帳の壁に飛び散った紫色の血が張り付く。 それを薄らと外から確認しながら五条が愉快そうに笑った。
五条悟
五条悟
五条悟
蝶野〇〇
隣に女がいるときに言うべきでは無いセリフを吐く五条。 隣のその女はと言うと、悪寒で動けなくなっていた。
帳を挟んでいるため見た目は分からない。 呪力を肌で感じることも出来ない。 それでもこれ程まで伝わる恐怖、憎悪。
いざ敵として目の前にしたら逆に動けるのかもしれない。 けれど今自分に害はないと思うと分かる、 客観的に見た恐ろしさ。それに素直に恐怖していた。
五条が平気な顔して笑っていられるのは 恐らく"最強"たる所以のひとつだろう。
今もドチャドチャという呪霊を痛めつける音と 高くガラついた叫び声が帳外でも分かるほど響いている。
蝶野〇〇
祈本里香
その頃中ではぐちゃぐちゃになった呪霊と 手を紫色に染めた里香。
そして小学生2人と真希を抱えて歩く乙骨がいた。
乙骨憂太
元から力が強い方ではない乙骨が人3人を抱えて歩くのは 相当キツいし体力も気力も必要なこと。
息を切らし、汗を垂らしながら 1歩、また1歩と少しづつ出入口まで進んでいる。
乙骨憂太
乙骨憂太
乙骨憂太
乙骨憂太
重さに震える腕と足。ジクジクと筋肉が痛み、 産まれたての子鹿のように足が上手く動かない。
乙骨憂太
乙骨憂太
頑 張 れ 憂 太
乙骨憂太
乙骨憂太
バシュッと帳が上がる。 五条と〇〇の前には地面に転がる乙骨。
五条悟
五条悟
♡.*・゚┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈゚・*.♡
小学校からほど近い病院の廊下。 そこには長椅子に座る乙骨と〇〇、横に立つ五条がいた。
五条悟
五条悟
乙骨憂太
蝶野〇〇
ニコッと微笑む〇〇に眉を下げる乙骨。
五条悟
乙骨憂太
五条悟
乙骨憂太
「約束だよ、大人になったら里香と憂太は結婚するの」
「いいよ」
「じゃあぼくらはずーっとずーっといっしょだね」
乙骨憂太
乙骨憂太
五条悟
五条悟
乙骨憂太
乙骨憂太