任務帰りの帰路にて
乱歩
随分遅くなったね〜
太宰
ええ…
乱歩
(此奴…何だか静か?そういえば途中から、全然話してなかったかも)
乱歩
ねぇだぁざい?
少し戯けたように呼ぶ乱歩に、珍しくびく、と動揺した太宰
太宰
ど、如何しました?
乱歩
(若しかして…)
乱歩
一寸動かないでね。
逃げる間もなく、乱歩が太宰の額に触れる。
乱歩
え、
あまりの熱さに絶句してしまう
太宰
あの…乱歩さん?
乱歩
はぁああ…なんか、一寸腹が立つんだけど…。仕方ないね。早く帰るよ。
太宰
は、はい…
太宰
(バレてしまった…?今まで自分から云わないと気づかれたことなかったのに…?
太宰
(なんで…ズキッ (い、痛っ!あ、乱歩、さん
歩を早めた乱歩に、慌てて太宰が後ろからついていく。
乱歩
絶対38度超えだ。如何して気づけなかった?本人も自覚してなかった?いや、でも今は流石にわかっているはずだ。なら意図的に隠して…。まだ歩けているようだけど、時間の問題だろうし…
少し焦った様子で乱歩が振り向く。
太宰
はぁ…は、ふ…っ
乱歩
っ太宰!
荒い息を吐き、しゃがみ込んでしまった太宰に乱歩が描け戻った。
太宰
ふぅ、ハァ…すみません、もう大丈夫です。少し、焦ってしまって。
困ったように眉を顰め、力なくまた笑おうとする太宰に乱歩が険しい顔をする。
太宰
(めずらしい…嗚呼、やってしまったな。どうにか、量まで戻らないといけないのに)
太宰
(頭、痛いのにふわふわする…?)
乱歩
太宰、熱が高すぎる。一旦休んでいこう。もう少しだけ歩ける?
優しく言うと、肩を貸す。躊躇いながらも太宰も何とか立ち上がった。
近くの公園に入る頃には、日が完全に落ちていた。
乱歩
はぁ暗くなったね。タクシー呼ぶから、それまで休んでて
太宰
本当にすみません…。歩けると、思ったんですけど
乱歩
謝らないでいいから。でも、そうだね、僕が言ってから一気に悪化したね。
ベンチに座り、乱歩が電話を掛ける。
太宰
(はぁ……)
太宰
(しんどい…体幹が保てない、)
グラっ
乱歩
わっ
太宰
はぁ、は、んっ、ハァっ
状況は次第に悪化し、乱歩に寄り掛かる形になる。
乱歩
(大分無理してたな…)
姿勢が落ち着くように手を回す乱歩に、太宰が少し表情を和らげた。
乱歩
意識、ほぼないな。気づかせちゃったからか…)
数刻後、やってきたタクシーに何とか乗り込み、寮に戻った。
とーか(著者)
初めまして…!最初に書くべきでしたね、まっちゃもちといいます。
とーか(著者)
次は看病書きたいな〜
とーか(著者)
それでは!