小鳥遊
美術館の中は、いろんな人であふれていた。
たくさんの人
ガヤガヤ
小鳥遊
私はというと、もちろんマネキン。
小鳥遊
最初は恥ずかしくてたまらなかったけど、
小鳥遊
だんだん慣れてきて、
小鳥遊
今では少し余裕が出てきた。
小鳥遊
と、思ってたんだけど……
子ども1
キャッキャッ
子ども2
あっ
小鳥遊
あっ
ドテッ
小鳥遊
(転んだ子、大丈夫かな?)
小鳥遊
(って、転んだとき、
小鳥遊
私のスカートとパンツ、つかんじゃったみたい……)
小鳥遊
やばい、
小鳥遊
私は下半身丸出しのまま、マネキンとして立ってることに……!
小鳥遊
どうしよう?
小鳥遊
このままじゃまずい
小鳥遊
早くなんとかしないと……
小鳥遊
でもどうやって?
小鳥遊
今日の私は、動いちゃいけないのだ
小鳥遊
幸い、近くにいるのは子ども達だけだ
小鳥遊
でも、……
小鳥遊
衣装の脱げたマネキンに興味津々で、どんどん集まってきちゃった!
子ども2
わっ、すごーい!
子ども1
このお人形さん、裸だよ
子ども3
本当だ!
子ども4
ねえねえ、これ何ていうの?
小鳥遊
(……ああ、そんなこと聞かないで~!!)
続く。