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なつき
それは、あまりにも突然だった。
理由も、経緯も、 なつきの中では、今もはっきり整理できていない。 分かっているのは―― 奏が、もういないという事実だけだった。
部屋に残った私物。 いつもの声が返ってこない玄関。 「おかえり」と言う人のいない夜。
なつきは、一度だけ、立ち止まりかけた。
前に進む意味が、分からなくなった。 息をすることすら、重たく感じる日もあった。
それでも。
ある日、引き出しの奥から、 くしゃっと折れたメモが出てきた。
―― 前だけ見てなつき。 止まるの、あなたらしくないから。
奏の文字だった。
なつきは、その場に座り込んで、 少しだけ、泣いた。 そして――立ち上がった。
なつき
なつき
なつき
誰もいない部屋で、そう呟いた。
なつきは、生きた。 奏の分まで、とは思わなかった。 ただ、自分が選んだ道を、歩き続けただけだ。
サッカーも、やめなかった。 走る理由は、もう一つ減ったけれど、 なくなったわけじゃなかった。
努力して、怪我をして、 それでもピッチに立ち続けた。
やがて―― なつきは、プロのサッカー選手になった。
歓声の中で、 ゴールを決めた瞬間、 なつきは一度だけ、空を見上げた。
そこに奏はいない。 でも、不思議と、孤独じゃなかった。
勝った日も、 負けた日も。 なつきは前に進む。
幸せ、と言い切るには、 失ったものが大きすぎる。
不幸、と呼ぶには、 歩いてきた道は、確かすぎる。
だからこれは―― どちらでもない結末。 それでも、 なつきは今日も歩いている。
その先へ。 ただ、前へ。 奏が信じた、 なつきの未来へ。
奏
奏
END
人は性別じゃなくて、その人自身で見られたらいい。
好きかどうかより、性別が先に来るのはおかしい。
できる・できないを性別で決めるのは、可能性の無駄遣い。
向いてる・向いてないを性別で決めるのは、世界を狭くするだけ。
役割を性別で固定すると、人は窮屈になる。
選択に性別の許可はいらない。
才能に性別のラベルはいらない。
個性を見ずに性別を見るのが、差別の始まり。
人は性別じゃなくて、その人自身で見られたらいい。
好きなものを好きって言うのに、理由はいらない。
その人らしさは、性別よりずっと前にある。
向き・不向きより、やってみたい気持ちを大切にしたい。
誰かの可能性を、最初から狭めないでいたい。
答えが出なくても、悩んでる時間そのものが、ちゃんと前に進んでる証だよ。
迷っていいし、立ち止まってもいい。
それでも、あなたはもう動いてる。
自分を大切にして生きて。