コメント
3件
ゆきさんのものの表現の仕方がとても好きです…!!
私が企画者である「寒いね」の小説がやっと完成しました…やった~(*'ω'ノノ゙ 出来れば感想やアドバイス等宜しくお願いします(❁ᴗ͈ˬᴗ͈)
ショッピ
1つ息を零せば
宙に漂う白い息
ふわりと現れ ふらりと消える
不安定な存在
ショッピ
少し強い風が吹いて 身震いをする
待ち合わせ時間が過ぎて 1時間15分。
待ち合わせ場所は当たっている、 何度も確認した
LINEの既読、無し
電話は、でない。
何度も、何度も、やったのに
結局返事はなかった
この日をどれだけ楽しみにしていたか、
ショッピ
とうとう足が疲れてしゃがみこむ
あぁ、くそ、視界が滲む
水彩絵の具のじわりと滲むあの感じ
まさにそれだった
弱い、駄目だ、泣く 泣くな、泣いたら、
ショッピ
声が出づらくなった
喉につっかかる
気持ち悪い、腹立つ
成人男性が何をやってるんだ、
ショッピ
ぽたりぽたりと 柔らかくて冷たい 白のカーペットに雫が落ちる
染み込んで、消えて また染み込んで、消えて。
沢山落としても消えていく
ショッピ
嫌いだ、
あんな奴、大嫌いだ
涙を誘うこの季節も
既読がつかないLINEも
そして何よりも
弱虫な俺が、大嫌いだ
コネシマ
ショッピ
微かに聞こえた、あの声
気のせいじゃない、あの人の声だ
衝動に駆られバッと顔を上げる
ショッピ
コネシマ
ショッピ
仕事の後なのか、スーツ姿で やってきた
また視界が滲む
1つ2つと 雫が落ちる
ショッピ
コネシマ
俺はぐちゃぐちゃになった顔を上げ
恋人の顔を見ると
何時もより緊張した顔で 真っ直ぐ俺を見ていた
コネシマ
差し出されたのは
淡い赤紫の宝石が光る指輪だった
ショッピ
唐突な事で頭が真っ白になる
まるで今の雪景色の様に
1面真っ白だ
ショッピ
コネシマ
ショッピ
あぁ、本当、この人はずるいなぁ。
そうやって、俺を
ショッピ
温めてくれる。
寒いね、なんて、言わない。