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圭音side シーズンオフ。 美月と一緒に地元に帰った。 今日は近くの公園でランニングをする。

福島

美月置いていくぞ〜。

美月

まってまって。体力戻ってないのに。

理学療法士の方に リハビリで一緒に軽くランニングを して欲しいと頼まれ 走っていたが 体力が落ちすぎて長く走れない様子。

福島

ほら水。

美月

それ圭くんのやつじゃん。

福島

口つけてないから。ただでさえ汗かかないのに飲まんと脱水なる。

美月

自分のやつ飲むからいい。

福島

さっき全部飲んだじゃん。

美月

あ、そうだった…けど圭くんどうすんの?

福島

俺は大丈夫やから。さっさと飲んでもう一周したら家帰るよ。

美月に水を飲ませ あと1周走る。 走り終える頃には 息切れを起こし少し喘息気味な 症状が出始めて とりあえず水を飲ませ深呼吸をさせる。

福島

今まで喘息なかったのになんで?

美月

風邪拗らせた。軽いから大丈夫。

福島

病院の先生知ってんの?

美月

知ってる。薬も貰った。家にあるけど。

福島

持ってこいよ。

美月

こんなに走ると思ってなかったもん。

言い訳ばかり並べていたが 空を見ると雨が降りそうな感じだったから 早めに家に帰ろうと 荷物をまとめた。

実家に帰ると 美月の母さんとうちの母さんが リビングで井戸端会議をしていた。

福島

ただいま〜

圭音母

おかえり。美月ちゃんは?

福島

家に戻った。ていうか押し込んだ。

圭音母

今日の晩御飯美月ちゃんとこと外行くからね。

福島

え?

近くに新しく出来たお店夜ご飯安くなるらしいから。

圭音母

それに今日晩御飯作りたくなかったし。

福島

手抜きで良かったのに。

圭音母

あんたおったら手抜きできないって。プロなんだし。

たまには息抜き大事ですよね。

冷蔵庫にあった 麦茶を取り出しコップに入れようとしたら チャイムがなり来客が来たと 知らされる。 母さんが玄関に向かうと ノコノコと美月がやってきた。

福島

お前家で寝とけ言ったやん。

美月

違うって。父さんがこれ圭くんに渡して来いって言われた。

あー、あれ?抽選でマッサージの道具が当たったやつ。

美月

うちのとこ使わないから圭くん使って。

福島

いいんすか?

いいよいいよ。使ってくれた方がありがたい。

圭音母

ていうかさっきなんかあったん?寝とけとか何とか…

福島

さっき走っててさ、最後の1周走りきった時に喘息みたいな感じになったの。

薬持っていけって言ったじゃん。

美月

父さんからLINEきたから家戻るわ。

福島

あ、ちょっと。

美月

おばちゃんお邪魔しました〜

逃げるように家に戻って行った美月。 美月の母さんも 言うこと聞かない娘に 手を焼いてる様子。

圭音母

今大学3年生だっけ?

福島

うん。後期から復学したとか言ってたけど。

あの子後期からオンマインドに切り替えてるからほぼ家にいるよ。

圭音母

最近の大学って色々やり方あるんやね…

福島

就活のこと考えてるんですかね?

この間聞いたら面接受ける企業の候補3つ上げてた。

圭音母

え?どこ?

九州の方と、関西の方と、東京の方。どれに転んでも一人暮らし。

福島

第1志望は?

そこまでは聞いてないよ。

圭音母

子供っていつの間にか大きくなって巣立ってますよね。

ほんとにそれ。

福島

そういうもんなん?

圭音母

うん。親になったらわかる。

そんなこと話してたら 父さんが帰ってきた。 今日は早めに上がれたらしい。

圭音父

あれ?美月ちゃんは?

圭音母

家に戻りました。

福島

なんで?

圭音父

さっき駐車場で美月ちゃんの父さんと話してたら、ここに来てるって言ってたんだけど。

どこに行ったんやろ。あの子。

福島

ちょっと探してきますね。

圭音母

さっさと見つけてきてね。予約の時間があるから。

福島

はーい。

とりあえず美月の家に行き 彼女の父さんにスマホ持ち出してるか 確認して持って行っていることが分かり 電話かけながら行きそうな所を 探していく。

美月

あ、圭くん。

福島

お前電話出ろよ。

美月

マナーモードにしてた。気づかなくてごめん。

福島

どこ行ってたん?

美月

コンビニ。父さんにアイス買って来いってパシられた。

福島

LINEきたとか言ってたかったのは?

美月

あ、それは、母さんの説教から逃げるために咄嗟に出たやつ…けど、LINE来たのは事実。ほら。

美月がお父さんとのLINEの やり取りを見せてくる。

福島

まぁいいや。とりあえず帰ろ。

美月

何そんな急いでんの?

福島

今日美月のとこと俺のとこで外食だって。

美月

え?ほんと?どこで?

福島

近くに新しく出来たお店。

美月の手を引いて家に向かう。 しばらく歩いてると 不意に美月の足が止まった。

福島

なんかあった?

美月

季節外れのツキミソウ咲いてんだけど。

福島

どこ?

美月

これ。

空き地に咲いていたツキミソウ。 近くで見てみると まだ枯れていない様子。

福島

ツキミソウの花言葉って知ってる?

美月

『無言の愛情』圭くんそのものじゃん。

福島

……家帰ろ。

美月

無視せんとって笑

福島

置いてくよ。

美月

愛情表現下手なの変わんないよね。

福島

俺なりにしてるつもりなんだけど。

美月

知ってます。顔に出にくいけど。

福島

一言余計やって。

軽い言い合いをしながら 家に向かって歩いていく。 不器用な俺とちょっと抜けてる彼女。 喧嘩する事と多々あるが 何だかんだ上手くやれる気がする。 そんな未来を思い浮かべながら 話し足りなかった 思い出話をするのだった。 そんな様子をツキミソウが 2人を見つめて花を開かせていた。

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