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作者
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吉崎航(よしざきわたる)
橘望結(たちばなみゆ)
吉崎航(よしざきわたる)
橘望結(たちばなみゆ)
吉崎航(よしざきわたる)
これでいいんだ…
なんであそこで否定しなかったかって?
別にいいじゃん…
そう、これで吉崎くんも忘れられる…
これで良かったんだ…
文化祭当日
あのまま、吉崎くんとは、一切話さず、当日になった…
小宮百花(こみやももか)
クラスメートの男子達
クラスメートの男子達
橘望結(たちばなみゆ)
いつもは、吉崎くんから、話しかけてくる…
それがうざかったはず…
なのに、今は…
なんだか、寂しく感じてしまう…
何故だろう…
これでいいはずなのに…
小宮百花(こみやももか)
吉崎航(よしざきわたる)
小宮百花(こみやももか)
吉崎航(よしざきわたる)
これで良かっはずなのに…
胸が痛い…
私はあくまでも"悪役"…
なのに…
クラスメートの女子達
クラスメートの女子達
クラスメートの男子達
そして、劇は始まり…
橘望結(たちばなみゆ)
長瀬和花(ながせわか)
小宮百花(こみやももか)
他のクラスの人達
他のクラスの人達
そう、私は悪役…
私は悪役…
それから、劇は順調に進み…
ついにラストスパート…
実はこのシンデレラは、普通のシンデレラじゃなく、少しアレンジをしている…
それは…
シンデレラに意地悪した継母と義理の姉は仮面をずっと被ってること…
少し、面白味も入れたらしい…
私は悪役…
吉崎航(よしざきわたる)
橘望結(たちばなみゆ)
長瀬和花(ながせわか)
そして、私は仮面を被る…
仮面のデザインはまさに悪役らしい顔の仮面…
ねえ、知っていますか?
私が今どんな心境で仮面を被っていること…
「実は小宮さんのことが好き」と…
吉崎くんの言った言葉が私の頭の中で何度も繰り返す…
そして、「橘さんってそんな人だったんだ…」という吉崎くんの言葉も…
頭の中で何度も繰り返す…
あれ…?
なんでだろう…
涙が出てきた…
観客達の声が私のことを嘲笑うように…
聴こえた…
仮面の中で私は静かに涙を流す…
魔法使い役
クラスメートの男子達
クラスメートの女子達
クラスメートの女子達
クラスメート達は、私を嘲笑う…
そうだよ…私は悪役…
吉崎航(よしざきわたる)
いつもなら、何か口挟む吉崎くんは黙る…
クラスメートの女子達
この仮面を外したら、涙を流したことがバレる…
悪役は涙など流さない…
橘望結(たちばなみゆ)
小宮百花(こみやももか)
橘望結(たちばなみゆ)
小宮さんの手がどんどん私が着けている仮面に近づく…
私は…
その場から離れた…
橘望結(たちばなみゆ)
きっと今頃クラスメートは私が逃げたことを笑っているのだろう…
もうあそこには味方など誰1人いない…
いや、違う…
元々私は悪役で誰一人味方なんていなかった…
私は、どこに向かってるのかもわからず…
誰かとぶつかり、文句を言われる…
でも、私はわからず走る…
ぶつかったのに、謝りもしない…
だって、悪役は謝ったりなどしない…
もちろん、仮面をつけたまま廊下を走るなんて、目立つに決まってる…
けど、それもお構い無しに、適当にトイレへの個室へと入った…
ここなら、誰もいない…
そして、嘲笑う観客もうるさいクラスメートもいない…
悪役は涙など流さない…
でも少しだけ…
ほんの少しだけ…
涙を流させて…
そうでもないと私自身が壊れてしまう…
私は静かに仮面を外し…
静かに誰もいない静かなトイレの個室で1人…
仮面を手に持ったまま…
涙を静かに流した…
作者
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