テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
昼の鐘が鳴り終わる頃
○○は中庭のいつものベンチにいた
淡い陽が差す中
バックから取りだしたのは
スマホだった
○○
何度観ても可愛い
そんなことを考えながら
○○は前髪を整えた
不意に声がして顔を上げると
見慣れない制服の女の子がたっていた
綺麗な髪に完璧なメイク
細身だけど背は高い
...この前どこかで
○○
○○
彼女は微かに会釈をしてから
ストンと隣に腰を下ろした
誰かを待ってる様子もない
1人だった
その声に○○は笑った
○○
○○
○○
芽依
芽依
○○
○○
○○
芽依
芽依
芽依
○○
それっきり私たちはそれぞれのランチに目を戻す
でもその静けさは
悪くなかった
スマホを出すと
芽依
○○
芽依
芽依
○○
昨日の廊下...?
○○
○○
○○
芽依
芽依
芽依
○○
芽依
芽依は笑いながらパンの袋を開けた
○○も春の風を感じながら
そっと目を閉じた
ざらついた午後の日差しが
酷く暑かった
伊達工の仮教室
聖月の一角を借りたばかりのこの空間は
まだ違和感があった
二口
二口はシャツをだらしなく出し
雑に仰いでいた
二口
二口
二口
二口は椅子を少し斜めにして
そのままスマホをいじっていた
興味もないのに開いたSNSの通知を無視し
ひとつため息をついた
芽依
二口
二口
芽依が教室に戻ってきて
二口の前の席に座った
パッと見は暑さにやられていたが
口元のどこかが緩かった
芽依
二口
芽依
芽依
芽依
二口
芽依
芽依
二口
二口
芽依
芽依は水筒の蓋を開けながら
ぼそっと続けた
芽依
芽依
二口
二口は顔を向けずに鼻で笑った
芽依
芽依
芽依
二口
二口
芽依
芽依
放課後
〇〇は昇降口で足を止めた
○○
お母さんにLINEしないと...
そう思いブレザーポケットに手を入れると
○○
○○
ポケットの中にスマホはなかった
急いで教室まで引き返した
心臓が少し早く鳴っている
あずさちゃんのスマホケース
やっと手に入れたのに...
廊下を曲がった先
教室の前で誰かがスマホを手にして待っていた
伊達工の制服だった
手に持たれているのは○○のスマホ
○○
○○
思わず声が出ると
彼はこっちを見てからスマホを出した
冷たい目が私を見た
○○
○○
○○が両手で受け取ろうとした瞬間
彼の視線がケースに止まった
言葉は思ったよりも低く
刺さるようにまっすぐだった
○○
思わず返した一言に
彼は何も答えず背中を向けた
去っていく背中だけが残る
○○は唇をキュッと結び
スマホを握りしめた
...なんなの
あの人
コメント
3件
推しを傷つけるものは許しまへんで😡💢誰なんだ⁉️もしかして,二口か,,? 不定期でも大丈夫ですよ‼️ きんにくまんさんのペースで‼️ ゆっくりいつでも待ってます
不定期すぎて本当にごめんなさい! しかも今回はめっちゃ短いです🙇♀️🙇♀️ いつも見てくれてありがとう!!!