第8話:迎え ②
さとみsid
俺は捨てられた。
俺が育った場所は、別に裕福じゃないわけではなかった。
でも、
"俺が育った環境は"最悪だった。
俺だけ。
俺は、
能力が出るのが少し遅いタイプだったらしい。
だからかな。
俺の両親は、俺が無能力って勘違いをした。
俺は1週間前に、"地上"に捨てられた。
そこは、"上"とは全然違う環境で、
見た事ないものが、たくさんあった。
そこにいた人達はみんな優しくて、
うずくまってた俺に
「どうしたの?」
って。
声をかけてくれた。
だから俺は、
あのね、って
話したのに。
そしたら、
「あ〜あ、心配して損した。」って
みんなどっかへいっちゃった。
だから俺はここへ来た。
さとみ
さとみ
さとみ
ここは、上とは違ってたくさんの食料があった。
食料以外にも、
色んなところが切れたソファ、
ボロボロな衣類などがあって、
ここで生活できると思った。
さとみ
この時の俺は空腹で、
一生懸命にゴミを漁っていた。
それがゴミということを知らずに。
((コツコツコツ
???
さとみ
さとみ
さとみ
気づかなかった。
そう思いながら、
俺は少し警戒した。
でも、
彼は、
???
???
???
そう優しく声をかけてくれた。
前までは、
「おい、出てこい。」
と怒鳴られていたのに。
彼の優しい声につられ、
俺はつい飛び出してしまった。
さとみ
???
彼は、俺を見た瞬間、
険しいような、悲しいような、そんな顔をした。
それでも彼は、
???
???
そうやって、名前を聞いてくれた。
だから俺は、
さとみ
と名乗った。
あんまり喋った事もなく、
声が小さくなってしまった。
それでも聞き取ってくれて、
???
って、
ニコって微笑んでくれた。
彼の名前は"ジェル"と言うらしい。
ジェルは、
また険しい顔をした。
すぐにわかった。
「何があったんだろう。」
そう思ったんだろう。
だから俺はあえて、
話を被せた。
さとみ
「俺ね、」って。
そしたらジェルは、
なにか悲しい顔をした。
ジェルは俺の話を全部聞いてくれた。
そして毎日、
ここへ来てくれて、
俺に色んなことを教えてくれた。
俺は初めて、
心から、"幸せだな"
そう感じた。
あの日までは。
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