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テラーノベルの小説コンテスト 第3回テノコン 2024年7月1日〜9月30日まで

ヨコハマ市街地にて

瑠音

あの…………

瑠音

マフィアのビル……行かないの?

尾崎紅葉

なに、我らの本拠地はあのビルじゃが拠点は多くある

尾崎紅葉

幾ら其方の教育係を命じられたとはいえ、幹部の身なれば四六時中付き合う訳にもいかぬ

尾崎紅葉

暫し黒蜥蜴の者と戦闘訓練を……

尾崎紅葉

……ぬ

瑠音

……どうしたの?

尾崎紅葉

……瑠音、少し此方に……

梶井基次郎

おや、奇遇ですねえ!こんな所で会うなんて!

梶井基次郎

そして其処に居るのは不死身の異能者瑠音じゃあないか!

瑠音

……誰?

尾崎紅葉

瑠音、こんな男は相手をするだけ時間の無駄じゃ。ほれ、行くぞ

梶井基次郎

非道い!此の梶井を無視するだなんて!

瑠音

……何この人

尾崎紅葉

瑠音、相手をするなと……

梶井基次郎

よくぞ聞いてくれたね!

梶井基次郎

僕は梶井基次郎、ヨコハマじゃちょっと名の知れた……科学者さ!

梶井基次郎

科学の究極の命題、其れは「神」と「死」!

尾崎紅葉

(始まった……)

梶井基次郎

「死」とは万人に訪れる不可逆変化!何人足りとも抗う事の出来ない生命活動の停止!

梶井基次郎

其の条件は幾重にもなるが……君は!この梶井の眼前で!それを否定してみせた!

梶井基次郎

君は死という神の与え賜うた終焉を打ち破ったのだ!

梶井基次郎

単刀直入に言おう、君を此の梶井の崇高なる研究の為に使わせてくれないか!

瑠音

………どゆこと……?

尾崎紅葉

さ、話は済んだか?

梶井基次郎

あぁん、去ろうとしないでくださいよ!

尾崎紅葉

梶井、そもそも首領は私に瑠音を任せたのであって、お主の介入する余地など無い筈じゃぞ?

尾崎紅葉

それを実験に使いたいなどと……一構成員の分際で出来るとでも?

梶井基次郎

でも、瑠音の異能は只の暗殺者に握らせるには不相応な物じゃありませんか

梶井基次郎

確かに教育というものは必要かもしれませんがね

梶井基次郎

そんなモノに超越者と呼ぶべき異能者の生きる時間を割くなんて勿体無いと思いますよ

瑠音

……あなたは……

瑠音

わたしを、どうしたいの…………?

梶井基次郎

ふむ、そうだな

梶井基次郎

まずは君に対して一般的な人体が死に至るような刺激を与えてその変化を観察させてもらおうか!

梶井基次郎

其の異能は死の三徴候が現れて尚君を生かそうとするモノなのか?それとも君という生命から完全に死を奪い去るものなのか?

梶井基次郎

例えば君の頭部を沈めたり無酸素状態にしてその反応は変わるのかとか!君の心臓を取り出して失血死するのかショック死するのか死と判定される前に復活するのかとか!

梶井基次郎

嗚呼……試したい条件は山ほどある!

尾崎紅葉

……梶井、瑠音は貴様の玩具ではない

瑠音

……

瑠音

(モノや玩具じゃないって中也さんや紅葉さんは言うけれど)

瑠音

(あの人は……わたしを殺される為だけの存在と言っていた)

瑠音

…………あの人と、似てる……?

尾崎紅葉

おや、何か思い出したのかのぅ?

瑠音

…………新しいことを思い出した……わけじゃないけど……

瑠音

この人が……わたしの主と似ているような……

瑠音

………気がした

梶井基次郎

ほほう、そうなのかい?

尾崎紅葉

確かにな……此奴は他人の生命なぞ、自分の知的好奇心を満たす道具としか思っておらぬ

尾崎紅葉

そういう意味では、瑠音を弄んでいたという奴と似ておるじゃろうな

尾崎紅葉

鏡花は探偵社に居場所を得たが……

尾崎紅葉

何故其方はこう、救いようのないろくでなし共に好かれるのやら

瑠音

…………なんでかな

梶井基次郎

君がそんな異能を持っているのが悪い!

梶井基次郎

若し君のような不死身の異能者が先の大戦の時代に生まれていれば、きっと餌の要らない鉄砲玉かモルモット扱いされていただろうね

梶井基次郎

そういうのに比べたら、君を苦しめるのが主目的じゃないだけ僕の方がマシじゃあないのかい!?

尾崎紅葉

その理屈はおかしい

尾崎紅葉

……もういい、貴様のことは鴎外殿に言いつけておくからの

尾崎紅葉

ほれ、行くぞ

瑠音

………あ……

梶井基次郎

……ちぇ

梶井基次郎

君の記憶を取り戻すトリガーは「死」だと思ったから、瑠音君にとっても悪い話じゃないと思ったんだけど

梶井基次郎

また機会があったら実験させておくれ!

尾崎紅葉

尾崎紅葉

……はぁ、漸く行ったか

尾崎紅葉

さて瑠音、今日の本題は忘れておらぬじゃろう?

瑠音

……うん

フェル美

今日はここまで

フェル美

ついつい筆が乗ってしまった

フェル美

次回、瑠音のご主人パートだけで一話やろうかな?

死にたがりのわたし、殺したがりのあなた

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コメント

2

ユーザー

前回のってもしかしてルネの主男のアレを自分の中に入れてた?!

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