あまね
後ろから腕を掴まれた
いろは
あまね
なんか勘違いしてるだろ
いろは
江口さんと風隼くんが
付き合ってるんだって
知っただけ
あまね
いろは
あまね
あー、なんでこんなに イライラしてるんだろう なんでこんなに モヤモヤしてるんだろう なんでこんなに胸が チクチクするんだろう
そんなの理由は 一つに決まってる
私、初めて会った時から ずっと風隼くんに 惹かれてたんだ
いろは
あまね
相談のってよ
いろは
あまね
いろは
あまね
胸がズキンとした
いろは
あまね
思ってるんだけどさ
女子ってどんな告白が
キュンってするのか知りたくて
いろは
伝えてくれるんだったら、
全部キュンとするよ
あまね
いろは
いろは
あまね
いつもどこか抜けてんのに
ちゃんと人のこと見てて、
いざとなった時頼りがいがあって
最初は
ただのうるせえ奴としか
見てなかった
歩き出そうとした足を止める
いろは
あまね
いつの間にか惹かれてて
気づいたら部活のマネージャーまでやってもらったり
一緒に勉強したいって
思うようになって、
もっと知りたいとも
思うようになった
いろは
あまね
危なっかしいし、
どうしてこんなにあいつの存在が
自分の中で大きいのか考えて
やっと気づいたんだ
視線を上げると風隼くんと 目が合った
あまね
好きって言ったら
どんな返事されるかな?
いろは
あまね
いろは
言ってもらえるんじゃない?
あまね
いろは
今度こそ歩き出す なぁんだ 風隼くん、 好きな人いたんだ
あまね
いろは
なぜだか涙が 溢れ出てきそうだから、 早くこの場を離れたいのに… 渋々振り返る
いつの間にか風隼くんが 私のすぐ後ろに立っていた
あまね
いろは
あまね
あまね
いろは
あまね
応えは受け付けねーぞ
いろは
あまね
いろは
あまね
照れることしねえよ
いろは
あまね
いろは
あまね
いろは
私よりもいい人が
見つかると思うから、
だから___
あまね
いろは
あまね
ちゃんと俺の好意 受け取れよ
いろは
あまね
拒否権ないよ?
いろは
あまね
いろは
告るって聞いて
ちょっと胸が苦しかったの
ツツッと頬を熱い何かが伝う
いろは
あんな気持ちになったんだよ
あまね
いろは
あまね
いろは
勇気を出して 下の名前で呼んでみた
あまね
いろは
あまね
ふと、硬くて大きな胸に 抱き込まれた 優しい香りが 鼻腔をくすぐる 彼が呟くように 呼んだその名は、 他の誰でもない私のもの それは嬉しくて、 あまねの背中に回す 腕の力を少し強めた
桜の花びらが 開いた窓から吹き込む、 ある春の日の 甘くてほろ苦い恋物語 これにて完結.
ひいよ
次の日の教室にて
こう
あかり
いろは
あまね
ひいよ
いつでも空けておくからね?
いろは
ないかな笑
こう
ひいよ
5人の笑い声が 教室中を包み込んだ
end___.
(上のはおまけです^^*)
読んでくれた皆さん、 ありがとうございました( . .)"







