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お風呂を出て、弟達が眠っているであろう部屋に向かった。主と弟達は大丈夫かな?そんな不安を抱えながら部屋に着けば、静かに襖を開けた。すると、ぐっすり眠っている弟の姿があった。
一期一振
めくれた布団をかけ直しながら、眠っている弟達に向かって私は声をかけた。そして、自分の布団に着こうと近付けば主が横たわって眠っていた……布団も被らずに。
一期一振
私は驚いて大きめの声が出そうになったが、皆が起きてしまうため何とか抑えた。でも、どうして主が……。寝かしつけたまま眠ってしまったのかな?私はそう思いながら主に布団をかけた。
一期一振
私は、主の隣に座りそっと髪を撫でた。規則正しい寝息、長い睫毛、美しいのにどこか幼く可愛らしい顔立ち。主をこんなにじっくりと見たのは…初めてかもしれない。主なはずなのに、何だか妹を見ているような気分になるのはなぜだろう。それでいて自分よりはるか上の存在のような気すらする。子供っぽい部分もあるけど、しっかりと皆を愛してくれる立派な主なんだね…貴女がこの本丸の主になってくれて……弟たちも、他のみんなも毎日楽しそうだよ?
一期一振
そういって再び髪を撫でていれば、主の目元に一筋の涙がこぼれているのに気付いた。よく見るとうなされている。
母様
私付きの侍女
一族の前で謝る私
父様
母様
生き方を縛られる私
母様
私付きの侍女
お姉様と比べられる私
お姉様
また、この夢…。一向に進まない夢……嫌な光景だけがごちゃ混ぜに脳内を過ぎっていく。唯一優しくしてくれたお姉様も離れてしまった。何故か…お姉様の顔だけが思い出せない…。どうして …。やっと…幸せな日常を送れてるのに、どうして……?もう、過去に縛られたくないよ……。
父様
母様
父様
母様
声と共に振り上げられる手が私に迫ってくる。
柘榴
その手に殴られると同時に目を覚まし、バッと起き上がった。
一期一振
柘榴
私は乱れた呼吸を整えながら、隣から声をかけてくる一期を見た。
一期一振
柘榴
なるべく小声で話ながら手を合わせて一期に謝る。すると一期は優しく微笑みながら首を横に降った。そう言えば、起きてから『主』と呼ばれている。いつもは『主殿』なのに…。少しでも、気を許してくれたのかな。
一期一振
一期の心配そうな顔が、月明かりで照らされていた。それは、とても美しかった。
柘榴
そう伝えて立ち上がれば、一期が私の腰に手を回して抱き寄せ強く抱きしめてきた。
柘榴
一期一振
抱きしめながら耳元で話してくる一期。その優しい言葉につい、私も一期をぎゅっと抱き返した。
だが、心の中ではどうせまた裏切られる。貴方の味方だと今まで何人も言ってきた。でも…皆私の正体を知ったら…石を投げて吊し上げる…。もう、誰を信用したらいいかわからない……。でも、この子たちは信じれる気がする。
柘榴
お礼を言えば一期は少しだけ身体を離して私の顔を見つめ、濡れた目元を優しく拭ってくれた。
一期一振
柘榴
一期一振
柘榴
一期一振
そう言いながら髪を優しく撫でてくれる一期。その優しさに、つい甘えたくなってしまう。
柘榴
一期一振
そして、一期と一緒に布団へと入った。隣で寝ている一期はお風呂上がりのせいか温かい。
柘榴
一期一振
そう言って優しく抱きしめながら髪を撫でてくれる。それがすごく心地よくて、再び眠気に襲われた。
柘榴
一期一振
そんな他愛のない話をしていれば、柘榴は自然と眠りに落ちていった。
一期一振
柘榴の寝顔を見て、一期は優しく唇へとキスを落とした。そして一期も、眠りについた。そして、この時一期一振は誓った。『永遠に貴女のものであり続ける』と。
〜 翌朝 〜
一期一振
庭で鳴いている子鳥のさえずりで目を覚ました一期。目を開けると、抱きついて眠っている柘榴の姿が見えた。
一期一振
一期は眠っている柘榴を撫でながら微笑んだ。その寝顔は穏やかで、ぐっすり眠れたんだと確信できた。するとすぐ隣の布団で寝ていた薬研が目を覚ました。
薬研藤四郎
目を擦りながら状態を起こせば、一期を見た薬研。目に映ったのは一期に抱きついて眠っている柘榴の姿だった。それをみた薬研は把握しきれないのかビックリした顔をしていた。
薬研藤四郎
薬研は嫉妬からか複雑そうな表情を浮かべた。
一期一振
薬研藤四郎
一期一振
薬研藤四郎
一期一振
そして一期は眠っている柘榴の肩を優しく叩いて声をかけた。
一期一振
身体を揺さぶればもぞもぞと動くが、まったく起きる気配がない柘榴。
一期一振
薬研藤四郎
そう言って薬研は柘榴に近寄れば耳元に唇を寄せた。
薬研藤四郎
柘榴
薬研が耳元で囁けば、寝ぼけていたが目を覚ましてバッと起き上がった。いきなり起き上がったせいで、耳元に近寄っていた薬研の頭に柘榴の頭突きがヒットした。
薬研藤四郎
柘榴
一期一振
柘榴
目を覚ませば、少し頭に衝撃が走ったが、寝起きなためあんまり気にならなかったが…なぜか薬研が自分の頭を押さえながら痛がっていた。
薬研藤四郎
柘榴
一期一振
苦笑いを浮かべながら説明をしてくれる一期。どうやらさっきの衝撃は薬研とぶつかったかららしい。
柘榴
謝りながら、薬研の頭を撫でまわす。すると薬研は恥ずかしそうにそっぽ向いた
薬研藤四郎
柘榴
薬研藤四郎
薬研が横目でこちらを見ながら、はぁっと呆れたようにため息を吐いた。すると、その騒がしさに鳴狐と骨喰が目を覚ました。