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その日、カゲチヨとヒサメは依頼でトラブルに巻き込まれ、 複数の異宙生物と闘っていた――

ヒサメ

やったあ…あと、残り1体……!

ヒサメはその1体に向かって走り出した

カゲチヨ

まて、こいつは強ぇ

ヒサメ

うそ…ラスボス?

カゲチヨ

あぁ
さっきからこいつだけ攻撃の威力がちげぇんだよ
だからここは、ほぼ不死身の俺が攻める

そう言うと、カゲチヨはヒサメを追い越し、横目でヒサメに促した

カゲチヨ

ヒサはここで待ってろ

ヒサメ

待って…!

しかし、彼の姿はだんだんと遠ざかってゆく

ああ、なんで…なんでいつもカゲはそうなの?私を置いて守ろうとするの?

それはカゲが不死身だから?

いや違う…!これじゃあまたカゲが…!

ヒサメ

そうやって!
また私の目の前から居なくなるの?

ヒサメは声を震わせた

カゲチヨ

カゲチヨは最近、どの戦いでもこうだ 私を守ろうと、私を避ける

ヒサメ

ずるいよ

しかし、そんな言葉も届くはずがなく、カゲチヨの足はどんどん速まっていく

カゲチヨ

俺は…!!
……俺はk

ヒサメ

クズじゃない

カゲチヨ

…!

強い声が辺りを沈ませる

ヒサメは彼の元へ走り出し、彼の手首を握った

ヒサメ

もう強がらなくていい

ヒサメ

クズになんかならなくていい

ヒサメ

その証明が私
私が今ここにいること
だから、お願い…

ヒサメ

一人でいかないで

カゲチヨ

………く

カゲチヨ

…迷惑…かけたくねぇんだよ…!

カゲチヨは掴まれた手を強く振りほどいた

カゲチヨ

俺のせいでさっきまた一人死んだ
俺らが今あいつに向かえば、今度はヒサが殺られるかもしれねぇ

カゲチヨ

ヒサも
カレコレの皆も
俺と関わった奴は皆、俺に殺されるんだ…!

カゲチヨは地面に崩れ落ちた

ヒサメ

そんなことわかってる

カゲチヨ

は?じゃあなんで…

ヒサメ

あー、そっかぁ、カゲには分かんないかー

カゲチヨ

ヒサメ

私の気持ちも、
そうやって正義ぶって隠しちゃう
弱い心も

カゲチヨ

は?弱い?
それは皆が、ヒサが、危ないから!
守るために…!

ヒサメ

だから!もう守らなくていいの

ヒサメ

私…カゲより何倍も強いんだから…!

そう言うと、ヒサメは突然、 カゲチヨの脳と心臓に氷の槍を突きつけた――

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