テラーノベル
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俺 の 彼 女 は 多 分 天 使 。
__今日も長い1日だった。
終業時間を何時間過ぎた事だろう。
時計の針はとっくに日付を超えそうで、目の奥はずきずきと痛む。
PCの画面を閉じて、デスクに残った缶コーヒーを一気に流し込んだ。
……ぬるい。
けど、もうそんなんどうでも良い。
赤_Liu
デスクの上に積み上げられた資料。
訂正、修正、チェックのループ。
ここ数日、碌に家にも帰れてない。
終電と始発の狭間みたいな生活が続いていた。
ふと、スマホの画面を点ける。
スマホの通知を開くと、夕方に届いたメッセージがそこにあった。
『 赤ちゃん‼︎今日はちゃんと帰ってくるんだよ ~ …?ご飯あったかくして待ってるね‼︎ 』
赤_Liu
目の奥が熱くなる。
水は本当に天使みたいな子で。
定時退社が多い分、俺の生活まで整えてくれようとしてくれる。
帰れば明かりをつけて、あったかい笑顔で迎えてくれる。
それだけで、何度この数日、俺は生きようと思えたか分からない。
だから今日は、少しでも早く帰りたかった。
赤_Liu
最後のチェック印を押して、力任せにペンを置いた。
鞄を掴んで、椅子を蹴るように立ち上がる。
電車の揺れも、夜風の冷たさも、今日はちっとも気にならなかった。
唯、会いたい、話したい。
無性に。
水_Hto
柔らかな声が玄関を開けた瞬間に降ってきた。
優しい声。
包み込む様な、甘い香り。
そして、堪らなく大好きな笑顔。
赤_Liu
脱力する様に靴を脱ぎ、手を伸ばすと、
水は俺の鞄を受け取り、スーツの上着まで脱がしてくれた。
水_Hto
赤_Liu
赤_Liu
思わず照れ隠しに笑ってみせると、水は目を細めた。
まるで、天使みたいな顔で。
水_Hto
その一言で、堪えていたものが決壊しそうになる。
強がってた肩さえもほっと緩んで、
身体の重さが急にのしかかってきた。
前に倒れる勢いで水に抱き付く。
水_Hto
赤_Liu
水_Hto
水_Hto
水ご機嫌で座ったのは、ソファーの上。
水_Hto
赤_Liu
水_Hto
水_Hto
赤_Liu
俺は素直に頭を預けた。
水の膝の上は、信じられないくらい柔らかくて、あったかくて。
髪を撫でる手は、優しい風の様だった。
水_Hto
赤_Liu
水_Hto
赤_Liu
腕を伸ばして水の頬を優しく撫でると、水はくすぐったい様な口調で笑った。
水_Hto
この距離、この空気。
俺が1番、欲しかったもの。
全部が俺だけのものだって思うと、なんか泣きそうになってきた。
赤_Liu
水_Hto
多分、今の俺にとって、何億積まれてもこの時間の代わりにはならない。
__水が居てくれて、本当に良かった。
水が俺の彼女って……、俺は世界一恵まれてる男だと思う。
その言葉を声に出す前に。
俺の意識は、温もりの中で、静かに落ちていった。
ふと目覚めたのは、柔らかな光に包まれたいつものベッド。
カーテンの隙間から差し込む朝日が、ぼんやりと部屋を照らしている。
いつもならアラームに叩き起こされる筈の朝が、
今日は妙に静かで、やさしい。
赤_Liu
俺の左腕には温もりがある。
小さくて細い身体が、俺の胸元にすっぽりおさまっていた。
安心した様な顔で、呼吸を穏やかに繰り返している。
多分、昨夜は水が俺を此処まで運んでくれたんだろうなぁ…。
俺より腕の力無いのに頑張って運んでくれたって思うと、
本当に愛おしくて仕方がない。
可愛いやつめ。
ただ、その分申し訳なさもあって。
俺が限界まで仕事しなかったら、こんな事に迷惑かけなかったよな。
なんて思ったり。
赤_Liu
思わず名前を呼ぶと、
まるで呼吸に合わせたみたいに、睫毛が揺れた。
ゆっくりと開かれた瞳が、まだ少し眠たげなまま俺を見上げる。
水_Hto
赤_Liu
赤_Liu
水は小さく頷くと、目を擦りながら俺の胸にぎゅッ…と抱き付いてきた。
子猫みたいな仕草に、何度も何度も胸の奥がきゅんとする。
水_Hto
赤_Liu
水_Hto
赤_Liu
赤_Liu
そっと髪を撫でると、水はくすぐったそうに目を細めた。
この柔らかい時間が、どれ程俺を救ってくれているのか……。
言葉ではとても足りない。
水_Hto
赤_Liu
水_Hto
赤_Liu
水が俺の胸元に顔を埋めたまま、甘えた声で囁く。
水_Hto
赤_Liu
水_Hto
水_Hto
水の声が微かに震えていて、胸の奥がきゅっと痛んだ。
抱き締め返す腕に、自然と力がこもる。
赤_Liu
赤_Liu
赤_Liu
水_Hto
水_Hto
水_Hto
赤_Liu
水_Hto
そのまま、暫く何も言わずに抱き締め合っていた。
心臓の音が重なって、呼吸が重なって、境界線が曖昧になるほどに近くなる。
そして、水がぽつりと呟いた。
水_Hto
赤_Liu
水_Hto
赤_Liu
水_Hto
水の耳がみるみる赤くなっていくのが、あまりにも可愛くて。
思わず笑ってしまった。
俺は本気だけどね。
食べちゃいたいくらい、大好きだよって事。
あ、変な意味じゃないよ…??
赤_Liu
赤_Liu
水_Hto
赤_Liu
水_Hto
水_Hto
赤_Liu
水_Hto
水_Hto
赤_Liu
2人だけの朝。
言葉も、触れる手も、温もりも、全部が愛おしくて。
世界の何処よりも、やさしい場所だった。
リクエストありがとございます…‼︎🙏 仕事も学校も、何をやるにしても、皆さん無理しないでくださいね……😭😭 今これリクエストしてるよ ~ って自分で分かる方がいれば、コメントで教えてください…‼︎ 読んでくださりありがとうございました🥹🫶
コメント
6件
え、もう一生幸せになって欲しいんだが??? あは、あはあは、^^尊いがすぎるよ🤦♀️💓 ほんとに、ねぇ??もう、ふたりが天使かもしれないね、? ほっこりでも満たされる心の浄化(*´˘`*)
リクエストこたえてくださりありがと~ございます✨️ 水君は赤ちゃんだけの天使ですもんね~!! 相変わらずてぇてぇでした((( 最後に赤ちゃんが、水が食べたいって言ってたのがもうまじで好きです!!! 神作をありがと~ございます!