクンと匂いを嗅ぐのに夢中になってた俺は、祐希さんが声をかけるまで気付かなかった。
藍
照れ隠しもあり慌てて起きようとする俺を制止し、祐希さんがヒョイッと抱え上げてくれる。お姫様だっこだ。
藍
祐希
優しく抱きかかえながら、それでも確かな力強さで俺をエスコートする祐希さんに、そっと身を預ける。
藍
リビングに着くとソファに優しく降ろしてくれた。とても優しい‥準備してくると伝えて離れる祐希さんの手を咄嗟に掴み‥
祐希
藍
祐希
頭をクシャと撫でながら祐希さんはニコッとほほ笑んで、朝食の支度の続きをしにキッチンに向かった
藍
微かに不思議に思ったが、祐希さんが笑ってくれるのが何より嬉しかったし、美味しい朝食は何やろう?とその事に意識が持っていかれた俺は、それ以上は考えなかった‥
キッチンにて。
祐希
祐希
今朝、藍を休ませ朝食の準備のためにリビングに向かうと、携帯の通知に智さんから‥
山本
そんな文字と共に1つの動画が送られてきていた。開いてみると‥
昨日の食事会の室内が映っている。そして、まだほろ酔い加減の藍が映し出される。その藍に向かって、「藍、ちょっと来て」と智さんの声が聞こえる。 「フフフ、なぁに?智さぁん♫」 呼ばれて嬉しそうな顔をしている藍に、 「コソッ(お前が一番好きなのはだれ?)」 と呟く声が聞こえる。 「コソッ(えへへへへ、そんなん決まってるやん。祐希さん♡祐希さんが世界で一番大好き♡)」 画面いっぱいに満面の笑みで応える藍の表情‥動画はそこで終わっていた
祐希
自分でも呆れるぐらいに顔がニヤけてしまう‥あの動画は‥藍には内緒にしておこう
さて♫うまく出来た。俺は朝食の準備を済ませ、愛しい人の元に駆け寄る。
俺が近付くと満面の笑顔で見返してくる‥さぁ、今日はどんな1日になるのか‥
期待の意味も込めて、愛らしい唇にキスを送る‥
end
コメント
5件
尊い(TдT)… ブラボー👏
うきぁぁぁぃあ可愛い尊いやばい